IRISH BOY / ERIC BELL BAND
 THIN LIZZY初期ギタリストEric Bell率いるバンドの'98年頃リリースのアルバム。以前にはLIZZYの曲を含むライヴ・アルバムがリリースされていましたが、こちらはスタジオ・アルバム。全12曲で、クレジットがないのでわかりませんが、オリジナルだけなのかな? それともブルースのスタンダード・ナンバーも含まれているのでしょうか。ちとわかりません。敬老の3人編成で、EricがVoとGを兼ねています。Bのおじいさんも歌っているのかな。やっていることはブルースです。熱くもなく、泣きまくるギター・プレイがあるわけでもなく、ソフトな感じの、ちょっと眠くなってしまいそうなブルースです; Peter Greenが80年代にSnowy Whiteとやっていたブルースに近いものがあるかな。スリリングとかは求めてはいけない。心地よい優しいメロディに酔うのです。多少、おじいさん頑張っているアクティヴな楽曲もありますが。LIZZYでも聴けたようなEricのギター・プレイがたまに聞こえてくるのはちょっと嬉しい。…とまあ、ずばり言って完全にマニア向けな内容だと思います。Rory Gallagherに捧げるとのクレジットがありますが、Phil Lynottへは? いえいえ今さら言葉などはいらないのでしょう。メンバー写真のジャケットには、Philの顔がデザインされたTシャツをEricが着ていますし。 (純生)


CONDUCTOR / CONDUCTOR
 女性ヴォーカル擁するAOR/メロディック・ロックプロジェクト。'82年に発表された5曲入りミニ・アルバムで、これが唯一の作品と思われる。もっとも、私もその存在はまるで知らなかったのであるが、渋谷RECOFANの100円盤コーナー(最近また充実しつつある)でレコード漁りをしている際に、その不思議な雰囲気のジャケットにひかれてピックアップしたら、これが中々の掘出し物だった。普通、例えば1,000円とかするCDだと、なかなかジャケ買いって勇気がいるけれど、やっぱり100円盤だと気軽に買えます。全体的な雰囲気としてはAORというより、BALANCEやNETWORKのようなキーボード主体の産業ロックで、溌剌とした女性ヴォーカルが華を添えるという「ありそうでなかった」(?)メロディック・ロック。ヴォーカルのジュディ・カムデン(知らんなあ…)は、割とストレートな声質をしており、ハイトーンで時折裏返りそうになる瞬間の色気がなんとも魅力的だったりする。楽曲もバラエティに富んでおり、ハード・ポップありメロウなバラードありで、どれもなかなかのクオリティだ。特にA面の3曲は完璧。全曲、2分台後半〜3分台の曲なので、あっという間にアルバムが終わってしまうの だが、これぞ3分間芸術というところか。今となっては知る人ぞ知る…というかほとんど誰も知らないと思うけど、気がついたらDISK HEAVENの店頭に再発CDが並んでいたりする日が来るかもしれない。なお本作にはレニー・カストロ(Dr)、アラン・パスカ(Key)、ティム・ピアース(G)といった名セッションマンたちも参加している。 (hatch)


ONE FALSE MOVE / HARLEQUIN
 2ndの『LOVE CRIMES』が'99年に再発リリースされたカナダのメロディック系バンド。本作は'82年に発表された日本デビュー・アルバムで、サードに相当する作品だ。当時の国内タイトルは『愛は危険な夢遊飛行〜スリープ・ウォーク〜』である。CD化された2ndも、NEW ENGLANDをコンパクトにして、ハード色を強めたかのような好盤だったが、本3rdでもキャッチーなメロディ満載のシンプルなHRを披露している。全10曲、7曲が◎というのは偉い。(A1)"I Did It For Love"、(A3)"Shame If You Leave Me"、(A4)"Say Goodnight"といったあたりは、歌メロのキャッチーさに加え、バックでひそかに盛りたてるピアノがとてもいい。何というか、アレンジがとてもかわいらしいのである。プロデューサーのジャック・ダグラスの仕事に起因するものだろうか? カナダのバンドには、どことなく親近感を覚えるバンドが多いが、彼らもそんな存在のひとつである。そうしたキャッチーなポップ・ナンバー以外にも、力強いHR曲や、泣きメロをフィーチュアした曲もあって、全体的に見るとバラエティに富んだ作風となっている。今となってはほとんど誰も知らない存在(実はTシャツを時々ROXYに着ていくのだが、いつも「知らな〜い」って言われてしまう)だが、他の作品も是非とも再発してもらいたいと思う。ヒュー・サイムによるジャケット・アートも秀逸。 (hatch)



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