NO DOUBT / PETRA
'70年代中盤から活動している超ヴェテラン・クリスチャン・ロックバンドが'95年に発表した作品。このバンドの場合、あまりに枚数が多過ぎて、一体何枚目なのか見当もつかない。私が聴いたのはこれが6枚目くらいだが、グランジ風(?)のいかにも'90年代然としたジャケットのイメージから、ほとんど期待はしていなかったのだが、これが実に内容の濃いメロディック・ロックであった。'70年代後半にはHEAD
EASTのヴォーカリストとして活躍したジョン・シュリットは、この頃ソロ作も発表していたはずだが、年齢を全く感じさせない若々しい歌声をここでも披露している。加えて楽曲のレベルも高く、(1)"Enter
In"、(3)"Heart Of A Hero"、(5)"No Doubt"、(9)"Think
On These Things"、(10)"For All You're Worth"、(11)"We
Hold Our Hearts Out To You"といったあたりは文句無しに◎の出来。バンドの中心人物は草創期から引っ張ってきたボブ・ハートマン(G)だが、このアルバムでは('80年代後半以降)正式メンバーとしてクレジットされておらず、エクゼクティヴ・プロデューサー扱いとなっている。しかし、実際は楽曲のほとんどをボブが手掛けているわけだし、バンド全体をコントロールする役割…いわばSTEELHOUSE
LANEにおけるマイク・スラマーのような存在を担っている、とみていいだろう。ほとんどファミリー的関係といってもいいジョン&ディーノのエレファンテ兄弟もしっかり楽曲提供しており、クリスチャン・ロック・シーンの結束の固さを感じさせる。クリスチャン・ロックといっても、少なくとも音からは説教くささは微塵も感じられないし、純粋に高品質なメロディック・ロックとして、大いに楽しめるアルバムとなっている。昨年はジョン・エレファンテのソロ作が素晴らしい出来だったので、PETRA名義でのいち早い作品リリースも期待される。 (hatch)
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STRANGE SPRITS / SKATT BROS.
渋谷RECOFANの100円盤コーナーで見つけた掘出し物シリーズ第2弾(?)ということで、このアルバム。といっても、またまた名前すら知らなかった存在だけど、'79年という時代と、ジャケット写真の雰囲気からピピッとくるものがあって、思わずチェックしてしまいました。メンバー6人中4人がひげをたくわえていて、アメリカの場末のバーのようなところで立っている…という感じだったので「サザン・ロックかな?」と思ったけど、その予想は実際半分くらい当たっていた感じかな。というのは、2曲だけ非常に素晴らしいメロディック・ロックが入っていて、これは38SPECIALやTHUNDERといったメロディック・サザン系統のバンドを彷彿とさせる楽曲であったからである。特に(A4)の"Midnight
Companion"、これが絶品。ヴォーカル・ハーモニーの美しさ、いかにも'79年という感じの懐かしさに満ち溢れた音作り…いずれもこの手の路線のサウンドを追い求めて、中古レコードを買い漁っているメロディ派マニアが狂喜するサウンドに違いない。理屈はともかく、この曲、ほんと好き。これを聴けば、いつでも'79年に帰れるといってもいいほどだ(?)。バンド名の"SKATT"が、あのスキャット(虚空のスキャットとか…)を意味するものかどうかは分からないけれど、ヴォーカル・ハーモニーの美しさは、このバンドのひとつの特筆すべき点といってもいいだろう。RECOFAN渋谷店以外でも(笑)、ときどき中古LPで見かけるアルバムなので、もし見つけたら100円で拾ってあげて下さい。 (hatch)
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STAGE DOLLS / STAGE DOLLS
ずーっと前から気になっていて、見つけたら絶対買おうと思っていたアルバム…ようやく発見できました。ノルウェー出身の3人組HRバンドで、本作は'89年に発表された3rdアルバム。ただ、本作がワールドワイドのデビュー盤なので、一般的にはこのアルバムを1stと考えてもいいと思う…ってちょっと強引かな。路線としては、これがもうこう表現するしかない「ハード・ポップ」で、ある意味その手のサウンドの究極を行っているかもしれない。'80年代後半のメロディアス・ハードは、何となく「ハード・ポップ」と表現したくなってしまうんですよね。あくまで個人的なサウンド・イメージでしかないけど。'80年代後半の北欧ハード・ポップというと、ALIENやCHINA、DA
VINCI等があげられると思うが、彼らが北欧的なイメージ(まあ言ったら田舎くささ)を色濃く残しているのに比べ、STAGE
DOLLSのそれは実に洗練されている。彼らのキャリアにとって、ハイライト曲ともいうべき(5)の"Love
Cries"が全米チャートでヒット(40位以内にランクイン)したのも、言わばその北欧くささが無かったことによるものであろう。全体的には、サウンドの起伏が欠けることによって、多少淡白な印象を与えてしまうところが残念だが、メロディ・ラインの質はどれもA級ラインに到達している。TNTが日本であれだけ人気が出たんだから、彼らももう少しメジャーになっても良さそうなものだが、やはりキャラクター性の違い…というか、キャラクターの弱さがインパクト不足だったということかもしれない。次作『STRIPPED』は一層アメリカ・ナイズされた作風となるが、楽曲の質の高さは相変わらずの出来。ちなみに本作のプロデュースはTNTの『INTUITION』を手掛けたビヨルン・ネッショーが担当している。 (hatch)
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