PCMジャズ日記
7月17日(土) 発見、発見、大発見!


 
「ギンギンニューディスク」2000年5月19日の再放送より

出演 スーパーエディター安原 顕さん 学習院大学教授 中条省平さん

さて、先週からはじめたこの番組の紹介、どんどんいきましょう。ド〜ンと送ってもらったSAVOYのCD。前回はキャノンボールを聴いてご機嫌なお2人、さて今回は・・・

安原 「そいでSAVOY小特集の最後はですね、」
中条 「はい。」
安原 「ジミー・スコットのですね、3枚組。」
中条 「はぁ。」
安原 「しかも、前も言いましたけど、輸入盤で、確か3枚組で5800幾らだと思ったんですけども。」
中条 「そんなに安くないですね。」
安原 「そう、そいでいじけたんですけど。これ、3枚で4,500円ですからね。」
中条 「うん。」
安原 「日本盤のほうが安いなんて、もう稀ですよ。めったない。」
中条 「ええ。」
安原 「でほれ、ちゃんと紙の箱に入ってるでしょ。そんで、1枚目の中からですね、『アフター・ユーヴ・ゴーン』をちょっと歌詞を変えて『アフター・アイヴ・ゴーン』ね。」
中条 「はい。」
安原 「どうせこれ、昔、SPだかで、2分49秒って短いんですよ、みんな。2曲目続けて『街の噂』ですね。『ザ・トーク・オブ・ザ・タウン』そいで2枚目ははずしまして、2枚目っていうのもね、スタンダードも歌ってんだけども、割合ポップスも歌ってるんですよ。」
中条 「はい。」
安原 「で、ストリングス、バックなんですよね。この1曲目はね、誰だかわかんないんだけど、ヴァイブやったりしてね、このヴァイブのバックの演奏がなかなかいいんですよ。」
中条 「ほお。」
安原 「で、2枚目はちょっと飛ばしまして、3枚目の中からですね、結構いっぱいあるんですけどね、例えばね、『ホエン・ユー・ウィッシュ・アポン・ア・スター』なんてね、こいつまだ若いから、スター♪ってものすごい高い声で、スター♪って音出せるの。」
中条 「ほお〜。」
安原 「でもそれはちょっとやめまして。」
中条 「ハッハッハハハ」
安原 「『ユーヴ・チェンジド』ね。これは私の好きな、これはね、何故か3分59秒もあるんですけど、この3曲をちょっと」
中条 「厳選に厳選を重ねて。」
安原 「厳選に厳選を重ねて。」
中条 「源泉徴収って言うぐらいで。」
安原 「そうです。ヒャヒャハハハ」

♪ After I'm Gone
♪ The Talk Of The Town
♪ You've Changed
Little Jimmy Scott (Savoy Jazz COCB-50276)

安原 「いかがでしょうか。」
中条 「いや、ユニークなボーカルですねぇ〜〜。」
安原 「ユニークだよね。すごいユニーク。」
中条 「で安原さんがビリー・ホリデイ的とおっしゃったことも良くわかりました。」
安原 「うん。」
中条 「完全にあの、自分のメロディーに作り変えちゃってるんですね。」
安原 「(笑)そうなの。大向こうを狙ったとかそういうんじゃなくって、生まれつきこうなんですよ、この人。」
中条 「はあー。」
安原 「絶対そうだと思う。」
中条 「あと、リズムのノリもなんか、独特ですよね。」
安原 「そう、そう。独特。」
中条 「何ノリって言うんですかね。後ノリっていうのとは、ちょっとこうズレる感じですよね。」
安原 「そう、ズレるの。そこがいいんですねぇ〜。」
中条 「う〜ん。こりゃびっくりしました。生まれてから、こんなジャズボーカル聴いたことないですね。」
安原 「ッヘッヘヘヘヘそうだよね。」
中条 「へえー、こんなユニークな人なんですか。」
安原 「ユニークなんですよ。で、ああたが読んでて発見したんだけど、後ろのヴァイブはテリー・ギブス。」
中条 「テリー・ギブスですね。」
安原 「あのバックのヴァイブいいでしょ。」
中条 「いいですね。」
安原 「ねえ。」
中条 「ふぅ〜ん。」
安原 「ほうなのよ。」
中条 「これ、こんなに録音させて、お金払わないで辞めちゃったんですか?」
安原 「そう。頭にきて、以来、ジミー・スコットは業界から消えて、で酒びたりになって、」
中条 「ほおーー。」
安原 「それで、ほら、何だっけあの、テレビドラマの、流行ったやつ、」
中条 「見てないんですけど。」
太田 「ツインピークス」
安原 「あっ、ツインピークスの一番最後かなんかに、こいつが歌ったらしいんだよ。それで、誰これ?みたいなことでちょっとだけ有名になって、」
中条 「ええ。」
安原 「それでルー・リードのツアーに行ったりして、いきなりブレイク。」
中条 「ふう〜ん。」
安原 「そいでこんな昔のまで出ちゃう、むこうでも復刻して、ライオネル・ハンプトン楽団にいたらしくて、サヴォイの前が、そうなんですね。でそのレコードも復刻というか、いまCDで出てます。まだ買ってないですけどね。」
中条 「わかんないもんですね。」
安原 「わかんないっすよ。そいで何とかって、タイトル忘れた、色んなポップスを独特なアレで歌ってる、イラストのね、レコードあんじゃないですか、んで、あれでもうバチ〜ンっていっちゃった。」
中条 「ふぅ〜ん。」
安原 「75。」
中条 「ルー・リードっていうのも、ハハハ」
安原 「ッヒヒヒヒヒ」
中条 「ベルベット・アンダーグランドの人ですよね。ハッハ」
安原 「そう。なんか面白いね。」
中条 「いやー、驚きました。」
安原 「いや、だからね、色んな人いるね。」
中条 「いますねぇ〜。これはなんか発見ですね。」
安原 「発見、発見、大発見。」
中条 「そうですね。いや、びっくりしました本当に。」


実はわたしもビックリしました。歌聴いて、歌の後のお2人の会話聴いて、うん、たしかにビリー・ホリデイのようでもあるかなぁ〜なんてぼんやり感じて、ツインピークスは見たけど、歌は覚えてないなぁ、まさか『丸太おばさん』が最後に歌ったってわけじゃないだろうし、なんて思いながら、ジミー・スコットのサイトを見つけて『オオっ〜、この人男なんだ〜!!』ってなわけです。
男性ボーカルとして、もう一回聴きなおすと、中条省平さんの驚きというのが、理解できました。二人とも一言も言わないんだもの、そのことを。
確かに『生まれてこのかた、こんな男性ボーカル、聴いたことない。』
いや〜、わたしも本当にビックリしました。こんな声もあるんだねぇ〜。勉強になりました。





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