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「PCMジャズ喫茶」2004年6月12日の放送より 出演 寺島靖国店主 長澤 祥さん 岩浪洋三さん チャールス・マクファーソン、ボブ・キンドレッドと紹介してきたヴィーナスの新譜でもう1枚気になっているのがエリック・アレキサンダー。番組でも1曲紹介があって、これが実に良かった。基本中の基本のようなストレートな演奏で惚れ惚れした。では、番組からその部分を紹介。 寺島 「じゃあさっきお話した、すいません長澤さんの番なんだけど、ちょっと事のついでで、エリック・アレキサンダーの『ザ・ミッドナイト・サン・ウィル・ネヴァー・セット』をかけたいと思いますがよろしいでしょうか。」 長澤 「これはもう、是非是非聴きたいですね。」 岩浪 「最新録音なんですか。」 寺島 「最新録音です。」 長澤 「聴きたいですね。」 寺島 「長澤さんとか僕がエリックに、エリック次はプレイズ・バラードでやってくれって言っていたんですよ。言ってたんだけど、エリックはなかなかうんって言わずに、結局、原さんの強い要請があって、初めてうんって言ったんですが、この中にね、『ハーレム・ノクターン』をやっているんですね。」 岩浪 「ああ、いいですね。」 寺島 「いいでしょ。でも『ハーレム・ノクターン』かけると、やっぱりジャズファンっていうのは、どうしても『ハーレム・ノクターン』吹くとバカにする傾向があって、」 岩浪 「僕なんかウディ・ハーマンの吹いた『ハーレム・ノクターン』を聴いてジャズファンになったんだから。」 寺島 「ああ、そういう、もともと下品な人はいいんだけど。」 岩浪・長澤 「笑」 寺島 「いまのジャズファンっていうのはそうじゃないから。」 岩浪 「いまは気取りがあるから。(笑)」 寺島 「気取りがあるから。(笑)あの、それで思い出したけど、岩浪さんの前の奥さんのアミさん、ヴァイブのね。アミさんが、岩浪さんと僕と、ほら、アミさんの店で一回、」 岩浪 「討論会やりましたよね。」 寺島 「討論会っていうか、口論会っていうのやったじゃないですか。」 岩浪 「うん、うん。」 寺島 「そのときにね、アミさんがね、僕がね、昔ながらのテナーの誰かの持って行ったときにね、アミさんがね、『あっ、こんなのね、サム・テイラーじゃん』って言ったんですよ。」 岩浪 「あっそぉ〜。」 長澤 「う〜ん。」 寺島 「だからそのときアミさんは、僕の持っていったテナーをバカにしたんですよ。」 岩浪 「ああ。」 寺島 「で、テナーをバカにするときの常套手段として、『こんなのサム・テイラーじゃん、シル・オースティンじゃん』みたいな言い方、」 岩浪 「軽蔑した(笑)」 寺島 「そうです、そうです。(笑)僕はそれ言われるのいやだから、『ハーレム・ノクターン』はわざとかけないんですよ。」 岩浪 「ああ。」 寺島 「でもね、『ハーレム・ノクターン』はね、実は2曲入っているんですよ。最初はスローで入っていて、あとのは一番最後に入っているんですけど、それはね、スウィング・テンポで入っているんですよ。」 岩浪 「うん。」 寺島 「でどうして?って言ったらね、エリックがね、バラードばっかり、ず〜〜っと吹き続けてきて、フラストレーションに陥って、いきなり『ハーレム・ノクターン』を♪タリララリラ〜って吹きだしちゃったんだって。」 岩浪 「うん。」 長澤 「うん。」 寺島 「おお、それいいじゃん、それいこうって言って、それを入れたんだって。でスロー・バージョンとスウィング・バージョンと2曲入っているんだって。」 岩浪 「それは楽しみだね。」 寺島 「でしょ。」 岩浪 「最近『ハーレム・ノクターン』復活してきてんですよ。」 寺島 「そうなんですか。」 岩浪 「今度出るけど、日本の敦賀明子ってハモンドオルガンの女性が『ハーレム・ノクターン』やってますよ。」 寺島 「その人がやったからって、復活したとは言えないでしょ。」 岩浪 「えっ?」 スタジオ 爆 寺島 「(笑)そのひと1人だけやったって、別に。それが評論家の悪いところで、1人か2人やると、必ずそういうムーヴメントが起きたって言う。」 岩浪 「無理押ししようと思って。」 寺島 「もうそういうのにはひっかかんないですよ、最近の人は。(笑)」 長澤 「昔は『ハーレム・ノクターン』とか、『夕日に赤い帆』とか、そういうのを聴いてみんなジャズに入ったんですからね。」 岩浪 「何から入ろうと、入ってくれればいいじゃない。」 寺島 「だから我々は幸運にもそういう昔のポップスからジャズに入っているから、そのへんの機微がよくわかるんですが。」 岩浪 「うん。」 寺島 「でもそうじゃなくて、ロックから入った人とか、色んな刺激的なものから入った人とかいるじゃないですか、そういう人からとっては、我々の入り方っていうか、我々の聴き方っていうか、理解できないものがあるらしいですね。」 岩浪 「やっばり、ジーン・アモンズなんか『レッド・セイルス・イン・ザ・サンセット』なんか」 寺島 「やってますよね。いいですよね。」 岩浪 「昔のそういうのが好きなんですよ、もう泣き節が。」 寺島 「本当にそういう意味でテナーを歌わせるというか、そういう人いなくなりましたよね。エリックもちょっとね、ちょっとこう、何て言ったらいいのかなぁ〜、ずっと聴いてるとね、やっぱりどうしてもコルトレーン以降のね、」 岩浪 「まだ、若いからね。」 寺島 「であの、ハリー・アレンとかバカにしているところありますから、どうしても聴いててね、ちょっとこう粋がってるなってとこあるんですけど」 岩浪 「マイケル・ブレッカーほどではないでしょ。」 寺島 「あそこまでいっちゃうとねぇ〜」 長澤 「やっぱり何か新しいセンスでやってみたいというのは」 寺島 「新しいことをやってんだみたいな、一つの自負心みたいなものがあるんですよ。ジャズメンの中にはね。」 長澤 「うん、うん。」 寺島 「で、どうしてもみんなさっき話しに出したハリー・アレンみたいな吹き方をバカにするようなところがありますよね。本当はバカにしちゃいけないんだけどね。」 長澤 「うん。」 寺島 「じゃあ太田さん2曲目をお願いします。」 ♪ The Midnight Sun Will Never Set / Eric Alexander (Venus CD-R) 寺島 「いやぁ〜いいねぇ〜」 (小次郎 「いいねぇ〜!!」) 寺島 「いや、まいっちゃったねぇこれは〜。」 (小次郎 「まいったねぇ〜、まったく。」) 岩浪 「こうストレートに吹いても人を感動させられるっていうのがテクニックでしょ。」 寺島 「どうしたんですかね、きょうの岩浪さんは」 長澤 「素晴らしいセンスでね。」 寺島 「素晴らしいセンスとフレーズの連続じゃないですか。」 長澤 「やっぱり女性ホルモン打つと」 寺島 「女性ホルモン打ってるんですか?」 岩浪 「ハハハまだ、そこまでいかないですよ。先走りしないでくださいよ。僕はスローでいくつもり、ハハハ」 長澤 「いや、素晴らしい」 岩浪 「ね、エリックのこれは、」 寺島 「長澤さんと僕は、以前からのエリックのファンで、近代テナーはエリックしかいないというふうに、安原顕さんもそう言っていたんですよ。」 岩浪 「あそー、いまの聴いて僕、本当にこの人吹ける人だなと思った。」 寺島 「ああ、いまの聴いてね。あそー。」 岩浪 「ゴリゴリやるより、こういうのいいよね、やっぱり。」 寺島 「あのね。ゴリゴリやりゃあね、北風と太陽なんですよ、やっぱり太陽なんですよ。」 ・・・ 寺島 「いや、岩浪さんのお墨付きをもらって嬉しいですよね。」 長澤 「う〜ん。本当です。これ、寺島さんのライナーで出るわけですか?」 寺島 「そうなんですよ。」 長澤 「期待してますよ。」 寺島 「ありがとうございます。」 岩浪 「7月ごろ?」 寺島 「7月じゃもう、間に合わないから、8月ごろじゃないですかね。・・・」 これ本当に良かった。溜息出た。その『ハーレム・ノクターン』も楽しみだ。 で、気になるジャケットということになるが、あった、SJ誌の8月号に出ていた。ほっほう、今度はこうきたか。フッフッフッフ・・・絶対おしりだと思っていたんだ。ドンピシャだな。 |