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ごあいさつ

悪性高熱症

制作物

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

原 因   

 悪性高熱症感受性のある患者では骨格筋に遺伝学的な機能異常があります。
 
最初に骨格筋の収縮・弛緩(しかん)の機構を見てみましょう。その方が良く理解できると思います。その後で、病気の本体を説明します。知識のある方は骨格筋の収縮・弛緩(しかん)の機構をとばしてどこが異常?、あるいはどんな時に病気が出現するのでしょうか?から読んで下さい。

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骨格筋の収縮・弛緩(しかん)の機構

 骨格筋は中枢神経系の命令によって動きます。つまり、この命令(=電気的な興奮)は運動神経を介して筋肉(=骨格筋)まで伝えられます。運動神経はこの命令(=電気的な興奮)を筋肉へと伝達します(=骨格筋の膜を脱分極させます)。骨格筋の膜は次々に興奮し(=電気的な興奮、脱分極)、Tチューブと名付けられた場所まで進行して行きます。

 Tチューブにある電気的なセンサー(voltage sensor)がこの電気的な興奮を感知し、隣接のリアノジン結合チャンネル(カルシウム放出チャンネル、Ca release Channel)を開き、筋小胞体(sarcoplasmic reticulum, SR)内に貯蔵されていたカルシウムを骨格筋細胞内へ放出します。放出されたカルシウムはミオシン上のトロポニンと結合し、アクチン・ミオシンの収縮たんぱく質はお互いの距離を縮めます(=収縮)。

 一方、細胞質に放出されたカルシウムは筋小胞体にあるカルシウム・ポンプ(Ca2+ pump)により筋小胞体内へ取り込まれます。この結果、骨格筋細胞内のカルシウム濃度は低下し、トロポニンに結合していたカルシウムも遊離してしまい、アクチン・ミオシンの収縮たんぱく質はお互いの距離が元の長さになります(=弛緩)。

どこが異常?

 現在までの所、悪性高熱症の原因はリアノジン結合チャンネル(カルシウム放出チャンネル、Ca release Channel)の異常であるとの意見が体勢を占めています。このリアノジン結合チャンネルは筋小胞体(SR)からのカルシウム放出に関係するチャンネルが問題であり、通常の人と比較してSRからカルシウムが非常に出やすい(=放出速度が亢進)と考えられています。悪性高熱症のための検査はこの事をみています。

 遺伝学的にも近年このチャンネルの異常が見付かっており、今後筋肉による検査をしなくても、血液中のリンパ球にある遺伝子(DNA)解析で検査が可能になると期待されています。まだ、十分な検査ができていません。皆様の協力が必要です。

 なお、外にも色々説がありますが、専門書を見て頂くか、あるいはお問い合わせください。

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どんな時に病気が出現するのでしょうか?

 SRからカルシウムが何時も出やすい状態ですが、日常生活では問題にはなりません。日常生活には何ら異常は起こりません。

 このチャンネルをより広げるものは、カルシウムそのもの(=カルシウム誘発性カルシウム放出)、カフェイン、揮発性吸入麻酔薬、高体温などが知られています。

1 カルシウムそのもの
  脱分極性筋弛緩薬(サクシニールコリンなど)は骨格筋を脱分極し、細胞内の
  カルシウム濃度をあげます。この薬物は全身麻酔時などで用いられますので、
  悪性高熱症感受性のある患者さんは避けるべき薬品です。なお、非脱分極性筋
  弛緩薬(マスキュラックス、ミオブロックなど)を使用すれば、安全に麻酔を
  受けられます。

2 カフェイン
  コヒー、紅茶、お茶、コーラなどに含まれていますが、どんなに飲んでも悪性
  高熱症を引き起こす程の濃度にはなりません。安心して飲んで下さいカフェイ
  ンの誘導体(類似薬物)は喘息などの治療に使用されています。
  服用する場合、注意が必要かもしれません。動物実験では通常以上服用すれば
  、ことによると悪性高熱症を引き起こすかもしれません。

3 揮発性吸入麻酔薬
  通常の全身麻酔で使用されます。悪性高熱症感受性のある患者さんは避けるべ
  き薬品です。なお、麻薬類を用いた全身麻酔は安全な麻酔法です。揮発性吸入
  麻酔薬(通常の全身麻酔で用いられている麻酔薬)はカルシウムの出やすさに
  、一層拍車をかけてしまいます。細胞内のカルシウムの濃度が高くなるとこの
  チャンネルは一層広がってしまい、さらに細胞内へカルシウムを放出してしま
  います(=ポジティブ・フィドバック、positive feedback)。細胞内のカルシウ
  ム濃度が高いと筋肉は収縮しっぱなし状態になります。
4 高体温
  過度の運動(もはや汗をかかなく程、俗にいうシゴキ)では体温は上昇し、汗
  による体温低下作用は無くなっています。従って、このような過度の運動は避
  けることが賢明でしょう。水泳などは周りが水ですので、体温を奪ってくれる
  ため、安全と言われています。

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