●YAMAHA新スネア2種 インプレッション 2002.11.24
ヤマハからひさびさにニューモデルのスネアが発売になりました。
2つともシグネーチャモデルで、
・スティーブジョーダン(SteveJordan)モデル
・アンドレチェッカレリ(AndreCeccarelli)モデル
の2つ。
これを試奏する機会がありましたので簡単ではありますがインプレッションを。
・スティーブジョーダン(SteveJordan)モデル
ワタシの中でスティーブジョーダンといえば渡辺香津美の「UNICORN」。
あの音の強烈な記憶がワタシがレコーディングカスタムを使っている理由の全てです。
20年以上の時が流れ、スティーブ氏が提唱しているのが「SmartWood」。
ドラム原材料の伐採も森林破壊につながっているとして、
「切った分だけ植えていく」というコンセプトの運動を展開しており、
そのコンセプトに基づいて伐採された材料を使ったスネアだそうです。
といっても材料自体は普通のメイプルですから、楽器として何かを犠牲にしているとか
そういうわけではありません。
さて、仕様ですが、13インチ×6.5インチというシェル仕様が大きな特徴です。
なぜに13インチにしたのかはよくわかりませんが、
セットしてみるとタムとの間隔をせまくできたり、ハイハット位置の自由度が上がるので
「小さい」ということはただそれだけでもなかなかメリットがあると感じました。
音の方ですが、これはもう普通のメイプルスネア。
感触は14インチスネアよりもちょっと硬く感じます。
リムショットしたときのスティック接触点が違うからというのが理由ですが、
この点は慣れるまでちょっと時間がかかるかもしれません。
音量も特に小さいとは感じなかったので、十分メインのスネアとして使えると思います。
神保彰モデルと2つセットして使うとめりはりついておもしろいかもしれません。
・アンドレチェッカレリ(AndreCeccarelli)モデル
スティーブジョーダンはいいとして、アンドレ・チェッカレリさんというのは聞いたことがありませんでした。
フランスの有名なドラマーだそうです。
名前的にはドラマーと言うより、炎の料理人という感じですが。
さて、このスネア、結構気に入りました。
理由はずばり「変わった音がするから」です。
シェルは4プライ+リインフォースメント付き。14インチ×5.5インチでラグは一体型。
スナッピーは最近珍しい全面当たりで、メッキ無し25本。
スナッピー単体で振ってみるとわかりますが、シャラシャラという高い周波数が少ないため
スネア自体の音が落ち着いた感じになります。
フープはポールライムで使われているブラッククロームめっきでなかなか精悍です。
もちろんアルミでなく亜鉛ダイキャストフープ。
スペックから想像すると音はパールのクラシックメイプル....にそっくりかと思いましたが、
実際に叩いてみると「落ち着いた」を通り越して「地味」な音です。
パールのクラシックメイプルシリーズよりもスティックのリバウンドがきつく、
比較的ガツンとした手応えなのですが出てくる音は「ぱんっ」みたいな地味な音です。
ライブで全開で飛ばすというよりは、整った音できれいに演奏しようかという気持ちになります。
このスネアは内蔵ミュート付きで、ミュートを効かせるとさらに歯切れよくなりますので
レコーディングでいろいろな曲をやりたい場合などは便利だと思います。
ルックスも緑のラメラメで今どき無い感じ。
「あ〜、サカエのあのブースで時間かけてスプレーしたんだろうな」と思うと
個人的にちょっと好感。
◇ ◇ ◇
ありあわせのスペックを組み合わせた名前だけのシグネーチャスネアが多い中、
明確に「違った音がする」楽器として発売された今回の2品は
ヤマハのひざびさの意欲作と言えるでしょう。
...その意欲をホームページ更新の方にももう少々使って欲しいところです(笑)