津々浦々游行記
高知県野市町の動物園。非常に広い敷地と、閑静な環境。
小〜中動物が多い。大動物はキリン、シマウマ、アンテロープなどしかいないのだが、少しも喰い足りなさを感じさせない。空間の使い方が贅沢かつ巧みなのだ。広い空間に動物を収容しながらも、動物の存在を非常に近く感じさせる。
特に熱帯林の生物を収容したジャングルミュージアム。ここの空間の使い方の巧さは特筆すべきである。1・2階吹きぬけの部屋、そこの上層でオセロットを飼育するそのセンスにはうならされた。他の動物達の姿もじっくりと観察できる。いきものの生の匂いが濃厚に伝わり、思わずわくわくしてくるのである。
新しい形の動物園、その見せ方を追求している姿勢がひしひしと伝わってくる。円山動物園に匹敵するお気に入りを見つける事が出来た。
・のいち動物公園オフィシャルページ…要Shockwave。Shockwaveがない場合にはこちらからどうぞ(ただしShockwaveなしでは見られない場所あり)。
高知県香北町はアンパンマンで有名な漫画家やなせたかし氏の故郷である。氏の偉業を記念して建てられたのがこのミュージアム。まずはアンパンマンキャラの銅像が出迎えてくれる。
館内はアンパンマン一色である。といっても子供だましのものを想像されては困る。確かに子供むけの展示も多いが、しかし館内の独特な雰囲気は大人の鑑賞にも十二分に耐えうる。特に4階のやなせたかしギャラリーは圧巻。この静謐にして情緒深い世界、なんと心休まることか。3階の名誉館長室は仕掛けに気付くと笑ってしまうのであった。
「アフターマン」「新恐竜」などの著作で素晴らしい仮想進化の世界を展開した地質学者、ドゥーガル・ディクソンが原案を提供したCG作品である。1千万年後の海の世界に棲息するアシカの裔、クラーケンの生態を描いた作品だ。このクラーケン、現代のヒゲクジラに相当する生態的地位を得ているらしい。ヒゲクジラ同様プランクトンを濾しとって摂食しているようで、漏斗状のヒゲが口から伸びている。哺乳中の幼体にはまだヒゲがないところがまた設定の深さを感じさせる。成体雄のヒゲが角状に尖っているのは闘争のためだろうか。
その他にも色々な意図を感じる部分が頻出し、CGの迫力もあいまって、どきどきわくわくしてしまうのであった。
※「クラーケン」の上映は終了してしまった模様。残念。
高知県土佐山田町にある鍾乳洞である。
洞内には水滴が降りしきる。こうもりも飛ぶ。
鍾乳石が織り成す奇景。妙に有機的な質感と、カオスモデルのような構造が暗闇の中に見え隠れしている。
とてつもなく長い時間をかけ、まったくの暗黒の中でこの複雑奇妙なものは成長してきたのである。想像すると寒気さえ感じる。
弥生人が住まっていたこの洞窟からは、鍾乳石になかば埋もれた土器が発見されている。2000年かけてゆっくりと石に封じ込められていったのだ。
なんという時間の流れ。
愛知県半田市生まれの童話作家、新美南吉(1913〜1943)の資料館である。
芝の中に埋もれるように建つ半地下式の建物。里山の丘陵を利用しているのだが、景観を壊さないための配慮であろうか。「童話の森」として雑木林が残されている。この辺りは幼少時に遊んだ所だ。その雰囲気が保存されているのには嬉しくなってしまった。
記念館内では作品場面をジオラマで展示している。有名な作品ばかりであるせいもあるだろうが、記憶が蘇り嬉しくなってしまった。
それにしても、南吉の享年は29才7ヵ月。今の自分よりも若い。その短い間にこれだけの作品群を産み出したのか。
栃木県宇都宮市は餃子の街である。市民ひとりあたりの餃子消費量が全国一。市内には25軒もの餃子専門店があるという。
宇都宮駅のそばには「餃子像」がある。地元の特産品大谷石製のこの像は、なんと「餃子の皮に包まれたビーナス」なのである。あまりに強烈な餃子への思い入れに爆笑。このセンス、なまなかなものではない。
駅構内のキオスクでも餃子を売っているし、観光案内所では餃子食べ歩きマップを配布している。マップを参考に市内某店で賞味した餃子はやはり絶品であった。
宇都宮の餃子。全国に誇るべき文化だ。
お気に入りの動物園の一つである。動物と自分との距離が近く感じられるよい雰囲気の園。エリマキキツネザルとオランウータンが園内を散歩していて(もちろん飼育係に連れられてだが)驚いた事がある。
先日初めて冬場に来園した。むろん一面の雪景色。しかし南方の動物もそれなりに雪とつきあっているようだ。南アジア産のメガネグマも雪の中平気で寝ていた。
ここの園は開園時間中にも餌を与えているのを見せてくれる。たいした事ではないと思うかも知れないが、特にグロになりやすい肉食獣の給餌は時間外に行なう場合もあるのだ。ライオン、トラ、ヒョウなどが丸ごとの鶏に嬉しそうに食らいついていた。こちらも思わず頬がゆるんでしまった。
岐阜県養老町にある、公園といえばよいのか、どでかい芸術品といえばよいのか。とにかく形容に戸惑うさしわたし100mほどの建造物である。巨大な凹地の中に、錯綜する凹凸と交錯する小径。謎の建築群。奇妙な名称。歪む方向感覚、無意味化する常識、限界に近づく運動能力。
友人達数人と連れだって行ったのだが、全員へろへろになった。
注意その1。足ごしらえは充分に、荷物は出来る限り最小限に。
注意その2。転ぶ可能性大。汗をかくのは確実。
注意その3。高所恐怖症の人は覚悟しよう。
(気付いたこと。植物はえらい。地面がどう傾いていようがまっすぐ伸びる)
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