◎PT(理学療法士)としてpt(患者)として

 メールはこちら
  

◎バックナンバー

 

1 2 3 4 5 6 7

 

8 9 10 11 12

 

13 14 15 16 17

 

18 19 20 21 22

 

23 24 25 26 27

 

28 29 30 31 32

 

33 34 35 36 37

 

38 39 40 41 42

 

43 44 45 46 47

 

48 49 50 51 52

 

53 54 55 56 57

 

20)入学

 

30歳での入学式は緊張でいっぱいでした。できれば年上の人がいてくれたらいいなと思っていたのですが、やっぱり私が一番年上でした(しかも全校生の中でも私が最年長でした)。入学した理学療法科20人中、男性は7人でみんな高校卒業後大学生か働いていた者でした。女性13人の中には高校卒業後すぐに入学した者も多く、私と丁度一回り下の巳年生まれの人たちでした。同期の中には大学卒業後の人も多く、その中には大阪大学や神戸大学など一流の大学を卒業した者もあり驚きました。専門学校というのはどこの学校もいろんな経験をもった人たちが集まるものなのでしょうが、やはり最年長というのはプレッシャーがありました。

30歳を過ぎて授業を受けるということは、これもまた大変なことでした。なにしろ覚えることが多く、例えば全身の骨の種類は約200個あり、筋肉は約400個あります。これらの名前を覚えて、更にそれぞれの筋肉にはどのような神経が通っていて、どのような働きをするなどということを全部覚えるとすると、気が遠くなるようなことになります。また、それらを覚えただけでは使えず、それを人の体で実際に触ってみて確認をとる必要があります。筋肉のつき方も個人差があるため20人みんなで確かめあったりして、同期の仲間が仲良くなるのはさほど時間はかかりませんでしたが、身体の奥深さをみんなで実感しました。

 
(わが母校・近中リハ学院)

(理学・作業療法士科の同期たち)
 


入試前に理学療法士についてはある程度調べたつもりなのですが、勉強してみると本当に奥が深く、先生方も一年かけて理学療法士という仕事を理解できれば良いと考えていたほどでした。勉強すればするほど自分の考えていた理学療法士像と掛け離れていき、残念ながら退学するものもでてきましたが、どの仕事もそうだと思うのですが理学療法士も中途半端な気持ちで続けられる仕事ではありません。私がこの連載を始めようとした理由の一つに、皆さんに理学療法士という仕事を知ってほしいという願いがあります。その皆さんの中心はもちろん膠原病友の会の方々なのですが、これから理学療法士を目指そうとしている人にも読んでもらい、目指しているものが正しいかどうかも確認してほしいと思っています。現在働いている診療所にも毎年何人かの実習生や見学者が来ます。その中には将来、理学療法士を目指したいと考えている人もいます。その人たちにも私自身の思っている理学療法士という仕事を伝え、またその人たちが膠原病患者についても理解してもらえる場となればいいなと願っています。膠原病についても理学療法士についても、残念ながら一般の方には充分に認知されているとは言えません。私が今できる方法で微力ながら伝え続けることができれば、私がみんなに迷惑をかけながら理学療法士を目指したことも、残念ながら膠原病患者になってしまったことも、また新たな意味が出てくるのではないかと考えています。これから入学後に起こった大切な二つの出来事を記した後に、理学療法士について少し紹介させていただこうと思っています。

(第20話:2004年2月29日公開)