1997年、私がリハビリテーション学院の2年生の時、今でも話題となっている国内外で大きな事件がありました。ひとつは神戸で起きた連続児童殺傷事件のいわゆる"酒鬼薔薇事件"、もうひとつはダイアナ元英皇太子妃の自動車事故死です。しかし、これらの事件の影で忘れ去られているのではないかと思う大事件がこの年の11月17日にありました。 題のルクソールをみて事件を思い出された方があれば、私は本当に感謝します。私自身もそれまでルクソールという地名を知りませんでした。この地名を初めて聞く方も多いのではないかと思います。私が初めてルクソールを知ったのは、その事件の翌日の11月18日で、たまたま授業が遅く始まる火曜日だったため、何げなくテレビでワイドショーを見ていました。テレビの中で友達によく似た顔が映っていたので何かなあと聞いていると、日本人がテロに遭い亡くなったというのです。びっくりして新聞で確かめてみるとやはり友人でした。しかも結婚したばっかりの… 少し当時の様子を記事から引用してみます。"11月17日、エジプト南部・ルクソールでイスラム過激派「イスラム集団」の武装グループが観光客を銃撃するテロが起こり、新婚旅行中の夫婦など、日本人10人を含む62人が殺害された。犯人はバスを乗っ取って逃走中、警官隊と銃撃戦となり、全員射殺された。バスの乗客数人も巻き添えになって死亡した。"この記事の新婚旅行中の夫婦に東洋紡績総合研究所の同期が含まれていました。彼は同志社大学工学部の大学院を卒業して入社、入社当時から同じ寮に住み、文字どおり同じ釜のご飯を食べた仲でした。しかも彼は同志社時代にコーラスをしており私と同じベース担当で、お互い歌が好きだったためよく仲間とともにカラオケに行っていました。私は浄水用などのフィルターの開発に携わっていたのですが、彼は会社の中心商品である繊維を研究していたため、研究所だけでなく各地の主力工場でも勤務しており、事件当時は東洋紡績で最も大きい福井県の敦賀工場で働いていました。既に東洋紡を離れていた私は状況がよくつかめないため、研究所の同期仲間に連絡をとり敦賀工場で行われた社葬にも参加させていただきました。 |