シネマレビュー2003 <下半期>  


2003年は
32本観ました。(2本立て等は1本として計算します) 

私としてはなかなかの本数でしょうか。
年末に見たものは正月映画ということで2004年に入れました。

※評価は○5つが満点です。なにぶん主観で付けていますのでご了承を(笑) 基準はあいまいなのであんまり目安になんないよ^^;

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バッドボーイズ2バッド (評○○○)
麻薬密輸犯罪の取り締まり強化チーム“TNT”に就くことになった刑事コンビ、マーカスとマイク。ターゲットの巨大シンジケートの取引現場へと向かった彼らは、急襲に失敗し、決定的な証拠を掴むまでには至らなかった。

[監]マイケル・ベイ [案][脚]ロン・シェルトン
 [製]ジェリー・ブラッカイマー [音]トレバー・ラビン [出]マーチン・ローレンス ウィル・スミス  ガブリエル・ユニオン

[制作データ] 2003米/ソニー
[上映時間] 146分・PG-12
なんで邦題ではバットボーイズ2でなくバッドボーイズ2バッドになってんのでしょう?
語呂をよくするためかなぁ。
やんちゃなやつが二人っていう意味もあるかもしれませんが。

8年ぶりの続編ということですが、前作見ていません。というより前作があったの知りませんでした^_^;

ウィル・スミスとマーティン・ローレンスが一躍黒人スターの仲間入りになったと言う前作から、満を持しての2作目です。
8年もかかったという理由の一つに、監督も主演男優も人気になりすぎて時間が取れなかっというのがあるらしいです。

前作についての予備知識は持ち合わせていませんでしたが、特に困ることもありません。
ストーリーに絡んでくる、マーカスの妹シドが出てきますが、今回初登場と言うことですので、前作を知らなくても大丈夫です。

この映画は製作側が「社会的メッセージゼロ、ブラックユーモアたっぷり」といっているそうで、確かにストーリー自体警官二人がバカっぷりを発揮しているだけです(笑)。

2時間半ちかくあるこの映画の見所はカーチェイスを始めとする様々なアクションシーンです。
主人公マイクがフェラーリに乗っているのですが、まさかフェラーリをぶっこわすシーンはないだろうなぁと思っていましたら、まさに神業のごとくアクシデントを交わしつづけます。
カーチェイスではおそらくCG処理されているのでしょうが、今までにないすごいスピード感と躍動感がありました。
迫りくる車をすんでの所で交わすハンドルさばきはスカッとします。
CG処理はあたりまえとなってきていますが、ワイルドスピード2のようなゲームっぽい演出はあまりよくないですね。

主人公二人は捜査を勝手に進めていく中で様々なところに潜入します。その先々で騒動を起こすというテンポもよく、最後までノンストップのごとくダレずにあきさせません。

最後の麻薬密売組織に乗り込むところでは、自らがまるでテロリストのようになって違法さながらに乗り込んでいきます。
実際問題としてあんなことしたら大問題ですし、映画を見てちょっと気分を害した人もいるようです。
しかしもうこれは「野郎ども行くぜ!エイエイオー!」なドタバタアニメ的な乗りですので(^^;)

次々と展開するアクションシーンに必然性というのはあまりないですね。それはこの映画自体が、そして主人公達が「なんにも考えていない」からこそ生まれるんですね。

単なるアクションシーンを繋げただけの映画と違い、社会性は全く無いものの、登場する人たちの描き方はうまく出来ており、とくに話に一本の筋を与えているマイクとシドの関係の描写がストーリー展開にテンポを与えていました。

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マトリックス レボリューションズ(評○○○)
人類最後の砦ザイオンにセンティネルズの群れが到達。やがて強大なパワーを手に入れたスミスこそが脅威であると知ったネオは、ザイオン軍が苦戦する中、マシン側の最高の権力と接触するために未踏の地へと飛び立つ。

[監][総][脚]ラリー・ウォシャウスキー  アンディ・ウォシャウスキー  
[製]ジョエル・シルバー 
[出]キアヌ・リーブス ローレンス・フィッシュバーン キャリー=アン・モス 

[制作データ] 2003米/ワーナー
[上映時間] 129分
やってきました、マトリックス3部作の完結編です。

リローデッドの続きですので、全編にわたって戦いのシーンの連続です。
これはこれでアクションの連続で見ていてすごく楽しいし、とてもよかったのです。

しかしながらちょっと残念だったのが、リローデッドであれだけのマトリックス世界の謎を解く鍵となる話が矢継ぎ早に出て、人物が入り混じったあのサイバーパンク的なノリと、せっかく問題定義となった、現実世界はどこなのか?、一体何が真実なのか?という暗示が、全くなくなってしまったのには肩透かしを食らってしまい、非常に残念でした。

プログラムの世界の中で、プログラムによって未来を予言するオラクルの言うことは果たして真実なのか?
なぜスミスは現実世界に入れたのか、なぜネオは現実世界で能力が使えたのか・・・

これらの謎は結局説明されずにレボリューションズでは「今の世界を生きる」という点で必死になって戦うだけとなってしまいました。

たしかにザイオンでの圧倒的な戦闘シーンなど、見所は満載です。

スミスとネオとの決着、そしてネオが最期にやり遂げたこと。
ネオはキリストのごとくその身に全てを引き受けて世界の調和を保とうとします。この結末はよかったのだろうか。

ストーリーはキレイにまとめられてしまいました。
そつなくまとめられていましたし、なによりもリローデッドで出てきた人たちがほとんど出てくることなかったのが残念でした。ツインズとの決着も無かったし、ちょっと残念でしたねぇ。

確かに全ての謎の解決のために始終説明に走ってストーリーがおざなりになるよりかは、ずいぶんマシでした。しかし前述のように、結局のところ、ザイオンの人たちなどはマトリックス世界や現実世界についての構造・関係と言う本質的なところには目を向けず(というよりも気づかず)、自分たちの居所(ザイオン)を守るだけに必死に生き抜いて戦うだけでした。

あれだけリローデッドで観客をヤキモキさせて、ネットでも謎について議論が交わされたのに、すごくがっかりしました。

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スパイキッズ3-D ゲームオーバー (評○○△)
スパイを辞めて探偵となった少年ジュニのもとに、姉カルメンが話題のゲーム“ゲームオーバー”の世界に閉じ込められたとの知らせが。このゲームに入り込んだ彼は次々と襲いかかる難題をクリアしながら、悪のゲーム作者との対決に挑む。

[監][製][脚][撮][音][編][美]ロバート・ロドリゲス  
[出]アントニオ・バンデラス アレクサ・ベガ ダリル・サバラ シルベスター・スタローン サルマ・ハエック  

[制作データ] 2003米/アスミック・エース
[上映時間] 84分
久々の3D映画だということで、内容も全く調べもせずにチケットを買っちゃいました。
んで、買った後でメガネ」の映画だと分かってショックで落ち込みました。

てっきり偏向グラスを使った映画だと思っていたのに・・・。

今更赤青立体を使ったのは絶対にDVDで販売しやすいからでしょうねぇ。変更の立体では今は無きVHDでしかできませんから(笑) VHD知っている人ってもう少数ですねぇ。VHDについてはこちらを参照してください。

偏向グラスでの立体映画を映画館で見たのは私は20年前(1983年)の「ジョーズ3」が最後ですので、(もちろん今は無き富士通ドーム(科学博EXPO'85や大阪花博など)でのオムニマックス映像によるザユニバースという3D立体や、今ではUSJのターミネーター2:3Dは見たことがありますが、映画館での映画としては久しぶりだったわけです)

赤青立体は目が疲れますねぇ。しかも当然きれいなカラーにはならない訳だし、赤メガネの方で赤の映像が完全に消えるかと言うとそうでもなく、若干二重映像になってしまいます。
それに立体感としてはスクリーンの奥に広がると言う立体であり、たまに目の前に飛び出ることもありますが、眼前に迫ってくるという立体感はありませんね。
やはりジョーズ3の立体感はすごかったです。ほんと自分の眼前に食いちぎられた腕がリアルに浮かび上がる様はすごかったです。
(あのころは立体映画がとてもめずらしく、映画中にスクリーンに向かって手を出す子供がたくさんいましたね)

私はスパイキッズは1作目しか見たことがないのですが、スパイキッズ映画の見所としてはやはり奇天烈なスパイグッズがいろいろと出てくるところでしょう。さながらスパイ大作戦(ミッションインポッシブル)でいろいろなスパイグッズが出てくるのに似ていますが、スパイキッズのはそれがギミックとしてユニークなものが多いわけです。
しかし、今作に至っては舞台がゲームの中つまりバーチャル空間での出来事なために、スパイグッズを持ち込んで・・・という展開ではありません
その分、ゲームということで突拍子もない展開が次々と目まぐるしく起こるわけで、それはそれで楽しかったですがやはりスパイキッズテイストというのは無かったように感じました。

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トゥームレイダー2 (評○○)
アレクサンダー大王の財宝が眠る神殿に潜入した、トレジャー・ハンターのララ。だが、彼女は謎の集団の妨害にあい、お宝を奪われてしまう。彼らの黒幕は科学者のライス博士で、お宝は兵器に転用できる危険なモノだった。

[監]ヤン・デ・ボン  
[脚]ディーン・ジョーギャリス 
[出]アンジェリーナ・ジョリー  ジェラルド・バトラー シアラン・ハインズ ジャイモン・ハンスゥ ノア・テイラー  

[制作データ] 2003米/東宝東和
[上映時間] 117分
久しぶりに最高にショボかった(ヘンな日本語だな)アクション映画でした。

ヤン・デ・ボン監督って、もうダメなのかなぁ。それともこれは脚本がダメだったんだろうか。
スピード、ツイスターはよかったんだけど、それ以降はどれもヌルい映画ばっかりのように感じます。3作目を作るんなら本腰入れなきゃ、総スカンくらいますぜ!

1作目が良かっただけに非常に残念でなりません。
冒頭の月の神殿のシーンでは「お!」とゲームをモチーフにした映画だけあるな!と思ったのも束の間・・・。
悪人たちはともかく、ララ・クロフト達も単なるトレジャーハンターであり、お宝しか目にない、っていうシチュエーションには全く残念でなりませんでした
1作目で見せたあの勇気、愛情は?
あれだけの歴史に埋もれた伝説の神殿が姿をあらわしたっていうのに、単に黄金財宝しか見えていない、っていうのには激萎えしてしまい、このまま見つづける気がしなくなりました。


なるほど!そう来たか!って観客を納得させる部分が全くなく、自分勝手に皆動いているだけと言う印象でした。
それに主人公のララ以外、全然魅力のない人間ばかり(´ヘ`;)

脚本がまるでダメ。
なんでアレクサンダー大王が作らせた隠された月の神殿に関係するものが、アフリカにあって、なぜそれを守っている部族がいるのか、どうしてその場所・何があるのかを知っているのか?

それよりも訳分からん怪物(モンスター)なんて出してくるな!ファンタジー映画じゃあるまいし(-_-;)

例えば手塚治虫の「三ツ目がとおる」ではすごい仕掛けのある遺跡なんかが出てくるわけですが、ここはもっともらしい大仕掛けとミステリアスな部分(呪術的なもの)がうまくマッチしていてウソ臭さが感じられません。
ところが、この映画ではなんやそのウソ臭い仕掛けや!となっちゃう訳です。

それに、追い求めるパンドラの箱がアフリカにあると導き出すには宝玉(珠)の謎を解明しなくちゃならなかったのに、最後の場所に入るには特に何の謎もなかったのがおかしい。
珠の使い方には必然性が感じられなかったです。なぜその場所がわかったのか、その後の珠はどうなったのか?
最後にもう一度珠を使う仕掛けが欲しかったですね。

それに「レイダース失われた聖櫃(アーク)」のパクリのような話だし、最後にパンドラの箱を開けなかったので盛り上がりが欠けました。

 

9月

ワイルドスピードX2 (評○○)
LA警察を辞職し、マイアミで公道レースに身を投じたブライアン。連邦警察に運転術を買われ、彼は友人と共にマネーロンダリング組織への潜入捜査にあたる。だがそこでは、危険な任務が彼らを待ちうけていた!

[監]ジョン・シングルトン  [案][脚]マイケル・ブランド デレック・ハース [出]ポール・ウォーカー タイリース エバ・メンデス デボン青木 コール・ハウザー  

[制作データ] 2003米/UIP
[上映時間] 108分
まったく予備知識無しに見に行きました。
1作目も詳しいことは知らずに、「日本車が活躍する映画」ってのが動機で見に行ったんですが^^;

さて、主役も監督も変わってしまい、名実ともに「1作目とは全く違う映画」になってしまいました(´ヘ`;)
う〜ん、BBSなんか覗いてみても大半が好印象の感想のようですが、やっぱり一般受けするように方向性を変えてしまったのでしょうかねぇ。

1作目のワイルドスピードが作られたきっかけってのは、「アメリカでは熱心な日本車好きが結構いる」そして「違法なロードレースを日夜繰り返している」「改造パーツも日本から取寄せる」なんてちょっとマニアックな世界を垣間見ることが出来た映画でした。
改造についてもマニアックな話題が飛び交い、車好きにはニヤニヤできて溜まりませんでした。
別に私が改造マニアってわけじゃないですが、それなりに知識は持ち合わせていたので。

※私は古いBMWに乗っていますが、味の有る走りが楽しめて、改造なんて全く興味はありません。
たまに日本車を運転したら、馬力はあるし、シビアに反応するハンドル、アクセル、ブレーキ、とても性能がいいのは感じますが「楽しくない」んだよねぇ。これはベンツにも当てはまります。日本車の大半はベンツを目指しているのかニャ〜。
日本人のクセなのか、性能至上主義って印象を受けます。オイラのビーエムは年式が古くそりゃ馬力もトルクも低いですよ。知人に代わりに運転してもらった時なんて皆グチばっかり言います。やれ発進時の加速が足りないとか、やれトップスピードまでなかなか上がらないとか、やれ坂道が続く高速道路では速度が出にくいとか・・・。「あんた達はアマちゃんだねぇ。車のよしあしはそんなところで決まるもんじゃないね」、と心の中で言い返してやってます(笑)
150km/hで走行する時の安定性、運転性、軽やかな音を奏でるエンジン「シルキーシックスエンジン(絹のように滑らかに回るというBMWのエンジンの異名)」などなど、これが15年前の車かと疑うぐらいの性能、国産車ではこの味は出せまい、と心の中で楽しさが湧き上がります。

さてさてグチで脱線しましたが、ワイルドスピードX2ではストーリー重視になってしまいました
1作目にあった、主人公の心の成長という描写もありません。
たしかに日本車も出てきてかっこいいところをアピールしますが・・・。

ちょっとがっかりだったのは、カマロ達とレースするシーンです。性能的には圧倒的に負けています。
それを相手の失敗につけこんで勝つ、ってのはどうも頂けない。
アメ車は馬力などはそりゃいいだろうけど、日本車はそれを上回る性能があるはずと思います(思いたい)。
だから日本車マニアがアメリカにたくさんいるんだと思います。
それを運転テクニック的なことや、ニトロ(NOSシステム)に頼った走りで勝つ、というのは間違っていますねぇ。
ランエボが結構活躍しますが、決して高額でないのにあの性能を詰め込んでいるのはすごいと思いますよ。BMWのM3が目標だとおもいます。
(車に詳しくない人はすごい車=フェラーリ、ポルシェと思うでしょうが、これらは車の「性格」が全く違います。一般車とも言いがたいです)
日本車のここがすごいんだというのをもっと見せ付けなくちゃならないと思います。

ストーリーもまぁ割りと凝った話ではありましたが、この内容ならワイルドスピードに持って来るべきじゃなかったと思います。何のためのワイルドスピードなのか。

そうそう、ガレージからいっぱい車が出てきて警察が主人公達の車を見失うシーンでは、ルパン三世でルパンの格好をした人(部下)で街が溢れ返り、銭形のとっつぁんがルパンを見失うシーンを思い出しましたよ。


日本車+改造+公道レース+違法スレスレ+男たちのロマン+熱い友情がワイルドスピードの特徴だと思うので、もし3作目が作られるのなら是非もう一度1作目を思い出してもらいたいですね。

この映画単品として、ワイルドスピードでもなんでもない映画としてなら及第点はあると思います。
しかし、元警察官とか、警察(FBI)の捜査に協力する代わりに今までの違反歴がチャラになるとかの設定はいいかげん使い古されたネタなのでちょっと新鮮味がないのが残念。
まぁ、マニア的映画じゃなく、車が走ってかっこいい映画としてならそれなりに楽しめます。(と、最後にフォロー^^;)



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座頭市 (評○○○○)
非情なヤクザの銀蔵一家が仕切る宿場町を訪れた盲目の居合い斬りの達人、座頭市。そこで用心棒稼業の浪人・服部、仇討ちを探すおきぬとおせい姉妹らと出会った彼は、やがて壮絶な闘いに身を投じていくことになる。 

[監][脚][編]北野武  [原]子母沢寛  [プ]森昌行ほか [撮]柳島克己 [音]鈴木慶一 [出]ビートたけし  浅野忠信  大楠道代  夏川結衣  ガダルカナル・タカ 橘大五郎 岸部一徳  

[制作データ] 2003松竹=オフィス北野
[上映時間] 115分・R-15
実は初めてたけしさんの映画を観ました。
今までたけしさんの映画は話題になってきましたが、いっこうに観る機会が無かったのと、あまり邦画を見ようと思わなかったからです(^-^;)

海外で高い評価を得ているわけですが、こりゃ海外で人気が出て当たり前だわ、っていう感じですね。

痛快アクションに、そしてところどころのギャグ、難しい歴史的なバックボーンは必要なし。
たけしが盲目の居合いの達人でしかも金髪、最後にはタップダンスあり、と外人受けするエッセンスが凝縮されています(笑)

まぁ、日本人から観るとちょっと物足りないストーリーかなぁという印象を受けるかもしれません

冒頭のように初めてたけしさんの映画を見たわけですが、たけしさんはすべてのシーンやアイデアが初めっから最後まで既に頭の中でビジュアルとして完成している、という話を聞きます。
ファミコンゲーム「たけしの挑戦状」ってのがありましたが(笑)、あのゲームの開発者のインタビューの中でもそういった意味合いの発言がありました。
もうすでに物語りは作り始める前から決まっていて、作りながら軌道修正したり手直しすることは無いそうです。

「アマデウス」という映画ではモーツアルトが作曲をするシーンがありますが、ああいう雰囲気だと思います。
普通の作曲家は譜面を書きながらピアノを弾いて音の感じを掴んでまた続きの譜面を書いたり、修正したりします。
しかしモーツアルトは頭の中で既にオーケストラが演奏するシーンが浮かび上がり、それを一心不乱に譜面に起こすだけでピアノでの音合わせなどは一切しません。
事実、絶対音感の持ち主は頭の中で音符が浮かび上がるのでいきなり譜面がかけるそうですので、モーツアルトもそうだったのかもしれません。

おそらくたけしさんも似た感じと思います。映画の各シーンは既に出来上がっているんじゃないでしょうか?

映画が始まってしばらくは、いろんな人物が出てきて、ここのストーリーが描かれます。
初めはちょっと群集劇っぽいもの(アニメ映画「メトロポリス」みたいもので、たくさんの人物が出てくるが各人物は互いに関係しない。)という感じですが、個々のキャラクターがひとつの大きな世間の流れに乗ってひとつに集まっていき、そして物語が大きく動いていくという構成はすばらしいと感じました。

昔、アニメ監督の押井守さんが“アニメで舞台劇をやったらどうなるか”ってことで実験的なアニメをつくっていましたが(タイトル失念しました)、他のサイトでも書かれていましたがこの「座頭市」は、たけし流舞台劇の映画版って感じです。
たけしさんが自ら語っていますが、最後のタップダンスへ向けてしょっぱなからテンションを上げていっています。
折り重なるエピソード。シリアス、ギャグ、圧巻の殺陣、全てがうまくまとまり大団円へつながり、そして気分は最高潮に上がったところでタップダンス!このシーンが長く感じるかどうかは賛否分かれるところですが、心憎い演出ではあります。
舞台劇であると考えれば、物語がうまく収まりいったん幕が下り、そして再び幕が上がったところで全員参加による踊り!
そう考えるとちょくちょくあるヘンなギャグも舞台(幕)が切り替わるときのアクセントかもしれません。

たけしさんは特に舞台劇っぽくという意識で作ったのではないかもしれませんが、私にはそのように感じられました。

勝新の座頭市のイメージが強すぎて永くリメイク版が作られなかったわけですが、今までの座頭市のイメージを壊すことで自由気ままに座頭市が水を得た魚のように動きます。
映画の中で座頭市と呼ぶシーンがほとんど無いのもいいですね。(あんまさんという風にしか周りの人には呼ばれません)
なにはともあれ、私はとてもよかったと思いますよ。

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呪怨2  (評○○○)
テレビの心霊番組の取材クルーが、原因不明の変死・失踪事件が相次いだ一軒家に足を踏み入れる。しかし、その夜からスタッフの周辺で怪現象が続発。ロケに参加した女優、京子の身にも呪いの恐怖が迫っていた。 

[監][脚]清水崇  [ノ]大石圭(角川ホラー文庫) [プ]一瀬隆重  [撮]喜久村徳章  [歌]推定少女 [出]酒井法子  新山千春  堀江慶 市川由衣 葛山信吾  山本恵美  

[制作データ] 2003ザナドゥー=東京テアトル
[上映時間] 92分

前作を映画館に観に行ったときに、まだ本編が始まる前の予告編の時に「呪怨2」の予告が流れました。
それをみて「見に行かなくちゃ」という声が劇場内でチラホラと聞こえました(^-^;)
まだ1作目も見ていないときに既に2作目が見たいと思わせるのはすごいと思いましたね。

さて、あれから月日が流れようやく「呪怨2」が公開されました。

それなりに怖くて面白い話ではありましたが、1作目を超えることは出来なかったという印象です。

一番マズイのが各登場人物に感情移入できないって点でしょうか。
どうもその人物の必然性ってのが感じられないんですよねぇ。前作と同じように各人物ごとの視点でオムニバス形式で話がすすみます。
かく章(?)ごとに、人物の名前が題名として出るわけですが、結局「あぁ、この人も死ぬのかぁ」って感じを受けてしまいました。
というのもそれまで各々の人物が登場せず、いきなりその人の話でストーリーが始まっても、こっちは始めてみる人だから「え!もしかしてこの人も?」という驚きも無く、あぁこういう名前の人が今度は殺されるんだねぇ、って終わってしまうのです。

非常にまずい展開だなぁと見ていて感じました。
たしかにそれぞれの殺され方というのは、気持ち悪くて印象に残ることはありますが、その人に対して感情移入できないってのは大きなマイナスだと思います。

相変わらず前作と同じく、各オムニバスの話が時間軸がずれているようで話がちぐはぐになってしまうようなのは、あえて意図的なんでしょうけども、見ていて時間的前後が分からなくなってしまうのもちょっとマイナスかなぁ。

ただ前作と違って、お化け?怨霊?である伽椰子や俊雄が今度はある目的もって行動するさまは気持ち悪いですね。
ただちょっとラストでのあの展開はどうかなぁ・・・。せっかく助かったと思ってたのに、あんな最期になるなんて・・・。
もうちょっと違う展開は無かったものだろうか?

まぁこれでタダ闇雲に人を殺していた怨霊親子(^-^;)が、次の段階にすすんだわけですんで、こんどこそ大きな怨念発動になるかどうかですね。
でもあんまりコトが大きくなってしまうと、例えばマスコミとか霊媒師などの方向に行ってしまっては単純だし話の風呂敷が閉じれなくなってしまいますしねぇ。

何はともあれ、ゾーっとする映画ではありましたし、それなりに恐怖の演出はありました。

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8月

ターミネーター3 (評○○○○)
コンピュータの反乱による人類滅亡の危機を救ったジョン。その戦いから十数年が経ったある日、彼の前に新型ターミネーター“T-X”が現われ、再び命を狙われることに。さらに別のターミネーター“T-850”も現われる。

[監]ジョナサン・モストウ  [脚]ジョン・ブランケートほか [出]アーノルド・シュワルツェネッガー  ニック・スタール ク
リスタナ・ローケン クレア・デーンズ 

[制作データ] 2003米/東宝東和
[上映時間] 110分
いよいよターミネーターシリーズも3作目となりました。

2からホント待たされましたね。USJの「ターミネーター2:3D」で気を紛らわしていたわけですが、これでようやく3作目が見られます。

さて、率直な感想としては「作るべくして作られた3作目」であります。つまりT1、T2とここまで話が複雑化してきたのでどうしても人気の面からも、ストーリーの面からも作らざるを得なくなってしまった、という感じです。

1作目では純粋なロボットが攻めてくるという恐怖を、そしてT2では来たるべく未来を回避させるべく歴史の流れに重きを置いたアクション、そして今回の3作目では今までちりばめてしまって収拾がつきにくくなってしまったタイムパラドックスを解決しなければなりません。

そうでないともう今までに歴史的流れに矛盾が生じてきてしまっているわけです。
たしかにターミネーター3では今までのタイムパラドックスを見事に解決させてくれます。

しかし、これはターミネーターシリーズ上1作目からすでにこの3作目の内容は決まっていたのです。
(別に制作が決まっていたという意味ではなく)
つまり、T1でターミネーターをやっつけたにも関わらず、T2では更にT−1000が送り込まれてきます。さらに今度はジョンを守るために旧型(シュワちゃん)が来ます。

ここで厳密に考察すると、T1のラストでターミネーターをやっつけたということはジョン・コナー暗殺に失敗したので、未来ではジョンがスカイネットを破壊するはずなので、ターミネーターは結局過去に送られてくることは無いはず、という矛盾も出てくると思います。

2ではスカイネットの開発の第一歩となるCPU開発者までも巻き込んでの歴史上の消去を行います。
しかし、CPUの開発データがぶっ飛んだにも関わらず、T−1000やシュワちゃんが目の前から消えてなくなるわけではありませんでした。

結局、この手の過去・未来が関わってくるストーリーではタイムパラドックスの問題にぶち当たってしまいます。


ここで、私個人的な想像ですが、『過去・未来を題材にしたSFというのは面白みがあるけどどうしてもタイムパラドックスにぶち当たる。しかし、この題材の映画はどうしても作りたい。』という葛藤がハリウッド界に広まっているのだと思います。
そしてこのタイムパラドックスの問題を解決するひとつの答えは昨今のハリウッド映画に現れ始めているように感じます。
新しいところでは「マイノリティ・リポート」がこの問題に突っ込んで解決を見出そうとしたのですが、いかんせん脚本がダメダメだったため、その話は無くなってうやむやに終わってしまい中途半端な映画となってしまいました。

そこで「ターミネーター3」が模範解答を示したんだと思います。

それは「未来を変えることは出来ない」です。ボッカ〜ン。なんじゃそりゃと思われるでしょうが、結局はここに行き着くしかないのです。未来というのは大筋の歴史の流れは既に決まっていて、紆余曲折や横道に外れることはあるだろうが、結局は決まった未来にすすんでいく、という概念です

どうあがこうにも偶然か因果か時の悪戯か、歴史の渦の飲み込まれていくというものです。
人生ゲームでいろんな道をたどっても結局ゴールでの結末は同じようなもの、というと分かりやすいでしょうか?

私は見ていませんが「タイムマシン」もそのような結末だったと聞いています。

よく起こるタイムパラドックスについて説明しますと、
危険(災害)を回避するために未来を変えようと過去(現代)の時点で行動を起こしたとします。
確かに危険は回避されたとしても、その行動を起こさなかったらどうなったのかはその場の人には分かりません。
つまりその場の人たちにとって、何も未来は変わっていないと感じるのです。
難しい屁理屈かもしれませんがタイムパラドックスを考える上ではどうしてもこのような理論になります。

つまり、T2でスカイネットの開発が回避されたならば、ターミネーターが造られることもないし、結局未来からターミネーターが送られてくることもないわけです。
危険を回避した時点で未来は変わるわけですから、その時にはすでにターミネーターの存在はなくなり、目の前から消滅するはずです。
しかしT2ではそのようなことはなかったわけですから、結局未来は変えられなかった(=スカイネットは完成して全面戦争が起こっている)ということになります。

今作(T3)の冒頭で大人になったジョンが落ちぶれて浮浪者同然として描かれます。
確かに自分では未来を変えて「最後の審判」を回避させわけで、英雄のはずです。しかし世間ではスカイネットは誕生しなかったわけで、世間から見ると結局何もしていないのと同じであり、スカイネットだターミネーターとわめいても頭がおかしくなった人としか見られません。
この描写はハリウッド映画としてはすごい大進歩だと思いますよ。考えてみれば当たり前のことかもしれません。折角オレは人類を救ったのに、だれも分かってくれない、と浮浪者同然の生活になっても仕方ありません。
ちょっとホロリとくるシチュエーションでした。

しかし、実際には新型ターミネーターが送り込まれて来ます。歴史のあらゆるターニングポイントにターミネーターを送り込んだ、という説明が2ではありますが、それでも3では更に新型T−Xが開発されています。
2で若干歴史が変わり、T−1000ではダメだったのでさらに開発が進んだ結果かもしれません。

結局のところ、ジョンは幾度と無く死ぬ目にあっても死ぬことは無く、それは「生かされている」のであり、結果として「レジスタンスのリーダー」に成っていくのです。

スカイネットも歴史的必然として誕生してしまい、人類とマシンとの戦争は始まってしまうのです。

3作目は弱い女性が戦いを決意したり、ラストでのT−X破壊シーンなど、1作目のイメージを含ませているのもちょっとした原点回帰でしょうか。

結論としてターミネーター3はシリーズ上としてはすごく重要で内容も面白いですが、映画単独としてみた場合はインパクトが弱く、単独では2の方が面白いですね。

それにしてシュワちゃん、もう歳なのにすっごい筋骨隆々とした見事な肉体を披露してくれます。

 

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パイレーツ・オブ・カリビアン 呪われた海賊たち (評○○○○)
バルボッサ船長率いる海賊一味がカリブ海の港町を襲撃し、総督の娘エリザベスを誘拐して逃走。それを知った鍛冶屋の青年ウィルは一味に恨みをもつ一匹狼の海賊ジャックと手を組み、愛するエリザベスの救出へ向かう

[監]ゴア・バービンスキー [製]ジェリー・ブラッカイマー [脚]テッド・エリオットほか [出]ジョニー・デップ  オーランド・ブルーム キーラ・ナイトレイ ジェフリー・ラッシュ  (吹き替え版 [声]平田広明 平川大輔 弓場沙織) 

[制作データ] 2003米/ブエナ・ビスタ
[上映時間] 143分
カントリー・ベアーといい、テーマパークのアトラクションから映画を作るなよ(笑) 普通逆だろオイ!(^-^;)

いやー、券が手に入ったので公開すぐに見てきましたよ。
ディズニーっぽくないですね。アニメじゃなく実写であるというのもそうですが、ストーリー展開や男女の仲についてもディズニーアニメとは違いますね。

さて、予備知識は全くなし(予告編程度)だったので、すごくシリアスな話かと思ったら、いきなりウィルが提督の家で壁のロウソクの台をもぎとってしまうシーンがあったので、おもわず笑っちゃいました。
あのシーンは結構計算されているんじゃないのかな。つまりシリアスだけどお笑いもあるよというのが、あのシーンでもう分かっちゃうし。

ジョニー・デップが演じるジャック・スパロウがすごくいい味だしてます。憎めないキャラですね。
あっちについたりこっちについたりと、自分のためだけに口先だけで行動しているようだけど、決してそうじゃない。心に芯のある漢(おとこ)ですね。身なりはチャランポランっぽいけど。

ウィル・ターナー役のオーランド・ブルームは、「ロード・オブ・ザ・リング」のレゴラス役で人気を博しましたが、この映画でもいい役してます。

個人的によかったところは、無人島のシーンで、エリザベスがロックと二人きりになるところですね。
ここでエリザベスがちっともロックになびかなかったのが良かったです。尻軽女じゃなく、凛としたちょっと強気の女性というのがよかったです。(パールハーバーとは大違い(笑))

あと好きなシーンは船を横付けにしての大砲の打ち合い合戦。
握りこぶし2個分程度の鉄球を大砲で打ち合うわけですが、ホントにあんなの至近距離で打ち合ったら怖いですねぇ。その昔はホントにああいう戦いがあったんでしょう。
ちょっと光栄の「大航海時代」っていうゲームを思い出しました(^-^;)
海賊船2隻が横付けしての合戦シーンといえば、「カットスロート・アイランド」がありますが、あの映画は実際に作ったのは1隻だけで、CGで2隻にしてたんですが、それに比べると「パイレーツ〜」は迫力が違いますね。

さて、スパロウが一発だけ入った銃を大事に持っている、というのとバルボッサ船長に貸しがある(復讐する)、というのとバルボッサ船長たちが実は呪いにかかっている、などから結構最後は予想がついたし、まぁ予想通りのシチュエーションだったわけですが、だからといってつまらなかったわけではありません。

公開間もないので、あんまり書くとネタバレになるのでここらへんで止めときます。
いずれ加筆するかもしれません。


この映画ってサブタイトルがあるんですねぇ。原題とはだいぶ違いますけど(^^ゞ
もしかしたら続編も考えているのかもしれませんね。

最後に、エンディングのスタッフロールが終わるまで席を立たないように・・・(゚∀゚)ノ

 

チャーリーズ・エンジェル フルスロットル (評○○○)
要人救出ミッションを無事にこなしたエンジェルの3人。だが、敵は彼が持っていた対犯罪組織の最重要証人リストへのアクセスとなる指輪を奪っていた。指輪の奪還を図る彼女らの前に史上最強のエンジェル、マディソンがたちはだかる

[監]マックジー [製][出]ドリュー・バリモア  [脚]ジョン・オーガストほか [出]キャメロン・ディアス  ルーシー・リュー  デミ・ムーア  バーニー・マック  

[制作データ] 2003米/ソニー
[上映時間] 110分
出た!コスプレ映画(*゚∀゚)=3(笑)

変装なんでコスプレといっちゃぁ失礼なんですが、いやー、今回もバリエーション豊富にコスプレをしてくれます
今や超売れっ子3人なわけですが、今回はお色気度アップということで、1作目のようなアクションに次ぐアクションってのはちょっと薄れていました。
しかしだからといってインパクトに欠けるわけじゃなく、どんどん進むストーリー展開とあっちこっちへと場面が切り替わる様は圧倒的です。
ぼーっと見ていたら、ストーリーについていけなくなると思います(^-^;)

予告編であるダムからの落下シーンって、結構中盤かなと思いきや、冒頭であるんですね。
いきなりあんなシーンやられたらたまりませんなぁ。よくアレだけのシーンを冒頭に持ってきましたね。
ヘタな映画ならクライマックス的でしょう(^^ゞ

まぁ話の大筋はバカバカしいのですが、この映画についてはそんなこと気にしなくていいでしょう。
007のような硬派な内容を求めるものじゃないし。
第一、最重要証人リストの暗号キーが指輪になっているという時点でもうおかしいですし(笑)

指輪の話とは別に、3人の仲がすれ違うというストーリーも織り交ぜて、とにかくバタバタしてそして楽しい映画でした。

中盤のバイクシーンは見ものですぞ。ヘルメットなので恐らくスタントマンなのでしょうが、それでも特撮も使い、今までに無いバイクアクションです。

ただ残念なのは、意図的かどうか分かりませんが、画像が荒い、もしくは背景や青空のコントラストがおかしいシーンがちょっとありました。
ハンディカムの映像を補正したのか、背景のデジタル処理(ジャマなものを消す、空の色を変える)がうまく行っていないのでしょうか?大画面ではちょっと目立ちましたね。

それにしても前作以上のお色気にはたまりませんなぁ(´∀`)
しかも一人の男性に媚びたりするのではなく、あくまでも天真爛漫なそぶりなので毒気が無いですね。
デミ・ムーアとのエンジェルたちの戦いも最後にあって、ノンストップで最後まで行きます。
3作目も是非作ってほしいところですね。

 

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7月

恋愛寫眞 Collage of Our Life  (評○○○)
駆け出しのカメラマン誠人(松田龍平)の元へ、学生時代の恋人静流(広末涼子)からエアメールが届く。しかし、噂では彼女は死んだはずだった。プロにはなったものの、仕事に行き詰まりを感じていた誠人は、かつて不本意に別れたまま音信不通になっている静流に会うために、東京からNYへ旅立つ。誠人は静流のアパートをなんとか探し当てるが、そこに彼女の姿は無かった。厳寒の見知らぬ大都会で、誠人は静流との再会を果たすことができるのだろうか…。

[監]堤幸彦  [プ]植田博樹ほか [脚]緒川薫 [撮]唐沢悟 [音]見岳章  武内享 [歌]山下達郎 [出]広末涼子  松田龍平  小池栄子 ドミニク・マーカス 山崎樹範 西山繭子  大杉漣  

[制作データ] 2003松竹
[上映時間] 111分
イイ!これはイイ!
やっぱ広末かわいいなぁ<オイ そっちかい!(笑)

広末のかわいさ&演技力のすごさ爆発は後回しにするとして(^-^;)、久しぶりにすばらしい邦画を観た!というのがまず初めの感想です
邦画もまだまだ捨てたもんじゃないですね!

すばらしい映像美の連続。TV的、映画的な映像の美しさとはちがう、写真の世界の美しさを怒涛のように散りばめています。
うるさく感じる人もいるようですが、少〜し写真を趣味とする私にとっては、その写真のおもしろさ(笑えると言う意味ではなく、興味を惹かれるという面白さ。英語で言うとCoolですかね)はとても観ていてわくわくしました。

写真とは目で見ている風景がぜんぜん違う別世界のようになるものですが、それがカメラを構えているのを客観的に見ている映像と、出来上がった写真とがオーバーラップのようにスクリーンに映し出されると、あんな風景がこんな風に撮れるんだぁ!と感心します
写真に興味ない人はまったくうっとうしいシーンばかりでつまらないと思いますが・・・(^_^;)

さて広末ですが、ますます演技がうまくなっていますね。
演じている役が自分の歳と近いわけですが、もちろん広末の地ではなく演じているわけで、普通にいる大学生の女の子だけどちょっと掴みどころが無く、身近にいるけど周りからは誤解と言うかちょっと倦厭されているような女の子、付き合っているようで付き合っていないような不思議な関係、という簡単そうだけど実は難しい役をなんの違和感も無くほんとにあんな女の子がいるように演じているのはとっても演技がうまいですね。

ストーリーとして最後まで見た感想としては、多くを説明しないところや物語の帰着のさせ方は、少女漫画っぽいなぁという印象です。
悪い意味ではありませんが(少女漫画は好きなので^^;)、ただちょっとクライマックスにかけて急ぎ足だったなぁと。

小池栄子の演技も見ものですが、彼女が演じるアヤという女の子についての描きが弱い、と批判されていますが私は先のように少女漫画っぽい演出ということでざっくり割愛させているんだと思います。

あくまでも主人公の誠人の主観で進みますので、こういう演出でいいと思います。
また誠人自身のナレーションがたどたどしい英語で字幕付きでどんどんあるわけですが、これは賛否両論でしょうか。
なぜ英語でのナレーションであるのか、については誠人は今はプロカメラマンとして活躍しており、NYでの出来事は過去であるわけです。現在は誠人は静流として生きているわけです。過去の自分と決別しているという意味で英語で喋っているのではないでしょうか。(自分とは決別しているけど、静流とは決別していないんですが、う〜んこれは難しいですね。こういうのをキモいと感じる女性も居るかもしれませんが)

ところで、「恋愛」ということで誠人と静流は同棲していたわけですが、映像として広末が彼氏とエッチしているような仲であることを思わせるものがまったく無かったのはすごくよかったです。

おそらく大学生だし同棲しているわけでエッチもしているでしょう。しかし「恋愛」というのがタイトルにあるように、二人の不思議な恋愛関係、はじまりが弱ければ(付き合いだす理由が特に無い)、終わり(二人の破局)も脆かったわけで、とてもいい描写&タイトルだと思います。

恋愛寫眞というタイトルもよく分からんという人が多いみたいですが、わたしはすごくいいタイトルだと思いました。
儚かった二人の関係、今にしてみれば夢のようだったわけで、それは写真の中のように別の世界(もう今とは違う世界)のようだという意味をよく表しています。
それと本来の「写真」という意味もあるわけで、2重の意味が込められているという点でいいタイトルだと思いました。


「寫眞」が旧字体になっているのもいいですね!
アナログ・カメラを映画の中で使っているわけですし、それに字体が古いということはちょっと違う世界を醸し出しているわけで、映画のストーリーもちょっと現実とは違うようなシチュエーションなので、いいタイトルですね。

それにキャノンじゃなく、ニコンを使うのもまたオツですねぇ!

BBSでは悪い批評ばかりのところもありますが、よくよく味わうととてもいい映画です。
私の身勝手な意見ですが、批判ばかりしている人たちって、おそらくTVドラマ族じゃないでしょうか。
TVドラマの脚本・演出にどっぷり漬かっている人たちには、「映画」の脚本には馴染めないんじゃないかなぁ。
邦画はTVドラマっぽいのしか流行らないのが分かります・・・(´・ω・`) 

ストレートなラブストーリーに、小気味よいミステリーと、2転3転するストーリー、そしてそれまでにいろいろちりばめてきた伏線というかサブストーリーみたいなものが、最後に全て集約してそれでいて破綻していない仕上げというのは、監督の力量によるところだと思います。

堤幸彦監督にはこれからも注目したいですね。

 

マトリックス リローデッド  (評○○○○)
人類の覚醒に危機感を覚えたマシン軍団は人類最後の都市ザイオン壊滅を企む。72時間後にはザイオンが滅ぼされることを知ったネオらは、マトリックス内のすべてのドアへアクセスできるという人物キーメーカーを探す。

[監][総][脚]ラリー・ウォシャウスキー アンディ・ウォシャウスキー [製]ジョエル・シルバー [出]キアヌ・リーブス ローレンス・フィッシュバーン キャリー=アン・モス 

[制作データ] 2003米/ワーナー
[上映時間] 138分
映画を見始めてすぐに思ったこと・・・今まで(1作目)のはナンだったんだっっ!!、ですね。
モーフィアスはイイ奴じゃなかったのか。他にもマトリックスと戦っている奴らが大勢居るんじゃないの。
結局1作目でモーフィアスが信じてきた、預言者ってのはどうだったのか。

これは悪い意味ではなく、1作目はホントに序章に過ぎず、マトリックス(バーチャルの世界のこと)をかじっただけに過ぎなかったわけですね。
こういう、1作目をいい意味で土台にして世界観を一気に広げてスケールを上げているのはもちろん「ロード・オブ・ザ・リング」が当てはまります。
マトリックスも同じように、1作目でハラハラドキドキしたのがかすんでしまうほど、大きく話が進展します。

ただし、1作目より以上にコンピューターに関するバックボーンとしての知識が要求されます
(ここで言うパソコンの知識というのは、Windowsの使い方というレベルじゃなく、基礎知識という意味です。)
いきなり「ソース」とか「アーキテキチャー」と言われて素で受け止められるレベルが観客に要求されます。

それと、現実とバーチャルの狭間、どちらが現実で虚構か?、というテーマの物語やアニメを今までに読んだことが無いと、1作目以上に読解力が要求されます

このあたりは、もちろんマトリックスが日本のアニメの影響を受けて作られたものですので、日本人のコアなファンたちには理解できますが(私もそうですが(^^ゞ)、デートにマトリックスを一緒に見に行くという程度ではなかなか手ごわい映画ですぞ。
そうでないと、ただ単に字幕の字を追いかけるだけ、吹き替えのセリフを聞き流すだけ、の作業になってしまいます。

この「リローデッド」という副題が意味することを完全に理解することが肝心です。
そのためには、マトリックスとザイオンと各プログラムの理解がポイントとなってきます。
ちなみに、”リローデッド”過去形なのにも注意。

冒頭でもありますが、スミス(の一人)が人間(ベイン)に化けて、こちら側の世界に入ってきちゃいます
ということは、スミスは当然マトリックスが作り出したプログラムであって、マトリックスの世界の中ではこちらから進入した人間はプログラムとして存在しているのでその人間の体に取り入って化ける(コピーする)ことは可能です。
しかし、それが電話ボックスを通じてこちら側の世界に入ってきたとなると・・・???
果たして、今現実だと思っている世界(ザイオン)は本当に現実なんだろうか?

さらに、ネオが現実世界でもそのネオの力を発揮して機械(センチネル)を倒すシーンがあります。
その空を飛んだりする超人的な力は、マトリックスの世界でマトリックスの干渉を受けないことで発揮される力=バーチャルな力、であるはずなのにナゼその力が発現したのでしょうか?

こうなってくると、もしかして本当の現実というのが存在するのでは??

な〜んか、押井守監督の「アヴァロン」みたいなテーマになってきますね(´∀`)

それと肝心要なのが、ネオが進入した部屋で「設計者(アーキテキチャー)」なる人物から聞かされる真実?ですね。
ここのセリフのやり取りがすごく重要になってきます。

まとめてみると、
・現在の「マトリックス」プログラムは、「不確定要素=人間」を組み込んだことで存続時間は長くなった。
・しかし、その不確定要素ゆえに常に「プログラムのコードに違反する要素=アノマリー」が生じ、それがプログラムの存続を危うくする。
・そのたびにアーキテクトは、アノマリーに「ザイオンを救う」を選択をさせ、歴代ネオは少数の男女とザイオンを再建する=「マトリックス」プログラムはリロードされる
・過去「マトリックス」は5回リロードされたことがある。
・そして、リロードのたびに再読み込みされて来た古いプログラムも存在する=メロビンジアン、パーセフォニーなど。
・一方で、リロードの際に削除されるが、その痕跡が残っているプログラム=エグザイル(漂流プログラム)もある(オラクル(預言者)やキー・メーカーなど)。

補足
・ザイオンのゲート管制室・・・あそこは機器管制専用の仮想世界(マトリックス)の中でしょう。官制室の場面の時に、プラグにつながれている人達が出ていますし、1作目の訓練用シミュレーターと同じようなものと思います。

・ネオがスプーンを渡すように頼まれたシーンの意味は?・・・渡すよう頼んだのは恐らく1でオラクルの所にいた坊主小僧。「スプーンは無いんだよ。(仮想世界なんだから)曲げるのはスプーンではなく自分自身(の想像力)だよ」って言ってた子。その言葉を思い出してくれって意味ではないのかな?
がんばって、という意味程度でしょう。
しかし、ザイオンも実は仮想世界だからこのスプーンも存在しないんだよって伏線?を表しているのか?

うーん、分からない部分が多いですね。3作目が楽しみです。

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6月

ザ・コア (評○○○)
世界各地で異常現象が続発し、大学教授キーズは地球内部の核の回転が停止していることを知る。1年後の人類滅亡を回避するため、キーズら6人の専門家は地中探査艇に乗り、核を再始動させるミッションに挑む。

[監]ジョン・アミエル [プ][脚]クーパー・レイン [脚]ジョン・ロジャース [出]アーロン・エッカート ヒラリー・スワンク デルロイ・リンドー

[制作データ] 2003米/ギャガ=ヒューマックス
[上映時間] 134分
いやぁ、意外に良かったよコレ(゚∀゚)ノ
あんまりいい評判聞かなかったけど、面白くないのを期待して見に行ったら、予想外に良く出来ていました。

だいたい、この手のパニック映画は、起こるはずの無いハプニング出来るはずも無い技術で解決する、というのがセオリーですので、パニックの原因やその解決手段に付いて云々言うのは止めておきます。
どだい無理な話なんですから、そこは目をつむって楽しむのが基本姿勢でしょう。

私が今までに観たパニック映画でランクをつけると、
)←→(
ボルケーノ、ダンテスピーク、ディープインパクト、アルマゲドン、ザ・コア です。
うぉ、一番いいのかよ(笑)

つっこみどころはモチロン満載です。
しかし、映画のつくりとしてはよく出来ていました。ダンテスピークのように誰も報われない最悪なストーリーでもないし、ボルケーノのように規模の小さい話でもない。
CG技術に頼りすぎてストーリーに力が入っていないわけでも無かったです。
特にアルマゲドンなんか、しょーもないムカツクぐらいの人為ミスでシャトルが大破するような、取ってつけたようなアクシデントもありませんでした。
大体この手の映画では、人の話を聞かない人間、しょーもないミスをする人間、などが出てきて見ているだけで気分が悪くなるのですが、こと「ザ・コア」に関しては人物関係は良く出来ていました。

社会の落ちこぼれに多額の報奨金を払うことで任務を遂行させる、という常套手段は使わなかったことはとても賛美を与えたいです。
アメリカ人だけから選ぶというのはやっぱりご都合主義ではありますが、(何で世界各国から人材を集めるという設定がどの映画にもないのでしょうかねぇ)、その道のプロ、エリートを選りすぐってチームを編成させたことはとても気分が良かったです。
報奨金目当てで集まった連中は、たとえ人類の存亡がかかっているといっても、金につられて来た連中ですから結束力がなかったりするもんです。

さらに、地球の核の運動が狂ったことによるハプニングが相次ぐシーンが、きちんといろんな角度から描かれていたことは良かったです。
この手の映画って、本筋に話が移りだすと今までの前フリだった事故などが一切画面に出てこなくなって、とたんに規模の小さい話になってしまいがちです。
それがちゃんと話の途中にも世界各国の異常現象を見せるのはよかったです。

やもすると下の「サラマンダー」みたいにニュース映像だけとかナレーションだけですっ飛ばしてしまうことがよくありますが、そうではありませんでした。
しょっぱなからペースメーカーの異常による死亡者続出のショッキングなシーンから始まり、そしてハトが方向感覚が狂ったことによる激突シーン、そしてスペースシャトル着陸の市街地緊急着陸シーン。
とてもよく出来ていました。ハトの大群がビルや車に激突死するシーンは、ヒッチコックの「鳥」の再来ですね。
スペースシャトルの胴体着陸シーンも、ハプニングの演出とCGが良く出来ていました。CG臭く無かったです。
よくPlayStation2のムービーシーン程度の質のがありますからね(^_^;)

コトの発端となる事象をきちんと描くのはよいですね。

初めて予告編を観た時は地球の回転が止まるのかなとも思いましたが、地球の内部構造の説明があり、核が磁場を発生させていることと、核が止まることでの磁場に影響が出るという説明も、うそ臭いとはいえマシでした。

地球内部にもぐっていくジェットモグラみたいなやつの技術も、まぁウソ科学(空想科学)にしては面白かったです。
ちゃんと操縦訓練をやっていて、途中で挫折を味わい、その中であとの話に繋がる伏線があるのもよかったです。
地球で一番深いところ(マリアナ海溝)から地面に潜っていく訳ですが、その時にエンディングに繋がる伏線があったのも良かったです。

何故、核が止まったのかの伏線が仕込まれていたのも評価できました。

コンピュータ技術者としてハッカーが招集(拉致?)される訳ですが、彼の役割が前半は生きてこないのですが、クライマックスでの活躍と、エンディングでの活躍があり彼の存在意義もきちんと果たされていました。

どんどんとメンバーが死んでいくのも、個人の勝手な行動がトラブルを引き起こした、というよくある設定でなかったのがよかったです。
当然、メンバー同士でいざこざが起こりますが、それもちょっとだけで大人的解決がされて結局みんな一丸となって任務を遂行していくのも良かったです。

というわけで、話の設定そのものはバカげた空想科学モノですが、それ以外のところがしっかりと作られていましたので、とても面白かったです
2時間を超えますが、最後までだれる事がありませんでした。

突っ込みどころばかりをつついて、酷評している人が多いようでけども。

(おまけ)つっこみどころ
・地下数千キロという地球内部でも、地上と普通に無線連絡が出来る
・電磁波の影響で地上が壊滅的被害を受けていても、コンピュータネットワークは無傷
・地球内部の空洞(水晶の結晶の内部)が大気圧と同じ
・すごい圧力がかかっているはずなのに、普通に船外ドアが開閉できる
・運転席の操縦桿がゲームのジョイスティックみたい(笑)
・人類の存亡をかけたプロジェクトなのに1チームしかない(まぁ伏線との絡みですが)
・人類の未来はアメリカ人が守る!(笑)

まぁこうやってつっこみどころを列挙すると、やっぱりダメ映画っぽですね(笑)
こういうパニック映画は評価が分かれるところですね。良かったという人も、酷評している人も、結構いますので。

そうそう、例のシャトルの爆発事故があったために、映画のシャトルのトラブルシーンの予告編を自粛したそうです。



サラマンダー (評○○)
巨大竜の出現によって荒廃した近未来。英国では生き残った人々が、若き指導者クインのもとで集落を築いていた。そんなある日、米国人兵士ヴァンザンと出会ったクインは、彼と手を組んで竜との戦いを決意する。

[[監]ロブ・ボウマン [案][脚]グレッグ・キャボット ケビン・ペテルカ [出]マシュー・マコノヒー クリスチャン・ベール イザベラ・スコルプコ 

[制作データ] 2002米/東宝東和
[上映時間] 103分
毎月1日は「映画の日」ということで、どこの映画館も一律1000円になります。関西だけでしょうか? 
6月1日は運良く日曜日ということで、観る予定の無かった「サラマンダー」を観に行きました(笑)

しっかしこの映画、限りなくB級に近い作品でした(;´Д`)
映画館で予告編を見たときは「中世モノ」かなぁと思っていて、ネットでスクリーミング予告編を見たら「あらぁ現代モノかぁ」と思っていて、実際に映画を見たら「おぃおぃ、近未来モノかい!」でした(^_^;)

それに映画の舞台が狭い! チマチマした話でした。
まるで「バットマン」とか、「フラッド」(洪水の映画)、とか「ウォーターワールド」等といい勝負です。

しかしストーリー上の肝心なところが生き残った主人公の語り(ナレーション)ですっ飛ばしてしまうっていうのはどうかと思うな。そのシーンが見たいんだよ俺らは!
この時点でこの映画はB級だなと直感しました(~o~)
地上にあふれかえったドラゴンと人類の闘い、そして地上が焼き尽くされていくというシーンを映像で見せない、というより映像で見せられない(技術が無い)なら、こんな映画作るの止めとけ。

なんかそのナレーションの部分だけ見たら、「平成ガメラシリーズ」の一作目でギャオスが東京を廃墟にするシーンを見ただけでインスパイアされて作っただけとも感じました。

演出上おかしな点はまだまだあります(爆)

初めのほうで明け方に畑に行った者たちがドラゴンに襲われるところで、なぜかドラゴンは執拗に人間を追い掛け回さずに食事をする(灰を貪る)シーンがあります。
ここの描写は実は後へと続く伏線(=ドラゴンは薄暗いところでは視力が弱くなる)になるわけです。
最後で今までなかったのにいきなりドラゴンから見た視点の映像が流れます。ドラゴンがどのように見ているのか、そしてラストで回りが薄暗く人間が認識づらいというシチュエーションがあるのですが、前半でそのような描写は無く、いきなり取ってつけたような付け足しの説明臭いだけの映像になってしまっていました。
前半での伏線が、伏線として生きずに終わってしまっていました。

さらに、アメリカ人がドラゴンを退治するシーンでは、いきなり退治に失敗して3人も死んでしまいます。
せっかくかっこよいコンピュータ映像を使い、ハイテクでのドラゴンを退治するやり方を説明するならば、せめて1回はドラゴン退治に成功するシーンがなければ、アメリカ人のやる退治方法が全然生きてきません。
ドラゴンに絶対勝てないと思っている砦の人たちにとって、アメリカ人のドラゴン退治の様を目の当たりにして浮かれて、そしてアメリカ人について砦を発つものが続出、というようなストーリーの方が面白いと思うけどなぁ。

それにドラゴン退治を遂行する兵士(本当は民間人っぽいですが。義勇軍って説明していましたし)が、なぜ天使と呼ばれているのかも説明不足

さらにさらに、退治したドラゴンの体内からドラゴンの卵(卵の中の子供ドラゴンが透けて見えている)を主人公が取り出すシーンがあるのですが、取り出しただけ。まったく後に続きません。

主人公はドラゴンから隠れることで生き延びてきました。対してアメリカ人は、ドラゴンは所詮生物であり倒すことが出来ると力説します。
ドラゴンにオスが一匹しかいないということも、どうやら主人公は知らないようでした。
それにアメリカ人がドラゴンの牙をネックレスにしていて、それを主人公に見せ付けるシーンでも、主人公はそれがホンモノなのかも分かっていないようでした。

そんな主人公がドラゴンに立ち向かっていくアメリカ人の有様を見て、逃げるだけの自分を変えようとしてドラゴンの生態に興味を持ち、そしてドラゴンの卵を手にしたことからドラゴンの研究をし、弱点を見つける、という流れになるのかと思いきやそんなことは一切ありませんでした(爆)。

ドラゴンのメスが200匹で、オスが一匹というなかで、どうやってそのオスのドラゴンを見つけたのかもよく分かりませんでした。どうも一匹だけデッカイのかなぁと思いましたが、特に説明は無かったです。
せっかく主人公が只一人最初の一匹のドラゴンを見た者という設定があるのに、まったく生かされていません。
主人公だけが最初の一匹を見ているので、オスドラゴンを見分けられたっていう訳でもないようでした

主人公だけが見分けられるので、アメリカ人が主人公に力になって欲しくてやって来た、という訳でもない。
だから何故アメリカ人がやってきたのか必要性が無い

ラストの闘いでも、行く時はヘリに乗っていったのに、帰ってくる時は馬に乗ってるし。
いつ馬を持っていったんだよ!Σ(゚ロ゚)

冒頭で近未来に舞台が移ったときに、主人公が人類とドラゴンとの闘いの手記を語るシーンがありながら、エンディングに同じようなシーンが出てこないのもちょっとねぇ。
せっかく冒頭で記録をつけているシーンがあるんなら、最後に”ドラゴンとの闘いの幕は閉じた記録をつけてこのお話を終わりとする・・・”、というシチュエーションでエンディングに向かっていくととグッと引き締まって終わると思うんだけどなぁ・・・。

大体、この手の映画(人類が滅びそうな時に、若干名生き残ったもの達の話。まぁ言えば「北斗の拳」的なストーリー」)って、食料や燃料、電気、ガスなどの問題はどうなってるのよ!
とくに石油。だれが採掘して精製してるんだよ。それになんか、主人公が肉を焼いていたみたいだけど、それってどこから取ってきたの?地上には動物はほとんど居ないんじゃないのかい?

もう、おかしなとこらだらけ。ちっともストーリーが練られていません。
ここまで「大作風なのにダメダメ映画」って珍しいですなぁ。
○2個でも多いぐらいだけど、CG技術の高さでオマケしときました(^_^;)

 

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