昆布の名称遍歴

昆布というものが、今の漢字での「表記」と「読みかた」になるまでにはずいぶんと時間がかかりました。

また、中国と日本ではその遍歴も変わっています。

中 国 BC500年頃に書かれた【爾雅(ジガ)】という書物に出てくる、綸草(カンソウ)と組草(ソソウ)

が綸布(カンプ)になり、それが昆布になり、今に至ります。

しかし、「昆布」という漢字が今の昆布を指していたかは詳細は不明です。

中国では昆布という字は2000年も前から使われてきましたが、下の図にあるように、

歴史上の文献ではたびたび昆布と海帯(ハイダイ)の2つの間で定義が変わっています。

中国でいつ「昆布」が昆布を指すようになったか不明です。

漢字の国なのに残念なことですね。

日 本 日本では昆布の語源についていろんな説があります。

1.「広布(ヒロメ)」が音読されてコウフになり、それが変化してコンブになった。

2.蝦夷(胡)の貢ぎ物(賦)という意味で「コフ」と呼び、それがコンブになった。

3.アイヌ語のコンポ、コンプがもとになった。

といろいろ説がありますが、どれもはっきりしていません。

歴史上、日本で「昆布」という漢字が始めて使われたのが【続日本紀(ショクニホンギ)】

です。しかし、「昆布」という漢字を「コンブ」と発音していたかも分かりませんし、また、

海藻の中でも「昆布」を指していたかも分かりません。

日本で漢字の「昆布」が今の昆布を指すようになったのがはっきりしたのは、918年刊の

【本草和名】です。これはいわゆる植物図鑑であり、この本が刊行されてから、日本では

昆布をコンブと読み、今のように海藻の昆布を指すようになりました。

 

中国における昆布図および海帯図の変遷

中国の文献による昆布と海帯の名前の変遷

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