昆布漁のいま・むかし(1)
昆布は海藻ですが、採取する時は漁船を出して解禁日になると一斉に海に向かいます。「昆布漁」というのも頷けます。
天候や産地によって違いはありますが、概ね土用になる頃には昆布は成熟します。
昆布が成熟した7月20日頃が昆布漁の解禁日となり、秋のお彼岸頃まで昆布漁は続けらます。
土用過ぎの晴れた日に、地区漁協が出した白の旗(このことを「旗揚げ」と言います)とサイレンを合図に朝の5時に一斉に出漁します。
もちろん船を出して採るのは2年物の天然昆布です。
各地区の漁協の組合員たちは、二人で一つの船に乗り、あらかじめ見定めておいた漁場へと行きます。
一人はガラスメガネで海の底を覗きながら、以前イラストで紹介した「マッカ」という道具で昆布の根元を絡めて巻き取って採ります。もう一人は櫂を使って船を操ります。
そうやって、船に出来るだけ多くの昆布を、根元を揃えて積んでいきます。
根元を揃えるのは次に船から降ろしやすいようにするためです。昆布で満タンになると、いったん浜に戻って昆布を降ろしまた海に出る、を繰り返します。
およそ10時ごろ、旗が下げられたのを合図に漁を止めます。各漁協で昆布の採取量を制限するためにこのようなことを行っています。
船から降ろした昆布はすぐさま乾燥の工程に移ります。
棹に止められて数時間水を切った後、乾燥室に入れ、効率良く乾燥します。
元来、昆布の乾燥は「天日干し」であり、もちろんいまでも天日干しをするところもありますが、今では海岸の開発や護岸工事など様々な要因のため適した場所が減っており、昭和40年ごろから天日干しは減っていきました。
天日干しの場合
・浜寄せ
天日干しの場所を「干場」(カンバと読みます)と言い、砂利と小石が敷き詰められています。ここに昆布を1枚ずつ表向きにして並べて干していきます。
昆布の裏の面は窪んでいる為水が溜まらないように表を向けて干します。
また、濡れた昆布は粘り気が出てくるので石がくっ付くことがあります。そのため2時間干したら昆布を少し移動させてゆきます。これを「浜寄せ」と言います。
・手返し
そして裏表まんべんなく乾燥させるため昆布を裏返していきます。これを「手返し」と言います。
この後、昆布を大まかに選別し、さらに部分的な乾燥の差(薄い方が先に乾燥するため)を直すために湿った風に当てて昆布に湿り気を与えます。
後は、様々な工程を経て選別・等級分けされた昆布は段ボールに包まれて結束されます。(工程が細かいのでここでは省略します)
道東昆布の場合の昆布漁の様子などは、相互リンクしています「谷藤商店」さんのHP(http://www.taichi-kombs.com/)にて写真付きで紹介されています。どうぞご覧になってください。