昆布のイラスト
ちょっといい題材があったので使ってみます。実際にスーパーなどで売られている某社の製品です。

上の絵にある海藻は何を書いたものでしょうか?
「何って、この絵は昆布でしょ?」と答えたあなた、「ブー!不正解です」
「えー!? だってこれ昆布の商品でしょ??」とおっしゃるあなた、こんな絵は昆布ではありません。これじゃあ、ワカメに近いですね。
でも、こんな昆布の絵が世の中に氾濫しています。 槍玉に挙げられ題材に使われたこの商品、いい経験なので早速訂正してもらえたらいいですね。
昆布に携わる仕事をしている私としましては、いいかげんな昆布の絵が多いことに辟易しています。
先日、あるデザイン会社に商品パッケージのデザインを頼んだところ、まちがった昆布の絵が書かれたサンプルが出来上がってきました。
プロの人でもこれですから頭に来ますね。もちろん訂正してもらいましたが。
実のところ、昆布の会社に勤めていても案外、ひとに言われても気づかない人が多いのです。
「昆布」というと、身近なもの過ぎて、つい自分勝手のイメージを描いてしまいがちです。
聞いた事もないものでしたら、いろいろと図鑑なりを調べるのですが、「あぁ、昆布か」と思い込んで昆布の絵を書いてしまいます。
デザインのプロとしては有るまじき行為です。腹が立ちましたが穏便に済ませました^^;
前置きが長くなりました、さて考証していきましょう。
まず第一に、昆布は一つの根から一つの葉しか出ません。一つの根から二つ(以上)の葉が出るのはワカメですね!

上の図のように書かれるイラストがよくあります。
(A)は、根元から二つの葉が出ている (B)は葉が茎の途中で二つに分かれている
どちらも間違いです。このような、言うとしたら「双頭」なコンブは一部を除いてありません。(ネコアシコンブというが二つに分かれますが、普通の昆布であったとしたら奇形です)
実際の海の底では、こんぶが密集して生えていますので、根元部分はひとつの大きな塊状に見えるので、ひとつの根の部分からたくさんのこんぶが生えているように見えますが、あくまでも生態として厳密に言えば「ひとつの根からひとつの葉」です。
第二に、昆布には大きな筋が2本あります。筋一本はワカメですね!

コンブの断面はこのように波打っており、筋(盛り上がった部分)が2本あります。この筋と筋の間隔は昆布の種類によって違います。(このことは次の機会に・・・)
ちなみに、オモテ面の筋と筋の間のくぼんだ部分のところのへこんだ所を、中帯部といいます。
さて、冒頭のコンブのイラストをもう一度良く見てみると、上記2点のどっちもはずれていますね。ですから、あのイラストはコンブではないのです。
昆布のイラストのかかれた商品は意外に良くありますが、どれもこれも間違ったものが多いです。
コンブ→海藻→良く知っているもの・・・ワカメ という思考回路で、知らず知らずのうちにワカメのイラストを書いてしまうのでしょう。
もし皆さんで注意深く観察してみてください。間違っていたら、こそっと教えてあげてください。