コンブのライフサイクル
生物の一生の流れを生活環(ライフサイクル)といいます。
子が親になって、親を子を作り、その子が親になって・・・、というふうに回転しながら巡っていくので「環(サイクル)」なわけです。
雌と雄とがコンブを作る
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コンブの表面には、所々盛り上がっていて色が黒い部分があります。ここを「子嚢斑(しのうはん)」といいます。 この部分に、大きさ8ミクロンのコンブの子供「遊走子(ゆうそうし)」がたくさん入っています。 遊走子は子嚢斑の中で成長し、秋から翌年の1月頃に海の中へ飛び出ます。 遊走子には2本の繊毛(せんもう)があり、海の中を泳ぎ岩にくっつきます。 岩にくっつくと発芽して繊毛はなくなり、形も変化してきて、ここで雄と雌の区別がつくようになります。雌になると成長して一つの卵になります。 これを雌性配偶体といいます。雄になった遊走子は、雄性配偶体となり、芽をたくさん伸ばし、その先に精子を何個も作ります。 4ミクロンほどの精子は2本の繊毛で泳ぎ回り、岩にくっついてる30ミクロンほどの卵と受精します。 受精後、芽胞体ができます(※1)。これが胞子と呼ばれる物です。晩冬〜早春ごろ、芽胞体ができて大きく成長します。 晩春〜初夏には一年葉体(一年ものコンブ)になります(※2)。このころには子嚢斑もできます。 やがて晩秋になると、コンブは先の方から枯れ始め、ちぎれていきます。しかし、冬至を過ぎて日の長さも徐々に長くなってくると、残ったコンブの根元から再生して成長します。 夏真っ盛りのころには、一年目のときの大きさを超えて幅も広く長さも長くなっていきます。 ここでコンブは味も良くなり、収穫されます。でも残ったコンブの根元は再生することなく枯れていきます(※3)。 コンブは一生の中で2回遊走子を放出することで、コンブの輪を広げていきます。 |
※普通の動物は完全な別の個体の雄と雌が子供を作りますが、この場合一つの個体から精子と卵子に相当する雄と雌に別れます。普通の動物では雄も雌も染色体は完全な物を持っており、半分ずつを精子と卵子に分け受精させることで完全な染色体にします。ですが、この場合は一つの個体から半分の染色体しかない個体に分けます。これを配偶体といいます。完全な染色体をもつ個体を「2n」と表記し、半分しか染色体の無いものを「n」と表記します。 (このへんは生物学になりますので、以上のような簡単な説明で失礼します。あぁ、なんか数年ぶりに生物学を思い出して書くのであまり書くとボロが出そうです(笑)) |
補足説明
| (※1)受精して芽胞体が出来るには低温(5℃程度)でなければなりません。10℃を超えると受精は困難になります。しかし、いったん胞子が出来ると高温でもコンブは発育します。むしろ高温の方が発育がいいといわれています。子嚢斑を持ったコンブを5℃の低温室で培養して胞子が出来ると、暖かい地方へ持っていって育てることが出来ます。 なお、コンブの促成栽培では胞子を綿糸につけ、それをロープに巻き付け、海中に沈めます。 |
| (※2)一年物のコンブは水コンブといわれ、食用されることはほとんどありません。 |
| (※3)コンブは普通、二年葉体(二年物)でその一生を終えますが、例外的に3年葉体まで成長する物もあります。市販のミツイシコンブには3年物が混じっていることがあります。また、ホソメコンブは一年葉体が主体であり、二年葉体物は自然界では余り見られません。 |