食品添加物(6)

-食品添加物 各論- 

食品添加物について、一般の方が特に気になるものについて、その「目的」「効果・有効性」について述べていきます。

「もし、その添加物がなかったらどうなるか」を考えてみて、食品添加物と向かい合って考えてみましょう。


<保存料>

近年の私たちの豊かな食生活は、加工食品に負うところが大きいですが、この加工食品はおいしさに加えて衛生的に製造され、食中毒や病原性菌の汚染のないことはもちろんのこと、保存性の良いことが望まれます。

これまで食品の保存性を高めるためには、燻煙、スパイス、塩漬け、砂糖漬け、酢漬け、などの方法がとられてきましたが、現在の多様化、高級化された加工食品にはこれらの方法だけでは対応できなくなってきています。

また、健康志向から減塩、低糖の食品が望まれるようになり、保存性は悪くなる傾向にあります
一方では、女性の社会進出や単身赴任者の増加により、家庭で料理を作る人が減り、加工食品を利用する人口が増えてきています

これらの加工食品は、流通の発達により多量に生産されたものが、広範囲の場所において販売されることから、いったん有害な微生物に汚染されると被害が拡大する危険性を含んでいます。

わが国の食中毒は諸外国に比べて少ないですが、それでも毎年かなりの食中毒が発生しています。
食中毒の原因は、細菌、化学物質、自然毒などに分類されていますが、発生件数や患者のほとんどは細菌によるものです。
最近は肉眼で見えずちょっとした隙にどんどん繁殖します。

また、PL法の施行と賞味期限の実施により、微生物の制御がますます重大関心ごととなっています

これらの食品の腐敗、変敗を防止し、食中毒を予防するのに保存料が使用されています

 

1. 腐敗、変敗しやすい食品の保存効果を高めます。
  保存料は、食品の腐敗、変敗の原因である微生物の発育を阻止し、保存性を高めます。
   
2. 食中毒の予防に役立ちます。
  有害細菌の繁殖を抑え、食中毒の予防に役立ちます。
※O-157のような、非常に少ない菌数(10〜100個)で発病するものについては効果がありません。
   
3. 食品の風味を損なわず、効果的に保存性を向上させます。
  少量で効果が良く発揮されます。
   
4. 食料資源の有効利用が図れます。
  食品の保存性を向上させ、廃棄などの無駄を無くすとともに、限りある食料資源の有効利用に役立ちます。

    

<特に目にする機会の多いものについて>

安息香酸および安息香酸ナトリウム

 安息香酸は自然界や食品中に低濃度ながら極めて広く分布しており、みかん、マンゴ、パパイヤ、キウイ、メロンなどの果実類、ニラ、タマネギ、キュウリ、ブロッコリー、キャベツ、などの野菜類から、0.1〜数ppm程度検出されます。
また、チーズ及び醤油の製造工程中に生成することや、シナモン、タイム、クローブなどの香辛料にも含まれることが報告されています。

 

ソルビン酸およびソルビン酸カリウム

 ソルビン酸は、1959年にナナカマド(Sorbus aucuparia)の未熟果汁に発見された天然に存在する物質です。
抗菌力はあまり強力ではないが、広い抗菌スペクトルを有します静菌的に働き殺菌力は弱い。細菌よりも真菌(カビ・酵母)に対して有効ですが、乳酸菌にたいしては抗菌性が弱い。

 

プロピオン酸、プロピオン酸カルシウムおよびプロピオン酸ナトリウム

 プロピオン酸は多くの"発酵食品中に広く分布"し、特にナチュラルチーズの一種であるエメンタルチーズには高濃度に含まれます。その他、醤油、魚醤(しょっつる)、なれすし、くさや汁に含まれることが報告されています。また、添加の対象物であるパンの発酵過程で生成させることも報告されています。
酵母に対して抗菌性が弱くパン生地の発酵を阻害しないことから、ロープ菌による腐敗やカビの発生を防止するために使用されます。

 

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