栄養素のお話(2)-2

<無機質>

 体に存在する元素のうち、酸素、炭素、水素、窒素以外のもので、かつ栄養上必要なものを無機質(ミネラル)と総称します。

ナトリウム(Na) カリウム(K)

食品の栄養成分表示が「食塩」から「ナトリウム」に変わりました。

食塩(塩化ナトリウム)は塩素とナトリウムが結合したものです。

 元来、食塩は高血圧の原因と考えられてきましたが、それはナトリウムが原因であることが分かりました。食塩の使われていない「無塩食品」であっても、材料や調味料などにナトリウムが含まれていると、無塩食品であってもナトリウムが多いと高血圧の原因になります。
そういったことからも、「食塩」ではなく「ナトリウム」で表示することになりました。

 さて、ナトリウムは体の細胞外液、つまり体液に含まれています。ナトリウムは体の水分量の調節や、筋肉・神経の機能を維持させるのに役立ち、また体の酸・アルカリのバランス(pH調節)に役立っています。そのためナトリウムの濃度の正常維持は体が正常に機能するために大変重要です。
 よって、大量の発汗、下痢、嘔吐によって体内のナトリウムが不足すると、血液が濃縮され内臓に負担がかかったり、のどが乾いたり、無気力になったり、意識障害になります。
また、ナトリウムを過剰に摂取した場合は、腎臓の働きを鈍らせ水分調節が悪くなり、高血圧になったり、顔がむくんだりします。

 ナトリウムが体の細胞外液に含まれるのに対し、カリウムは細胞の中に含まれています。
ナトリウムとカリウムは互いに拮抗(きっこう)し合って働いています。
カリウムは神経の興奮性の正常化や、筋肉の伸縮、細胞内の水分量の調節などに働いています。

大量の発汗、下痢などによりカリウムが不足すると、低カリウム血症となり、筋力低下、無気力、反射の低下などが起こります。夏バテも大量発汗による低カリウム血症が原因とされています。

減塩醤油は食塩(塩化ナトリウム,NaCl)の代りに塩化カリウム(KCl)を用いています。カリウムをナトリウムより多く摂取すると、ナトリウムの尿排泄が増し、高血圧を予防ないし軽減することができます。
 しかしカリウムを摂りすぎると、腎不全や神経・筋肉の機能低下が起こります。

 日常生活では食事中に充分なカリウムが含まれているため、カリウム不足になることはありません。

 ナトリウム、カリウム共に体に大変重要な栄養素であり、バランスよく摂取することが肝心です

 

カルシウム(Ca)

カルシウムは体に含まれている無機質のうち最も量が多くあり、主に骨や歯を形作っています。

その他、カルシウムは細胞分裂、血液凝固、筋肉の収縮、神経活動、免疫機能の維持、など重要な生命現象に関わっています。
 血しょう中のカルシウムが減少すると、中枢神経の異常や、けいれんを引き起こします。
 骨粗鬆症の予防のためにはカルシウムの所要量を充足させることが必要です。

 

リン(P)

体に含まれるリンの80%はカルシウムと結合し骨や歯を形成しています。残りのリンは核酸、脂質、タンパク質などや、体の様々な働きに使うエネルギーである高エネルギー化合物(アデノシン3リン酸)として存在しています。
このようにリンは遺伝、脳・神経の機能維持、エネルギー授受など重要な役割を果たしています。

 リンが不足すると、小児ではくる病、成人では骨軟化症が起きます。
ほとんどの食品はリンを豊富に含んでいますのでバランス良い食事をしている限り、体にリンが不足することがありません。

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