食品添加物(3)
食品添加物の安全性試験
食品添加物の安全性を評価するための毒性試験については、「食品添加物指定及び使用基準改正に関する指針」のなかに書かれています。
毒性試験は、試験する物質にどのような毒性があるのか調べるために高濃度で行われますが、実験動物への投与量は通常飼料の栄養バランスをくずし栄養障害の影響を与えない濃度5%を限度として投与されます。
これは、一般的に加工食品を通して摂取する食品添加物のはるかに高濃度の量に当たります。
どんな物質でも極端に多量摂取すれば必ず何らかの毒性が認められるものです。このような大量投与による毒性試験の結果が私たちの食生活レベルで現れるとは考えられません。
必要な毒性試験の範囲は、評価対象の食品添加物の種類、性質により異なります。
最終食品に残留しない製造用剤や、食品に常在する成分で、食品添加物としての使用量がわずかで食品常在量を大きく変化させないもの(もともと食品に含まれている量の方がはるかに多いもの)などでは、一部の毒性試験は必要としないことがあります。
毒性試験は通常、ラット、マウス、イヌなどの実験動物を使用し、いろいろな毒性を調べます。
食品添加物を飼料に混ぜて実験動物に与えつづけたときに現れる毒性や、毒性変化の認められない無作用量を求める反復投与毒性試験が行われます。
二世代に渡って与え、生殖機能や新生児の生育に及ぼす影響を調べる繁殖試験や、妊娠中の動物に与え、胎児への影響を調べる催奇形性試験も行われます。
また、発がん性試験や変異原性試験が行われます。変異原性試験は遺伝子に与える影響を調べる試験で、発がん性検討の予備試験としても利用されます。
最終的には実験動物のほぼ全生涯にわたり食品添加物を投与する発がん性試験が行われます。
このほか、摂取された食品添加物の体内での吸収、分布、代謝や排泄なども確かめられます。
その他の毒性試験として、アレルギー反応を起こさせないかを確かめる抗原性試験や、中枢神経系や自律神経系に及ぼす影響や消化酵素の活性を阻害し、実験動物の成長を妨げる性質の有無を調べる一般薬理試験があります。
それでは、次で細かく見ていきましょう。