七夕にお願い2
その年までの七夕の短冊には、その少女はこう書いていた。
『母上の病気が治りますように』
その翌年からは、その少女はこう書いていた。
『お姉ちゃんの病気が治りますように』
そしてあの時から、その少女はこう書いている。
『お母さんとお姉ちゃんと兄ちゃんが幸せでいますように』
仕方なく、その少女の代わりに俺はこう書いている。
『香奈がいつまでも幸せでいられますように』
ついでに言えば、俺の彼女はこう書いている。
『隆道君と私がいつまでも幸せに一緒にいられますように』
……「いつまでもこんな関係が続けばいい」と思う、
あの時以来二度目の七夕の日だ。