特別兄妹エンド「いもうと」
コメント:実はこれ、初プレイしている最中に思い描いていたベストエンドパターンです。
一応、「夕美ちゃん人形せくしー版を貰い、夕美に加奈を抱いているところを見られたときに
『そんなことはしない』を選んだルート」と思ってください。
加奈を乗せたトラックを見送ると、見知った女性が近くにいるのが見えた。
隆道:「……夕美?何だよ、今更。」
夕美:「『今更』ってひどい言い方じゃない?『恋人』に向かって。」
隆道:「はあ!?」
正直言って俺には夕美の言っている意味がわからなかった。
夕美:「実は、加奈ちゃんに呼ばれて来たの。『私が行ったらお兄ちゃんに会ってあげて』って。」
隆道:「う……嘘だろ!?な、何で加奈が……。」
夕美:「疑うんなら、加奈ちゃんに確かめればいいわよ?どうせ事実なんだから。」
……と、夕美は自信満々な様子で言う。
夕美:「……気が付かなかった?『実はお兄ちゃんは私と鹿島さんの両方に気があるんだ』って、
加奈ちゃん気づいていたのよ?」
隆道:「え?」
夕美:「『だから、もし、お兄ちゃんと鹿島さんがよりを戻すようなことがあっても、
お兄ちゃん無しでも生きていけるように……』って、それで加奈ちゃん、自立を考えたのよ。」
隆道:「…………。」
俺は黙って聞いているしかなかった。夕美の言うとおり、今更夕美が俺に嘘を言っても仕方が無いし、
何より加奈がそんなことを考えているとは思いもしなかったから……。
夕美:「……でも、藤堂君、心配しなくていいよ。」
隆道:「え?」
やけににやにやして、夕美は……
夕美:「加奈ちゃん、『未婚の有名女性』を目指すんだって!
だから藤堂君、私とよりを戻しても加奈ちゃんを他の男に取られる心配はないんだよーっだ!」
……と叫びつつ……
ちゅ。
……やってしまった。
夕美:「藤堂君、物わかりのいい『いもうと』を持って、本当に幸せだね!」
隆道:「あ……、ああ、そうだな。」
俺は照れながら応じた。加奈と夕美、二人の女に俺の本心をすっかり見透かされていたことに照れながら……。
夕美:「それじゃさっそく行こ?」
隆道:「『行こ』って、どこに?」
夕美:「もちろん『加奈ちゃんの引越し祝いに』よ。いくら加奈ちゃんでも、
もう『恋人』の目の前で抱き付いてキスすることできないでしょ?へへへ……。」
……と、夕美は笑って言い、
隆道:「ああ、そうだな。」
……と、俺も笑ってうなづいた。
藤堂加奈……俺の妹。
俺の知らない間に優柔不断な俺よりも強くなってしまった、紛れも無い俺の妹。
「加奈が生きていてくれて本当によかった」と思う一瞬だった。
FIN