夕美の『はじまりのさよなら』
夕美の父(鹿島先生):「夕美、体に気を付けるんだぞ。」
夕美の母:「何かあったら、すぐ電話するのよ。」
夕美:「うん、わかってる。」
それは、あの日、双葉学園高校の卒業式で吹っ切って以来考えていたことだった。
都内のマンションに引っ越す。
今日がその日だった。
初めて引越しのことを両親に打ち明けた時、一応、両親には反対された。
しかし、夕美の意志は変わらなかった。
……とにかく、この「三郷」を離れたいのだ。
両親を安心させるため、当然、セキュリティのしっかりしたマンションを借りた。
学費を含め費用は両親からある程度出してもらえるが、
それ以外にもアルバイトで稼いでやりたいことはあった。
まずは、自動車の免許。現代の女性たる者、これだけは修めたい。
それに……。
新しい土地、新しい大学生活、新しい友人、
……そして、新しい恋……。
夕美:「さよなら……。」
……夕美は呟いた。この場にいない誰かに向かって。
そして、夕美は見送る両親に向かって、笑顔で挨拶した。
夕美:「行ってきます!」