ブレーキパッドの交換方法

 ブレーキパッドは、車を構成するパーツの中でも、「とまる」機能を受け持つ最も重要なパーツの一つでしょう。ですからいくら消耗品とはいえ、ブレーキパッドだけはなるべく良いものをつけたいものです。しかし、悲しいかな、ブレーキパッドの交換工賃っていうのは結構馬鹿にならないものです。たとえばAEの場合、前後交換をお願いすると工賃だけで1万円にもなってしまいます。
 この工賃分をパッド代にまわせたら・・・・今までよりも一つ高いグレードのパッドがつけられます。

 モータースポーツをやり人だと、どんなに耐熱温度の高いパッドでも、サーキットを6〜7回も走ればすぐボロボロになってしまうでしょうし、交換のたびに工賃がかかるのもなんですから、ここは是非覚えたい作業の一つですね。

 ここでは先日パッド交換をやったついでに撮影した画像を元に、交換方法の説明を書いてみたいと思います。今回のキャリパ-は一般的なシングルポットのタイプですので、AE以外も似たような作業でできると思います。といっても今回の作業はフロントの交換のみですが・・・(^^;;;



 注意!ブレーキパッドはきわめて重要な部分です。もし取り付けを誤ると事故だけでなく、凶器として他人を傷つける可能性もあります。ここでは交換方法を掲載してますが、作業に自信が無い場合は必ず経験者同伴の元で作業を行うか、ショップ等にお任せすることを強くお勧めします。

1)フロントブレーキパッドの交換方法   リアブレーキパッドの交換方法はこちら
 まずは作業の定番ですが、車をなるべく水平な位置に持ってくるとともに、サイドブレーキを確実にしておきます。

 その後タイヤ交換の要領でナットを少し緩めてジャッキアップし、フロントタイヤをはずしておきます。

 このとき、車を持ち上げた場合は、ウマをかませて落下防止するよう心がけてください。もし何かの拍子で落ちるとローター、ハブ、全てにダメージがかかり修理代が大きくかかってしまいます。

 もしウマがない場合は、外したタイヤを車のジャッキアップポイントのところにいれておきましょう
 次にキャリパ-のボルトを外します。上側のボルトは緩めるだけでOKです。下側のボルトは抜いておきます。

 ここのボルトはAEの場合、12mmです。ソケットレンチかメガネレンチを使って作業しましょう。
 ボルトを外し終わったら、マイナスドライバーを使い、写真のようにこじってキャリパ-を持ち上げます。
 持ち上げるとこの通り、ブレーキパッドが見えます。
ブレーキパッドは型にはまっているだけなので、あとはこれを取り出します。
 取り外したブレーキパッドは、残りわずか2mm程度しかありませんでした(^^;
くわえてサーキットで1年間酷使したためでしょうか、もう全体的にボロボロです。このまま走行会に行ってたらえらいことになってたでしょうね(^^;


 ちなみにパッドは前回と同様、プロμのHC-Titan kaiにしました。
これしか近所に無かったんですが、通販よりもすっげぇ〜高い・・(涙)
 さて、ブレーキパッドを外すと、ピストンがこのように飛び出しています。いままでは薄いパッドが入ってたので、このように出ているのですが、このままではピストンが邪魔して新しいパッドが入りません。そこでこのピストンを戻す必要があるわけです。

 ピストンを戻す際にはでっかいウォーターポンププライヤーで、古いパッドをピストンを当てながら力任せに圧縮する等、方法そのものはいろいろありますが、しょっちゅう交換する人は専用工具を用意しましょう。


 ちなみにパッドを外した状態では、ブレーキペダルは絶対に踏まないように注意してください。ふんじゃうと・・ピストンが完全に飛びだして、ブレーキフルードだらけになってえらいことになります。
 使うのは、ブレーキピストンスプレーダーという専用工具です。値段はまちまちですが、AEのような1〜2ポットクラスの車用であれば3000円弱で買えるものもあります。これなら一回DIYで交換すれば十分元がとれますね。
 ピストンスプレーダーの2枚の鉄板を、このようにキャリパ-とピストンの間にはさみこみます。その後くるくるまわして広げてやれば、ピストンが元に収まってくれます。
最後までピストンを戻してやればこの通りです。ここまで広げてやらないと新品のパッドが納まってくれないんですよね〜。
 パッドに泣き防止用の板をつけます。
ちなみにこれは必ずしもつける必要はないです。ちなみに作者はなるべく純正っぽく見せるためにこの板をつけてます(^^;
 板を取り付ける際、泣き止めグリースをつける場合もあります。ただし、ハードな使用ではそんなグリースは一発で熱分解してしまうので、ここではつけていません。

 もし、純正パッドに交換するのであればつけるのもいいですね。
 あとはパッドを元にあった場所に取り付けるだけです。このとき、パッドの面にごみや誇りなどがついているとローターを傷つけてしまうので注意してください。
 本来であれば、写真のような形をした針金が入っているので、それをパッドの穴に差し込んでセットします。
 作者は使ってないですが・・・(^^;
 あとはキャリパ-を閉めるだけです。
この際のボルトの締め具合ですが、規定値では9kg・mのトルクでしめます。

もしトルクレンチが無いのなら、緩めるときの力具合をよく覚えておきましょう。
 あとはブレーキクリーナーを使用して、全体を脱脂、洗浄を行います。
さて、ホイールをつける前に、ついでに各部のチェックをしてみましょう。
とりあえずブレーキホースにひびがはいってないか?ドライブシャフトのブーツが破れてたりひびがはいってないか?またグリースが飛び出していないかなどなどです。

 問題なければホイールをつけて、ナットの仮止めを行い、ジャッキからおろした後に本締めを行います。以上で終了です。
 そしてこちらもチェックしましょう。
ブレーキピストンを戻すことで、ブレーキフルードがタンクに戻ってきます。このとき写真のようにブレーキフルードがあふれんばかりになってしまうこともあるので、そんな時はちゃんと抜いておきましょう(^^;
最後に使用した工具類です。

 ジャッキ、クロスレンチなどのタイヤ交換工具のほかに必要なのは、

・マイナスドライバー
・ブレーキピストンスプレーダー
・12mmのメガネ
・ブレーキクリーナー

 たったこれだけです(^^;
 最後に走り出すときは、特にブレーキペダルの踏む感触に注意してください。
特に一発目は、戻したブレーキピストンがパッドにあたるまでのラグがあるので、思いっきり床につくぐらい、ブレーキペダルがスコン!と行くはずです。ですので車を動かす前に必ず何回かブレーキペダルを強く踏んでおきます。

 また交換直後はどうしてもブレーキの利きがあまくなります。これは表面に付着した油脂類などが原因なので、しばらくの間は安全運転で、制動距離にゆとりをもって運転しましょう。周りに迷惑かからない場所であれば、左足で軽くブレーキをあてたまま運転し、軽くブレーキパッドに熱を与えてやるのも効果的です。

なれればこの作業、フロントだけなら約20分で完了できます。作業そのものは難しくないですね。



2)リアブレーキパッドの交換方法
 フロントの車輪を交換する際は、基本的にはサイドブレーキをかけているため、ジャッキアップしてもリアが接地していれば動くことはまずないと思いますが、リアをもちあげる場合は、フロントの車輪が接地していても、ブレーキがかかっていない状態なので容易に動いてしまいます

 
純正車載ジャッキで持ち上げっぱなしにすると、なんらか作業の拍子にジャッキが外れてしまい、怪我や車の破損等を起こす可能性があります。ですので、必ず輪留めを前輪にかけると同時に、安定感のあるウマを持ち上げて固定しておくことにしましょう。
 通常、輪留めは純正工具の中に必ず入っていますが、入っていなかった場合はホームセンターで、数百円程度で売られているはずです。重要な工具の一つなので、ない場合は買っておきましょう。
 リアの場合、フロントと基本的な構造は同じですが、パッドを外す際のボルトは1箇所のみです。キャリパーの下部にあるボルトのみを外すだけです。

 しかし
外しただけではキャリパーはビクともしません。なぜならば、サイドブレーキできつくパッドが挟まれているからです。ですので、ここで静かにサイドブレーキを解除します。

 サイドを解除すれば、あとはフロントと同じようにマイナスドライバーでこじってやれば、すぐにキャリパーは持ち上がります。
 キャリパーを持ち上げたら、古いパッドを外しましょう。
 新しいパッドを入れるときは、フロントと同じように、まず飛びだしたピストンを元にもどす必要があります。

 フロントではブレーキピストンスプレーダーを用いましたが、リアではラジオペンチを用います。
 ピストンには2箇所切り欠きのような場所がありますので、そこをラジオペンチでつまみつつ、グルグルと回してみましょう。そうするとすんなりとピストンが奥に収まってくっるはずです。
 あとは新しいパッドを入れます。

このとき泣き止めのシム、泣き止めグリースを好みに応じて使いましょう。(私はフロント同様、純正っぽく見せるために、シムをいれてます。泣き止めグリースはサーキット走ると一発で焼けてしまうのでいれてません)


 パッドをいれたら、またサイドブレーキをかけておきましょう。
 すべての作業が終わったら、あとはブレーキクリーナーで全体を洗浄します。その後は、ブレーキホースのチェック等も一緒にやっておきましょう。問題なければタイヤを装着し、ジャッキから降ろして増し締めすれば完了です。
 リアの場合、油脂類がついていても、実走行中はなかなか気づかないことが多く、坂道でサイドを引いて、初めておかしいと気づくことが多々あります。ですので最初はサイドを軽く当てながら走行し、表面に付着した油脂類を焼いておくといいでしょう。
 リアの作業についても、なれれば20分程度です。フロントとあわせて1hもあれば出来る作業ですね。

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