老人介護についての個人的HP-1介護 How to -(15) ずっこけ座りの改善
小ネタを一つ。脊柱が円背になっている方や座位姿勢保持能力が落ちてきている方、あるいは長時間車椅子に座りっぱなしにしていると、俗に言う「ズッコケ座り」(写真1)になりがちです。この姿勢は脊柱の変形を早め、また車椅子に座っているにもかかわらず仙骨部の褥瘡の原因になったりしますから、直してあげた方がよいですね。その効率的な方法を以下に紹介します。
写真1 ズッコケ座り
※自力の場合
ズッコケ座りを直すというのはつまり腰を後ろに引く、ということです。皆さん各自やってみれば納得できると思いますが、「腰を後ろに引くには、頭をおじぎにしないといけない」ものです。おじぎをしながら足を蹴って腰を後ろに引くのです。ですから、自力で直してもらおう、という場合には、「おじぎをして、足を蹴って!」と誘導声かけしてあげなければいけません。
介助の場合にも、自力の場合と全く同じです。それを無視して引き上げて直そうとすると、写真2のようになってしかもお尻は後ろに引くことはできません。全介助の方法としては以下のようになります。(写真3)@車椅子の後ろに立って両肩を押しおじぎさせ、背中を少しあける。Aその姿勢のまま介助者の手を本人さんの脇のしたからお腹へ差しいれる。Bお腹の上で本人さんの両手首を持つ。C介助者の胸で本人さんの上半身を軽く前に押しながら、お腹の上で持った手首〜下半身を抱きこむように後ろに引く。本人さんの身体に極端な伸展拘縮がない限り、決して力が必要な介助ではありません。力んでも直せない場合には、上記「身体の動かし方のコツ」のいずれかがおかしいのです。

写真2 引き上げてもダメ

写真3 全介助での矯正
また、自力でおじぎもできるし足も蹴っているのにお尻が後ろに下がらない、という場合には、左右のお尻を交互に下げるように口頭誘導したり、写真4のように車椅子の前に立って、おじぎをした上で蹴っている本人さんの足の両膝を後ろに押してあげたりする方法もあります。これらは「部分介助」ということになります。

写真4 膝を押して介助