老人介護についての個人的HP- 可能動作レベル別(2)-1

〜具体的な「介護生活」のイメージの仕方〜

まだまだ屋外まで歩けるよ・・という方(前半)


@生活目標

 目的:現在の自立的な身体機能をできる限り維持していきましょう。

 手段:身体能力に応じた環境整備や機器の準備を行ないましょう。

 お若い時と全く同じという訳にはいかないかもしれませんがまだまだお元気で屋外でも歩けるという方々にとって、最大の目標はできる限り現状の心身機能を維持し、いつまでもお元気に過ごすことです。

 そのためのポイントは、1,積極的に屋外に出かけて人との交流を持ち、生活にメリハリをつけること(→ 閉じこもりを防いで他者との交流をもちましょう昼夜リズムのメリハリをつけましょう)2,家庭内でも最低限、寝食の場所は別にして(→ 寝食分離を図りましょう)、安全な住環境としておくこと、の2点が大切となります。

 しかし日常生活の具体的な場面には、やはり何らかの老いや障害の影響があると思います。以下にそれを整理し、対応をまとめます。


A生活様式全般

 「生活様式」とは、大まかに言って「畳にお布団」の「和式生活」と、「椅子にベッド」の「洋式生活」の別を指します。屋外まで歩けるレベルの方で→ 床からの起立・床への座り〜自力の場合で説明している「床からの立ちあがり動作」が自力で余裕を持ってできるようであれば、「畳に座布団に布団」という和式生活でも構いません。床から立とうとして転んでしまう、という事故が大変に多いものです。→ 床からの起立・床への座り〜自力の場合で説明しているような「起立台」を使っても構いませんから、転倒事故など未然にふせげるよう、しっかり動作を身につけてください。そして、ご家族さまもその方法を覚えられたら良いと思います。でも、膝の痛み(→ 変形性膝関節症について(対応と日常生活上の注意))や腰痛(→ 腰痛への対応)はないでしょうか?そんな時は少しでも椅子を多用して、身体の負担を減らすべきです。そして、日中だけではなくて夜間や朝の起きたばかりの時でも余裕をもって床から立てますか?それによって寝具が変ってきます。


B家屋内移動

 屋外まで歩けるのですから、屋内を歩くことには問題ないはずですね。ただし、できるだけ家の中は整理して、不要な転倒事故などが起きないように心がけましょう。また、歩行にあたって装具が必要な方は、→ 補装具の考え方をご覧いただき正しく使っていただきたいと思います。


C寝具

 もしも日中は余裕をもって床から立ちあがれても、夜間や朝一番にはふらついてしまう、あるいは膝の痛みや腰痛があるということならば、寝具はベッドの方が良いですね。転倒事故を未然に防ぎ、身体をより長持ちさせることにつながります。使いやすいベッドについては→ ベッドについて〜1をご覧ください。

 寝室としては、多くの介護についての本では高齢者の居室・寝室として「南向きで日当たりが良く風通しの良い部屋を」と勧めていることが多いのですが、このレベルの方にとってはそれは重要なことではありません。なぜならまだまだお元気な方にとっては、寝室は「夜寝る場所」でしかないはずだからです。むしろ、居心地の良い部屋に引きこもられてしまう方が問題です。

 そのような物理的な環境よりも、もっと社会的な意味合いから「高齢者の部屋」を考える必要もあるのではないでしょうか?このことについては→ 在宅生活における高齢者の寝室・居室の満たすべき要件にまとめてありますので、ご参照ください。


D排泄

 いくらまだお元気とはいっても、早い時期に洋式トイレを使い親しまれることをお勧めします。理由は、1.膝や腰などの負担を軽くするため。特に高齢者は便秘傾向になることが多いですから、ある程度の時間、安楽に排泄姿勢が保てることが望ましいのです。2.これも前項と関連しますが、排泄に伴う血圧の急激な変化を避けるため。和式トイレでは身体を大きく上下させることや急激に腹圧をかけてしまいがちなために、血圧が急激に変動しやすいと言われています。それを避けるためにも洋式の方が良いでしょう。3.将来に備えて。今はまだお元気でも、いつかは足腰が不自由となるかもしれません。その際には確実に洋式トイレでないと使えなくなります。その時に「使ったことがないから・・」と心理的に親しめないよりは、ある程度お元気なうちから親しんでおいた方がずっと抵抗なく使えるでしょう。

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