老人介護についての個人的HP-2 介護福祉機器-(19) 車椅子ブレーキ
思いつくままに作ってきたこのHPも、今になってみると例えば車椅子なら車椅子に関することが、個々バラバラにページになってしまってきています。そのうちHP全体の大改変を行なって車椅子なら車椅子の話題ごとに一つにまとめていきたいと思っています。
で、もう一つ、車椅子に関してどうしても見逃せない話題:ブレーキの調整について、です。
在宅者で車椅子を使っている方でも、施設内の共用品車椅子でも、「ブレーキの効きが悪くなっている」ことを、よく見かけます。
車椅子のブレーキはやはり「安全の基本」、例えば車椅子につかまって立とうとした瞬間に車椅子が動いてしまったり、わずかでも傾斜のある場所でブレーキをかけたつもりが勝手に動き出したり、と、思わぬ事故につながる可能性があります。車椅子の基本的なメンテナンスの一つとして、ぜひ「ブレーキの効き具合の確認と調整」を覚えられてください。
さて、車椅子のブレーキには大きく分けて2種類のタイプがあります。タッグル式とレバー式です。(写真1・2)汎用性はタッグル式の方が高く、確実にブレーキの効き具合も調整できますが、レバー式の安価な製品では調整できないタイプのこともあります。

写真1 タッグル式 写真2 レバー式
タッグル式および一部のレバー式ブレーキにおいて、実際にブレーキの効き具合を調整する方法は、基本的には「ブレーキ全体の位置を動かしてタイヤとの距離を調節し、効き具合を調整する」ということになります。つまり、ブレーキ全体を固定しているボルトを緩め、位置調整して再びしっかり固定する、ということになります。ところが、ブレーキの位置決めをしているボルトの位置は車椅子によって千差万別です。(写真3・4・5・6)でも、理屈さえ理解した上で車椅子をよく見れば、どなたでもすぐに分かるはずです。

写真3 写真4 写真5 写真6
写真3・4は、ボルトの位置とともにブレーキ全体が前後する仕組みが良く分かると思います。ブレーキの取りつけ位置によっては、写真5のようにブレーキ全体を「前後」ではなくて「上下」させるような感じのものもあります。写真6は、レバー式車椅子の、レバーを固定する波型板全体を動かして位置調整する形式です。
実際に、わざとボルトを緩めてブレーキの効きを悪くした状態が写真7、反対に極端にブレーキ全体をタイヤに近づけたのが写真8です。写真7ではブレーキをかけているのに全く効いておらず、写真8ではブレーキは緩めているのにタイヤに擦ってしまっています。ブレーキを緩めた時にタイヤとの隙間がわずかにできている、それくらいがちょうど良い位置となるわけです。

写真7 写真8
このように、車椅子のブレーキはボルト締めによるブレーキ位置の調整をするわけですが、それが反対に、長期間使っているうちにいつの間にかブレーキ位置が効かない方向にずれていってしまっている、ということが大変多く見られるわけです。ぜひ、改めて見なおしていただきたい、と思います。
安価な車椅子では、レバー式で位置調整できないことも多いものです。その場合でブレーキの効きが悪い場合はどうするか?いささか原始的ではありますが、タイヤを押し抑える棒にヒモなんぞを巻きつけて太くし、効きを良くする、という手段があります。ただし、これはあくまで「非常手段」と考えた方がよいでしょう。自社工場を持つ車椅子製造メーカーさんでは、ブレーキだけの交換もしてくれると思いますので、相談されてもよいでしょう。