老人介護についての個人的HP-2 介護福祉機器-(21) 端座位保持装置

ベッド用テーブル付き端座位保持装置と制作過程

 さて、端座位に起こしてあげれば座っていられる・・という方(後半)の項目F「食事」で制作予告していました「端座位を保持する道具」をようやく作りましたので、このページで紹介します。

 これは、ベッドの横に足を垂らしつつ腰かけた時に、背もたれや側板、テーブルを提供し、そのまま安全安楽に食事などを摂ってもらおう、という道具です。既成品に類似品は見当たりません。なぜギャッヂアップではなくて端座位がお勧めなのか?については、 ギャッヂアップベッドの多用はちょっと待った?! をご覧ください。また、今回はほとんどHP掲載用に作ったようなものですので、材料や大まかな制作過程もあわせて紹介します。このHPのあちこちに出てくるイレクターパイプ道具は、みな同じような感じで作っているわけです。

ベッド用テーブル付き端座位保持装置の実際の様子

 写真1が完成した様子、写真2は構造が分かりやすいようにテーブルを外したところです。特別に座面が在るわけではなく、ベッドに端座位になった方を、前後左右に取り囲む形で安定を図る機構がよく分かると思います。写真3は外してばらしたところです。腰部分の横棒を接着せずに外せるようにしましたので、ペタンとたためてしまえます。手作りなのでテーブルも含め、サイズや形は自由に作ることができます。今回は特定の使用者を想定せず、もっともシンプルな形に仕上げてあります。

写真1:セットした状態 写真2:テーブルを外したところ   写真3:ばらしたところ

 写真4は、実際に端座位保持が自力では難しい方にセットしたところです。う〜ん、撮影時に取り外しのできる横棒を忘れてしまい全体の強度が不足してゆがんでしまっていること、足置き台に適当なものがなく不十分なこと、などで、もっと良い姿勢になってもらえる余地がある状態ですが・・、それでも写真5のギャッヂアップ姿勢=写真ではそれなりに安定して見えますが膝があごの高さまで突き上げられ、体幹が倒れ捻じれている状態に比べれば、まだずっと食事はしやすい姿勢です。写真4は来週、もっときちんとした姿勢で撮りなおしますね。(^_^;

写真4        写真5

材料と制作過程

@ 材 料

 さて、これくらいのイレクターパイプの細工物ならば、私はいちいち設計図は書きません。手書き線画のイメージ図だけ準備して、必要なパイプの長さを概算で出し、パイプジョイントの形を決めます。今回準備した材料が写真6で、廃材利用の背シートを別にして全部で3千円でした。イレクターパイプ・イレクタージョイント全12個・テーブル用板・ベッドサク穴差しこみ用角材、です。

写真6:材料

A 実寸採寸とパイプカット作業

 例えばベッドサク穴にあわせてジョイントを置いてみます。すると、ジョイントの間隔は29.5cmでした。(写真7)ジョイントの中にパイプが3cm入りこみますから、29.5+3+3=35.5cmと写真7の2つのジョイントをつなぐパイプの長さが決まります。パイプのカットはパイプカッターで写真8・9のように行ないます。簡単・キレイに切れるものです。横の長さが決まったら、今度は縦の長さを実寸採寸しています。(写真8)

     

      写真7:横実寸採寸    写真8:パイプカット! 写真9:万力が欲しい・・ 写真8:縦実寸採寸  

B 仮組み立てと溶着

 必要なパイプの切り出しが進んだら、仮組み立てしてみます。(写真9)全体にOKならば、専用溶着液で溶着固定して行きます。(写真10)プラスチック表面を溶かして固めてしまう溶着ですので、短時間で極めて強固に固定されてしまいます。(もっとも完璧に固定するまで2・3日は置いておいて欲しい、とのことです。)時間がかからないのは良いことですが、シンナー臭でクサイ臭い!集中してやっていると頭がクラクラしていい気持ちになってきます。(^_^;

写真9:仮組み立て 写真10:溶着固定   

Cテーブルにパイプ固定ジョイントをつける

 組みあがった本体に板を置き、ジョイントを付ける位置を印したら、そこにジョイントをネジ固定します。(写真11)至極簡単、それだけ!実用には、体の形に丸いへこみをつけたり、表面に揮水ニス仕上げしたり、食器が落ちないように縁をつけてもよいでしょう。写真12が板にパイプ固定ジョイントのついた様子、写真13が、実際にパチンとはめ込んだ様子です。

 ここまでくれば、あとは背シートを紐で垂直パイプにつければ完成です。

     写真11:ネジ止め 写真12:板にジョイント 写真13:実際にはめた様子

 以上の作業で、大体1時間半くらいでできました。(だったら3ヶ月もほっとかないで、もっと早くやってしまえ〜!)もっとも私自身が必要に応じてイレクター細工をするようになって15年、設計図も書かずに組み立てていくにはかなりの慣れも必要ですし、初めての方だと丸一日かかってしまうかもしれません。

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