老人介護についての個人的HP-2 介護福祉機器-(43) 高齢者の“サイズ”

高齢者の“サイズ”について

 今から15年程前でしょうか?当時の文部省から出されていた『日本人の平均体格表』は、65歳以上は一くくりになっていました。そして、「65歳以上の方についてのデータはありません。」と。(^_^; しかし、ちょっと考えてみれば分かるとおり、このHPにも沢山出てくる椅子の高ささやテーブルの高さ、便器の高さや座面の大きさなどなどは、『それを使う人の身体は、どれくらいの大きさなのか?』が想定されなければ、設計・作製もできません。で、「おそらく、壮年健常男性を基準に作られている」ということを指摘させていただき、そういうものをそのまま高齢者に使わせることの弊害を、HPのアチコチで訴えているつもりです。でも、メーカーさんにしてみれば、『基礎データも無いのに、どうしようもない。』というお気持ちもあることと思います。

 最近はどうなのでしょうか?それでも、高齢者の体格を体系的に調査し、まとめたようなものも出てきているのでは?と思います。不勉強ながら、私は未だに体系だった資料は持ち合わせていないのですが、最近、群青亜鉛さんのご主人さま(建築設計さん)から、大変有益なサイトをご紹介いただきました。

『社団法人 人間生活工学研究センター』 さん
http://www.hql.jp/gpd/jpn/www/

 名称からして、そのものズバリ、です。この中には、高齢者の体格データベースなど、沢山の情報が詰まっていますが、さらに「高齢者対応基盤整備事業」のコーナーの中の、「実計測データベース」http://www.hql.jp/gpd/jpn/www/13web2000/2000top.htm は、特に注目に値します。色々な生活動作について、沢山の高齢者さんに行なってもらって、どのような機器サイズであれば一番使いやすいと感じるか?研究したものです。以下に、このサイト内容を少しご紹介しておきましょう。

●テーブルの高さはいかほどが使いやすいか?

 なにはともあれ、結果グラフをご覧ください。詳細な説明はここでは省略しますが、結果として、60cm〜65cmの高さを使いやすいと答えた高齢者が一番多い、と述べられています。ほらね〜でしょう?(^_^;

●押し車の取っ手の高さはいかほどが押しやすいか?

 ここでは、荷車みたいなものを押して歩く時に「どの程度の高さが一番押しやすいか?」を検討しています。結果、「上前腸骨棘の高さが一番押しやすい」と述べられています。ふむ、これは乳母車型の歩行器や4輪歩行器を押し歩く姿勢に似ていますね。実は、拙HP機器のコーナー歩行器についてのページでは、「取っ手の高さは杖と同じく大転子の高さに」と説明しています。でも、確かに『少し高め』を好まれる方が多いんですよね。上前腸骨棘というのは、左右の骨盤の丸みが前の方へ伸びている先で、カクンと骨盤の丸みが途切れて骨盤がとがっているところです。大体、おへそと同じか少し低いくらいの高さにあります。そうですね、このような客観的なデータもありますし、『乳母車歩行器や4輪型歩行器の握りの高さは、上前腸骨棘(分かりにくければおへそ)の高さをとりあえずの標準とする』に訂正します。


 このように、高齢者の住環境や使用機器のことを考える場合に、色々なヒントを与えてくれる示唆に富んだページです。ぜひ一度、ごゆっくりお訪ねください。

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