老人介護についての個人的HP-2007HCR報告

2007HCR国際医療福祉機器展(10/3,4東京ビッグサイト)参加目的と収穫
何でギャッチアップベッドは“こう”なのか?!

 実は私は、今までHCRて参加したことがなかったんですよ。ここ数年は毎年のように、業者さんや販売店さんから「一緒に行きましょう!」と声かけしてもらっていたのですが、現場投げ出すのに抵抗があって・・それに、ただ歩き回って眺めてもね・・。毎年、分厚いカタログはチェックしてましたけどね、反対に言うとそれで済んでいたんですね。

 でも、今年は具体的な目的が持てたので、行ってきました。以下は、そのレポートです。

T参加主目的

 ここ3年来、東京の小さな町工場と開発に取り組んでいる「真に障害高齢者の安全と健康に寄与する新しい形のベッド」について完成が近づいてきているので、「従来のベッドの問題点」と思われる点を、各ベッドメーカーに問いただし見解を得ること。その情報を、新しいベッドに活かすこと。

U聞き取りのポイント2点

1:背上げ足上げしても不動の「座ボトム」は、なぜ「ある」のか?その存在理由は?
 → ギャッチアップ時、そこに骨盤が寝てしまい、「脊柱だけで起こされ、腹腔胸腔を押しつぶす」という現象が頻発し、呼吸状態の悪化や嘔吐を引き起こしているではないか?!(怒

 ありがちなギャッチアップ姿勢  動かないベッドの座ボトムと   開発中のベッドでお腹胸すっきり
  腹腔胸腔押しつぶされている     その上で寝た
骨盤      上半身が伸びて大柄に見える  

2:身体の柔らかい人・拘縮のある人、人それぞれに「ギャッチアップしてよい角度」はマチマチのはずだが、その判定法をベッドメーカーとして持ち、利用者にアナウンスしているか?
 → 可能範囲以上に起こされてベッド上での「ずり落ち」が生じ、結果として上左のような不良姿勢を増悪させ、結果として非常な苦痛を高齢者に与えているではないか?!(怒

V聞き取り結果について

弱小メーカーA 1:なぜあるのか?分からない。先輩メーカーさんの形を真似して「右へ倣え」ということ。
           2:何を言われているのか?分からない、という感じ。

弱小メーカーB 1:本来は、骨盤が起立しやすいように。また指摘のような問題が起きないよう、座ボトム幅を短めにしている。
           2:客観的に把握することが難しい。このベッドは、むしろ軽症者向けの自立支援ベッドなので・・

輸入メーカーC 1:ギャッチアップした際に、あまりに急激に身体を折り曲げ圧迫させないように。また、マットレスは急に曲がらないので、それをフォローするため。
           2:それはむしろ病院や施設が個別に判断することでは?メーカーとして責任を回避しているわけではなく、ベッド本体〜マット〜身体状況の複数の要因の兼ね合いによりトータルに決まることなので、ベッドメーカーから一律に「こう!」とは言いにくい。

準大手メーカーD 1:骨盤を起こしたてるためであり、そのために必要な幅(10cm)しかとっていない。
            2:明確な判断の仕方はない。個人的には必要だと思う。目安として、アップ角度表示機能はつけたい。また危険を避けるため、アップスピードはギリギリ遅くしてある。

準大手メーカーE 1:マットレスの動きをフォローするために必要。指摘のような問題が起きないよう、大腿ボトムの長さも変えられるようにしてある。
            2:メーカーとしてアドバイスすることは難しい。個別に現場で判断してもらうしかない。聞かれて勉強不足と感じる。

大手メーカーF 1:本来は、骨盤が起立しやすいように。(だが、反対に寝てしまいやすいことは認識している。)
           2:メーカーとして、判断の仕方は持っていない。個人的には必要だと思う。複数の要因が複雑に絡むので、フローチャート化などは難しい。

大手メーカーG 1:可動フレームを水平固定フレームに「固定」するために、可動フレームにも部分的に「不動」部分が必要。また、腹部圧迫を避けるためでもある。
           2:(あまりにひどいデキのベッドで、営業マンさん説明しながらも苦しそうなので、可哀想になり聞かず)

大手メーカーH 1:マットのズレの動きを抑えるため。(急激には曲がらないマットの動きをフォローするため)
           2:(やり取りが極めてマニュアルチックであり、また説明者が新人のようなので、可哀想になり聞かず)

(注!↑のメーカー名はイニシャルではありません!また、弱小・準大手などは、私の主観です。また、以上の内容はメーカーの公式見解ではなく、あくまでその場に居合わせた(可哀想な?(^^ゞ)営業マンさんの意見です。)

Wまとめ

 U−1の問題点について、各社ごとにバラツキはあるものの、総体として現在職場で使用しているベッドと比べれば、改善が進んできている、と感じた。、準大手のD社E社、大手のF社H社のベッドは「使える」と判断され、中でも準大手のE社のものは、大腿ボトム長を簡単に調整できるという点で画期的であった。(法人内新特養は大手F社製品納入)しかし、大手G社のベッドは最悪の状況で、ベッド全体として拘束拷問具となってしまっている。

 また、上記のどのメーカーベッドであっても、全身的に屈曲拘縮をきたしているような重度の利用者には、安全快適な起床ポジションを実現することは難しい。(屈曲拘縮をきたした下肢全体が、ギャッチアップしたベッドの足上げ状態に合わず、大腿〜下腿ボトムがフラットにしてあっても屈曲状態のため落ち着かない)新しいベッドに、聞き取らせてもらった見解を反映させることは十分可能で、有効に活用したい。

 U−2の問題については専門技術職として出版・研修等を通して、今後も啓蒙を図っていきたい。

X今後の予定

 今回、広めさせていただいた知見も加え新しいベッドを完成し、法人内で運用し、その効果〜良さを来年のHCRで、広く一般社会〜業界全体にアピールしたい。


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