老人介護についての個人的HP-ギャッヂアップの多用はちょっと待った:3
数年がかりでギャッチアップベッドについて触れていますが、まだ触れていない重要な問題点があります。それは、「足上げ膝軸の位置」の問題です。
まずは、下の骸骨写真を見てください。上下のどちらが「まだマシ」で、どちらが「難儀な」姿勢でしょうか?見て分かりますか?

写真1
分かりますよね?上がまだマシ、下がひどい状況です。上下の違いを、少し整理しておきましょうか?
上:それなりに骨盤が、背ボトムに沿って起きており、脊柱だけで起されているわけではない。
=お腹や胸が、すっきり伸びている。
下:骨盤が、座ボトムの上ですっかり横に寝たままで、脊柱だけが押し曲げられ起されている。
=お腹や胸が押しつぶされている。=脊柱骨圧迫骨折や嘔吐や呼吸状態の悪化を招く。
では、何故このような姿勢の違いが生じているのか?黄線で示した「ベッドの形の違い」が原因となっています。下の写真を見てください。

●が背上げ軸、●が足上げの膝軸です。つまり上下のベッドの違いは、「膝軸の位置の違い」もしくは、「背上げ軸と膝軸の距離の違い」のわけです。
『ギャッヂアップベッドの多用はちょっと待った!:2「ギャッヂアップ許容範囲(角度)の判断法〜試案〜」』の下半分で、「背上げ軸位置の問題=背上げ軸が上方すぎる」ということをとりあげています。では、ということで、『ギャッヂアップする前に、ベッド上で目一杯、頭側へ臥位移動してください。』と、現場にはアドバイスすることが多いのですが、たとえそんな対応をしていただいたとしても、『足上げすると、下方すぎる足上げ膝軸に身体が引きずりおろされる!(怒 』ということがおこります。
ではどうするか?利用者さんの体格とベッドの規格の兼ね合いで、『下骸骨写真のようなサイズ状況ならば、“足上げ機能は使わない!”ちょうど良い形・高さ・硬さの“膝下クッション”を用いることとする。』ということになります。それで問題が完璧に解決するわけではありませんが、合わない足上げ機能で崩されるよりはマシ!(怒 ということです。
『2007HCR国際医療福祉機器展(10/3,4東京ビッグサイト)参加目的と収穫「何でギャッチアップベッドは“こう”なのか?!」』の中で、私は「大手G社のベッドは、拘束拷問具!」と評しています。まさに、このページで取り上げている状況が深刻で、「身長172cmのサイト運営者が寝て足上げすると、下骸骨のような姿勢を強いられる」という状況です。それが、私が「ほとんど拘束拷問具」と呼ぶ根拠、です。(わけもなく、特定のメーカーを誹謗中傷しているわけではありません。)
実例演習:1
下の写真のおばあ様とベッド、このままギャッチアップすると、上骸骨になるか?下骸骨になるか?

ヒドイ・・と、思いませんか?