老人介護についての個人的HP-2 介護福祉機器-(9) 車椅子のフットプレート高さ調節
続けて車椅子のついての基本中の基本、フットプレートの高さ調節のお話をします。ところがこれは以外と知られておらずに調節がきちんとなされていないことが多いようです。車椅子座位保持時の安楽さ・苦痛さを大きく左右しますし、人によっては車椅子上での姿勢が随分改善しますから、ぜひ一読いただきたいと思います。
フットプレートの高さがあっていない時の不良姿勢
皆さんの身の回りで車椅子を使っている方の中に、写真1のように膝が左右どちらかに倒れてしまっている方はいませんか?そしてそういう場合、膝の左右偏位に加えて「ずっこけ座り」になっていることが多いものです。
これは「フットプレートが高すぎる」ために起こる姿勢です。そんな時、膝をまっすぐに起こして車椅子座面との関係をチェックすると、写真2の赤線のように車椅子座面に対して膝裏が大きく浮いてしまうものです。それだけ膝の位置が高すぎる=フットプレートが高すぎる、ということです。
反対にフットプレートが低すぎる場合には、足がプレートからすぐにすべり落ちてしまう、ということが起こります。

写真1 写真2
そんな時は、フットプレートの高さを本人さんの体格に合わせて調節してあげましょう。どこをいじれば良いか、ご存知ですか?
一般的な車椅子であれば、まず写真3か写真4の位置にボルトがあるはずです。これがフットプレートの高さ調節を行なうボルトネジです。このボルトをスパナで緩めると、フットプレートが自由に上下できるようになります。もっとも一定期間使いこんだ車椅子の場合、このボルトを緩めてもなかなか上下できないことがあります。それは軸の中でホコリ・錆がこびりついているためですから、スパナやとんかちでプレートをねじる方向にトントン(ガンガン!(^_^; )叩いてあげてください。

写真3 写真4
そして、写真5のように車椅子に座った方の「膝裏と座面の隙間が横に指一本入るくらい」にプレートの高さをあわせてください。それが「ちょうど良いフットプレートの高さ」です。写真2と写真5を比べると、膝の高さが随分違うことが分かると思います。このようにフットプレートの高さをあわせてあげると、写真6のように車椅子座位姿勢が随分スッキリします。

写真5 写真6
写真7は私の体格に合わせたフットプレートの位置です。写真4と比べると、随分低い位置にきていることが分かりますね。
写真7
さて、車椅子が個人専用の物であれば車椅子を準備した時に本人さんにあわせて調整すればよいのですし、それが普通です。しかし、施設備品車椅子の場合は、使う人が変わるたびに調整をしなくてはいけなくなります。これが以外と「面倒」です。せっかく調整しても、何せ共用品ですからいつのまにか別の人が使っていたりもします。そこでわざわざ工具を使わなくても簡単に調整ができればいいのに・・、という思いで作ってみたのが写真8です。ピンの抜き差しで簡単に調整はできますが、ガタつきも大きく実用にはもう一歩、というところです。いずれかの車椅子メーカーさんあたりで、良い機構を考えてくれないでしょうか?(^_^;
写真8