老人介護についての個人的HP- 要介護認定

介護保険における要介護のイメージの仕方と上手な要介護認定の受け方についての個人的お勧め

 いよいよ平成11年10月から、介護保険制度の要介護認定作業が全国的に始まります。でも、ご家族の立場からは「本当に要介護の状態に認定されるのだろうか?」「どれくらいの段階に認定されるのだろうか?」といった不安の声を多く聞きます。

 そこで、あくまで合法的に手に入る資料で合法的な手段をもって、正式な認定を受ける前にご家族のお立場で介護度の大体のイメージをつかんでいただき、同時により上手に要介護認定・訪問調査を受ける方法を、個人的にまとめてみました。

 在宅で実際に介護に当たっているご家族の皆さまに、少しでもご参考になれば、と思います。

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@上手な要介護認定・訪問調査の受け方

  1. 要介護認定申請時に、本人さんの要介護度が「要支援〜要介護度5」までのうちの大体どのあたりか、あらかじめイメージしておくとよい。その方法については、厚生省の作っている「各要介護度の典型状態」を参考にする。(下記)
  2. 実際の訪問調査時には、「頑張らない」こと。特に高齢者さんは、お客さんの前では頑張ります。仮病を使うわけにはいきませんが、「いつも通り」を心がけること。頑張ってしまうようならば、すかさず「いつもの家族介護場面では全然できない・してくれないです!」とはっきりご家族から調査員に言うこと。
  3. 調査時にあらかじめ、訪問調査内容は申請すれば公開してくれるのか?確認しておくこと。判定結果が納得いくものであれば構いませんが@で持ったイメージよりも軽い結果だったりした場合、訪問調査内容をご家族の立場で確認できるか?できないか?は、大変に大きな違いとなってきます。私の地元長岡市に電話で確認したら、「要請があれば公開します。というか、断る理由がありません。もっとも閲覧だけかコピーまで可能かなど、詳細は決まっていません。」とのことでした。各自治体によりけり、だと思われます。
  4. 要介護判定結果が@のイメージよりも軽すぎて、実際に受けられるサービスに制限などが生じて困る、という場合には、Bに基づき遠慮なく「訪問調査内容の公開」を市町村に求めて、どのようなチェックがされているかを見て、あまりに実態とかけ離れたところがないか?確認する。もっとも、3298でどれみさんがお書きの通り、「5m歩ければ“歩行可能”」など、各項目ごとに「判断基準」というものがあります。その全てを公開するわけにもいかないので、身近なケアマネさんにでもインターネット上ででも誰ぞに相談して構わないでしょう。
  5. あまりに実態とかけ離れたチェック項目があるようだったら、遠慮なく県の介護認定審査会の方へ不服申立てする。Cでしっかり確認できていれば、胸を張って自信を持って申したてできますね。

A大体の要介護度のイメージの仕方

 以下は厚生省のHPからダウンロードした資料から、若干分かりやすいように文言表現を私の方で変えた資料です。ただし、これらの資料はまだ未確定なものであって、医療保険福祉審議会の審議等に伴い変更される可能性もありますが、今後の大幅な変更は(時期的に)少ないものと思われます。確定時には確認の上、アナウンスさせていただきます。

 さて、要介護度をイメージするには2つの方法があります。

a,大まかな状態から要介護度をイメージする

 以下の表が、「要支援」から「要介護5」までの大まかな「状態像」です。どれが一番近い状態でしょうか?


要支援(社会的支援を要する状態)とは?

・居室の掃除などの身の回りの世話の一部に何らかの介助(見守りや手助け)を必要とする。

・立ち上がりや片足での立位保持などの複雑な動作に何らかの支えを必要とすることがある。

・排泄や食事はほとんど自分ひとりでできる。

 などの方が含まれる状態です。

 


要介護1(部分的な介護を要する状態)とは?

・みだしなみや居室の掃除などの身の回りの世話に何らかの介助(見守りや手助け)を必要とする。

・立ち上がりや片足での立位保持などの複雑な動作に何らかの支えを必要とする。

・歩行や両足での立位保持などの移動の動作に何らかの支えを必要とすることがある。

・排泄や食事はほとんどひとりでできる。

・問題行動や理解の低下がみられることがある。

 などの方が含まれる状態です。

 


要介護2(軽度の介護を要する状態)とは?

・みだしなみや居室の掃除などの身の回りの世話の全般に何らかの介助(見守りや手助け)を必要とする。

・立ち上がりや片足での立位保持などの複雑な動作に何らかの支えを必要とする。

・歩行や両足での立位保持などの移動の動作に何らかの支えを必要とする。

・排泄や食事に何らかの介助(見守りや手助け)を必要とすることがある。

・問題行動や理解の低下がみられることがある。

 などの方が含まれる状態です。

 


要介護3(中等度の介護を要する状態)とは?

・みだしなみや居室の掃除などの身の回りの世話が自分ひとりでできない。

・立ち上がりや片足での立位保持などの複雑な動作が自分ひとりでできない。

・歩行や両足での立位保持などの移動の動作が自分でできないことがある。

・排泄が自分ひとりでできない。

・いくつかの問題行動や理解の低下がみられることがある。

 などの方が含まれる状態です。

 


要介護4(重度の介護を要する状態)とは?

・みだしなみや居室の掃除などの身の回りの世話がほとんどできない。

・立ち上がりや片足での立位保持などの複雑な動作がほとんどできない。

・歩行や両足での立位保持などの移動の動作が自分ひとりではできない。

・排泄がほとんどできない。

・多くの問題行動や全般的な理解の低下がみられることがある。

 などの方が含まれる状態です。

 


要介護5(最重度の介護を要する状態)とは?

・みだしなみや居室の掃除などの身の回りの世話がほとんどできない。

・立ち上がりや片足での立位保持などの複雑な動作がほとんどできない。

・歩行や両足での立位保持などの移動の動作がほとんどできない。

・排泄や食事がほとんどできない。

・多くの問題行動や全般的な理解の低下がみられることがある。

 などの方が含まれる状態です。

b,訪問調査票内容からイメージする方法

 a,の状態像は「典型例」であって、全ての方が当てはまるわけではありません。より煩雑にはなりますが、以下の表、つまり「訪問調査内容」から要介護度をイメージするのがより詳しい見方、と言えるかもしれません。以下の表の見方は次の通りです。

 「うちのじいちゃん、寝返り起きあがりは当たり前にできるけど、立つ時や歩く時はつかまったり支えたりしないとね」という場合は、『第2群が要支援もしくは要介護度1』、「寝返り起きあがりも介助がいるし、立つ歩くはムリだわ〜」という場合は『第2群が要介護度4もしくは5』ということになります。

 同じように第1群から第7群まで大体の介護度をイメージしてみます。すると、自ずと全体を通した介護度が浮かび上がってくるはずです。

 もっとも各項目ごとに細かい判断基準があって、それが「一般的なイメージ」とは合致しないこともあります。例えば「立位保持は10秒でOK・歩行は5mでOK・片足立ちは左右どちらか1秒でOK」などですね。ケアマネさんなら誰もが知っているはずの基準ですから、必要ならば遠慮なく確かめてみましょう。

 

要支援

要介護度1

要介護度2

要介護度3

要介護度4

要介護度5

第1群 麻痺拘縮に関する項目

麻痺があるかどうか?
関節の動く範囲の制限があるか?

なし、又は少数の項目に問題あり なし、または一部の項目に問題あり なし、または一部の項目に問題あり やや多くの項目に問題あり 多くの項目に問題あり 多くの項目に問題あり
第2群 移動等に関する項目

寝返りができるか?
起きあがりができるか?
両足を床につけて座っていられるか?
両足を床につけずに座っていられるか?
両足で立っていられるか?
歩けるか?
移乗(乗り移り)ができるか?

少数の項目に問題あり
(「つかまれば可能・支えが必要」程度)
一部の項目に問題あり
(「つかまれば可能・支えが必要」程度)
多くの項目に問題あり
(「つかまれば可能・支えが必要」程度)
多くの項目に問題あり
(一部の項目が「できない・全介助」)
ほとんどの項目に問題あり
(一部の項目が「できない・全介助」)
ほとんどの項目に問題あり
(大部分の項目が「できない・全介助」)
第3群 複雑な動作等に関する項目

立ち上がりができるか?
片足で立っていられるか?
一般家庭浴槽に出入りできるか?
洗身動作ができるか?

一部の項目に問題あり
(「支えが必要」程度)
多くの項目に問題あり
(「一部介助」程度)
多くの項目に問題あり
(「一部介助」程度だが、一部の項目は「できない・全介助」)
ほとんどの項目に問題あり
(一部の項目が「できない・全介助」)
ほとんどの項目に問題あり
(大部分の項目が「できない・全介助」)
ほとんどの項目に問題あり
(大部分の項目が「できない・全介助」)
第4群 特別な介護等に関する項目

褥瘡等があるか?
片方の手を喉まで持ち上げられるか?
嚥下に問題はないか?
尿意/便意はあるか?
排尿後の後始末はできるか?
排便後の後始末はできるか?
食事摂取動作はできるか?

ほとんど問題なし ほとんど問題なし
(一部の項目が「間接的介助」程度)
少数の項目に問題あり
(一部の項目が「間接的介助」程度)
少数の項目に問題あり
(一部の項目が「全介助」)
やや多くの項目に問題あり
(一部の項目が「全介助」)
多くの項目に問題あり
(やや多くの項目が「全介助」)
第5群 身の回りの世話等に関する項目

口腔清潔=歯磨き等できるか?
洗顔できるか?
整髪できるか?
つめ切りできるか?
ボタンのかけはずしができるか?
上衣の着脱ができるか?
ズボンパンツの着脱ができるか?
靴下の着脱ができるか?
居室の掃除ができるか?
薬の内服が自分でできるか?
金銭管理ができるか?
ひどい物忘れはないか?
周囲への無関心はないか?

一部の項目に問題あり
(一部の項目が「見守り・一部介助」程度)
一部の項目に問題あり
(一部の項目が「見守り・一部介助」程度だが、一部の項目が「全介助」)
多くの項目に問題あり
(一部の項目が「見守り・一部介助」程度だが、一部の項目が「全介助」)
ほとんどの項目に問題あり
(やや多くの項目が「全介助」)
ほとんどの項目に問題あり
(ほとんどの項目が「全介助」)
ほとんどの項目に問題あり
(ほとんどの項目が「全介助」)
第6群 コミュニケーション等に関する項目

視力は問題ないか?
聴力に問題ないか?
意思の伝達はできるか?
介護者の指示が通じるか?
毎日の日課を理解できるか?
生年月日・年齢を答えられるか?
直前に何をしていたか思い出せるか?
自分の名前を答えられるか?
今の季節を理解できるか?
自分のいる場所を答えられるか?

少数の項目に問題あり 一部の項目に問題あり
(問題行動ある場合)
一部の項目に問題あり
(問題行動ある場合)
やや多くの項目に問題あり
(問題行動ある場合)
やや多くの項目に問題あり
(問題行動ある場合)
ほとんどの項目に問題あり
(問題行動ある場合)
第7群 問題行動に関する項目

物をとられたなど被害的になることがあるか?
作話し言いふらすことはないか?
幻覚・幻聴はないか?
感情が不安定になることはないか?
夜間不眠・昼夜逆転がないか?
暴言暴力がないか?
同じ話をしたり不快な音をたてることがないか?
大声を出すことがないか?
助言や介護に抵抗することがないか?
目的もなく動き回ることがないか?
「家に帰る」等言い落ち着かないことがないか?
外出すると帰れなくなることがないか?
1人で外に出たがり目が離せないか?
物を集めたり無断で持ってくることはないか?
火の不始末がないか?
物や衣服を壊したり裂いたりしないか?
不潔な行為をすることがないか?
食べられない物を口にすることがないか?
周囲が迷惑している性的行動がないか?

少数の項目に問題あり
(問題行動ある場合)
一部の項目に問題あり
(問題行動ある場合)
一部の項目に問題あり
(問題行動ある場合)
一部の項目に問題あり
(問題行動ある場合)
一部の項目に問題あり
(問題行動ある場合)
やや多くの項目に問題あり
(問題行動ある場合)

※その他、点滴・人工肛門・おしっこ管など医療処置がある場合は、要介護度があがることがあります。

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