老人介護についての個人的HP-4 知識 - (6) 正常な老化と病的な老化

正常な老化と病的な老化

 知識のコーナーの(5)で、健忘ということやかなり細かく仮性痴呆ということについて考えてみました。ところで真の痴呆や身体疾病を原因とするような仮性痴呆は、「老い=老化」に伴って起きてきやすくはなりますが「老いそのもの」ではありません。ところが健忘は「老いに伴って起きてくる自然現象」であると書きましたから、つまり「健忘=老い・老化そのもの」と言えると思います。この辺りの違いを、痴呆のような精神上の問題に限らずもう少し範囲を広げて整理しておきます。

老化の定義

 まずはいつも通り(^_^; 使う言葉の意味を明確にしておきます。つまり、「老化とは?」ということですね。ところがこれに答える明確な医学上の定義はありません。あまりに当たり前のことすぎるからでしょうか?でも、色々調べて整理してみると、老化を表す「キーワード」があるようです。それは次の4つです。『非可逆的的・普遍的・有害的・進行的』に加齢とともに臓器の機能が次第に衰えていくこと、とこんなところです。

老化の種類

 老化についての明確な医学上の定義はありませんが、正常な老化と病的な老化についての医学上の定義は割合に明確にされています。それは以下のようなものです。

・一次性加齢過程:生理的老化=正常な老化

 遺伝子機能・免疫機能・代謝機能の低下など、内的因子に制御された時間的経過とともに機能減退に向かう進行性変化(イメージしやすいように具体的な例をページの最後に例示します)

・二次性加齢過程:病的老化  

 疾患・創傷・放射線・栄養などの外的因子の制御を受けて機能減退に向かう進行性変化

 私がHPであえてこのような抽象的・医学的な事柄をまとめるのは、このことについての理解が「老いへのイメージ」に大きな影響を与える、と思っているからです。それを以下に説明します。

正常な老化と病的な老化の違い

 では正常な老化と病的な老化の違いは何でしょうか?それは「正常な老化は自然な過程で予防・回復は難しいが、病的な老化は予防できるし場合によっては回復も可能である」ということです。精神の病的老化とも言える「仮性痴呆」も早期ならば回復しますし、知識のコーナーの(1)(2)でとりあげている「廃用性症候群」も、「心身全般に渡る(予防・回復可能な)病的老化現象」と言うことができます。

 つまり、「老い」とは「自然に心身が衰えていく過程」ではありますが、同時に「必ずしも衰えていくばかりではない」ということでもあります。それを(思索のコーナーの(2)(3)で取り上げている“活動理論的価値観”で)「いつまでもどこまでも若いままでいるんだ!」(いて欲しい)という考え方にとらわれたり、反対に「歳をとればどうせダメになるばかりなんだ」と消極的に落ち込んだり・・、これはどちらも「現実の老いの姿」にはそぐわない考え方、と言えるのではないでしょうか?

正常な老化と病的な老化の見極めは?(無理です(^_^; )

 ところが、以上のように「正常な老化と病的な老化」は医学概念的にははっきりと区別できますが、現実の「一人の人」に起きている現象としては鑑別困難です。それは(5)で説明した「真の痴呆と仮性痴呆の(厳密な意味での)鑑別は不可能」ということと同じことです。加齢とともに一旦心身機能が低下してきている方に対して、訓練効果が上がらない/心身機能が改善しないのは、それが正常な老化だからなのか、訓練方法が悪いから/ケアの方法が悪いからなのかは断定できません。改善の認められた時だけに、病的老化の起きていたことが確認できます。従って、「病的な老化の予防と回復」ということはリハビリテーション(そして介護ケア)の目標として、永遠の課題となります。

 そしてこのような知識/考え方は、個々人の「自らの老いに向かう姿勢」にも大きく影響するものと信じます。

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正常な老化(生理的老化)の(臓器レベルでの)例

*知能の老化

*骨の老化

*筋の老化

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