■焦げ跡の
■色濃く残る
■無骨な竿。
日本刀が、何度も、熱せられ、叩かれ、冷やされ、体(てい)を成していくように、
私の竿も、四方八方、厳しく幾度も焼かれ、伸ばされ、寝かされ、削られて、竿になっていく。
そうして作られた竿は、飾らなくとも、それだけで美しい。
重みを感じて、穂先をゆっくり目の高さまで挙げれば、背筋が伸びる思い。
その時、その竹、目の前にある、竹の素性を生かす事が本望。
それが竿になった時、一番良い事だと思っている。
竿にライン番手の指定は書き込んでいない。
自分の心地よいと感じる重さのラインを乗せればいい。
必要のない飾り巻きはしない。
リールシートは、曲がりを殺さないコルクが基本。
グルーラインは残っても小細工しないで、そのまま出している。
塗装面への付着物は、ある程度の許容範囲を設けている。
見栄えがどうこう気になる方は、他の人が作る白くてきれいな竿をすすめる。
使う人間に、ぬくもり・愛着を持ってもらえる竿でありあたい。
正確さを競ったり、値踏みをするような竿とは違う。
多少の曲がりも愛嬌、その位の心持ちの方が川で魚と仲良くなれる。
少なくとも、この竿を作っているのは、そういう人間である。
きっちりと、そういう人間をやる。
云わば、「風格 のある竿」でやっている。
