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ナンバージャック 1-6

 KKプロジェクトSタイプNo.11番。
 トランプに見立てて皆は俺のことをジャックと呼んだ。

 リリィは同じタイプのNo.8番。
 金髪のポニーテールと華麗な足技が特徴的な女だった。

「こんなところで何してるの?」
「ああ、ちょっと訳ありでね」
「可愛い子ね。もしかして彼女?」
「まぁそんなところだ」
「違う!」

 レイチェルが立ち上がって抗議してきた。

「あら、そうなの残念ね。義姉さんって呼ばれたかったのに」
「こんなところで何してんだよ?」
「あら、私はあれよ。あれであれなの」
「もっとわかりやすく説明しろよ」

 リリィはニコッと笑って近況を報告してくれた。
 5年前からこの街の治安部隊で働いているそうだ。
 で、街をパトロールしていたらたまたま俺を見つけたと……
 誘拐か何かだと思って焦ったと言っていた。
 リリィは昔からまともな推理ができない女だった。

「あの、ニッキー・グルンワルドという男を知りませんか?」

 レイチェルがうわずった鼻声でリリィに尋ねた。
 他人には礼儀正しいレイチェル。難儀な女だ。

「さぁ、ロッキー・グルンワルドなら知ってるんだけど……
 これは関係ないか……」
「そうですか……」

 沈黙。

「じゃあ私はパトロールがあるから♪」

 リリィは忙しそうに去っていった。

「あいつ誰?」
「俺の兄弟」
「アンドロイドだったの!?」

 レイチェルが目を大きくして驚いた。
 見た目は人間と変わりないのだ。わからないのも無理はない。

「ま、我々にも色々と事情があるのだよレイチェル君」

 ポンポンと頭を撫でてやった。

「お前殺す」

 いつにもましてレイチェルの眉間には深い皺が刻まれていた。

to be continue

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