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ナンバージャック
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ナンバージャック 2-11 「いや、実に素晴らしいチームワークだよ」 俺と同じ声。同じ容姿。ただひとつ違うのは奴の黒い髪。 「お前は誰だ?」 ケルベロスの銃口を男に向けて問う。 『ターゲットロック完了・命中率99.6%』 「お前も知っているだろう。俺たちはコピーさ。 忌々しいピート・キャンベルのコピーさ」 博士の娘の死んだ恋人。ピート・キャンベル。 彼に似せて作られたのがKK project S-type No.11。 「ニッキーも使い物にならない奴だな。 まぁ、いくらでもコピーはいるからいいけどね」 ケラケラと笑う。不快な声。 「まさか、こんなところで出会うとは思っていなかったよ。 君はとっくの昔に死んでしまったと思っていたから」 「鉄の塊は死にゃしねぇよ。壊れるだけだ」 銃を握る右手に力が入った。 「君に僕は殺せないよ。だって、スペックが違うんだから」 「……!?」 カメラが影を追う事さえできなかった。 右手を掴まれていた。 「鉄の塊なんて、悲しい事いうなよな。 僕たちは選ばれた者なんだよ。 僕は君の力が欲しいんだ。一緒にきなよ。 僕たちとこの世界を支配しよう。 忌々しい人間達を皆殺しにして、僕たちの世界を築くんだ」 『異常・右手損傷・影響範囲・右腕・危険・危険・危険』 チィッ! 右腕を握りつぶされた! 「僕はとても短気なんだ」 にこりと微笑む。薄気味の悪い笑顔だった。 「さあ、僕たちと一緒に来るんだ」 「断ると言ったら?」 「殺す」 「お前は、いったい、誰だ?」 「僕かい? 僕はコピージャックさ。君と同じジョーカーだよ」 「ジョーカー?」 「鏡で背中を見たことがないかい? 右肩の後。僕には3のナンバーが。 君には2のナンバーがついているだろう? 出来損ないのダミージャック君」 ショッピングをするとき、時折右肩の後にある数字が気になっていた…… 左肩に記載された11とは違う、02と描かれたナンバーに。 俺は、ジャックの偽者だったのか……!? だとすると、俺の記憶にあった思い出は、全てコピーだったというのか…… 「トランプの数字は13まで。後はジョーカーが2枚。そう、僕と君だ」 「黙れ!」 「黙らないよ。君は僕の言う事を聞いていればいんだよ。 そこにいる女を殺せ。そしたら助けてあげる。 僕は君の体が欲しいだけで、頭には興味がないんだ。 どうせニッキーは死んだんだし、彼女に生きる希望はもうないんだ。 殺しちゃえよ」 レイチェルの目が見開かれた。 「嘘……そんな、嘘でしょ……パパが……」 「嘘じゃないよ。3年も前に頭を撃って自殺したんだんだよ。 記憶をコピーされているとも知らずに、馬鹿な男だよ」 不快な笑い声と、レイチェルの嗚咽にも似た叫び声が、 不協和音となって響き渡る。 to be continue |
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