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ナンバージャック 3-7

 右カメラを負傷したジョーカーと、
 右腕を失った俺。

 互いの目的はひとつ。
 目の前のアンドロイドを破壊する事だ。

 ピート・キャンベルの思考回路ならここで話を逸らしてから、
 突然、攻撃をしかけてくるはずだ。
 奴は奇襲作戦を好む傾向にある。

 床に膝をついたジョーカーがこちらを見上げる。

「ジャック、君は知っているかい、
 どうしてこの世界から水が減っていったのか?」

 ほらきた、予測通り。
 お前の思考ルーチンは解析済みだ。

「さあ、100年前は今より少しマシだったって事だけは確かだ」

 表情には出さずに淡々と、自然な素振りで受け答えする。

「実験に失敗したんだよ。水を集めてくる生物を作ろうとして、
 そいつらが施設から逃げ出し野生化した。
 繁殖力が強く、他の生物と配合して沢山の品種が生まれた」

 そろそろ、攻撃してくる頃か……

 素早く立ち上がったジョーカーが攻撃を仕掛けてきた。
 まだカメラでは追いきれない。
 だが、奴の行動パターンはお見通しだ。

 俺に行動を読まれていると思って普段の攻撃方法とは違う戦法でくる。

 そして、お前が取る行動は……

 足払い!

 前面にジャンプして足払いをかわし、
 ジョーカーの頭目掛けて左足を……

「残念だったね」

 ジョーカーが唇を吊り上げた。

 右腕でガードされ、体制を崩した俺は右足で着地してなんとか態勢を保つ。

 そこにすかさずジョーカーの追撃。

<<異常・右カメラ>>

 ペッと音がしたかと思うと、俺の右カメラは見えなくなった
 オイルの不純物を素早く射出されたのだろう。

 素早く左手でオイルを払う。

[強制終了 > 右カメラ -> ノーマル]
[切替 > 右カメラ -> 赤外線]
[起動 > 右カメラ -> 赤外線]

 サーモグラフへ変更する。
 ジョーカーの熱量が右カメラから受信される。

「僕を殺そうなんて100年早いよ。
 行動を読んだ? 笑わせるな。
 お前みたいな奴に読まれてたまるかよ」

 ジョーカーが服についた埃を払う。

「目障りなんだよ君は。だってそうだろう?
 この世界に僕は2人もいらないんだから」
「面白い事いうじゃねーか。
 丁度いま、俺もそう思ってたところだぜ」

 漏電しているジョーカーの左カメラに向けて
 ペッとオイルを吐き捨てる。

 しかし、攻撃はあっけなくかわされてしまった。

「そうくるんじゃないかと思っていたよ」

 ジョーカーが薄ら笑みを浮かべた。

 俺がジョーカーの行動を推測できるように、
 俺の行動をジョーカーが読んでいる?

 それはつまり……俺がピート・キャンベルの思考回路を
 捨てきれていないという事。

 奥歯を噛み締める。

「君の行動パターンはお見通しだ」

 ジョーカーがにやりと笑んだ。

to be continue

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