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独白
鞭の快楽 (1)
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 この部屋にやってくるのは何度目のことでしょう。
 コンクリートで囲まれた、殺風景な広い部屋。壁や天井には縦横に鉄パイプが組まれ、床にも何カ所か、拘束用のフックが取り付けられています。そして私は今、そのフックで足を固定され、大の字で立ったまま、拘束されているのです。
 私の視界は奪われています。ミストレスの手で、すっぽりとマスクを被せられたからです。呼吸用に鼻と口の部分はくり抜かれていますが、鼻はフックで無様に吊り上げられ、口には拳より大きなゴムボールを噛まされています。私は声も奪われているのです。
 お尻に、突き刺されたような衝撃が走り、頭の奥で火花が飛び散ります。衝撃はすぐに熱さと痺れに変わり、私の下半身へ広がっていきます。

 んっぐ、ぐぅ!

 大きな声を存分に上げられたら、この衝撃もいくらかは楽になるかも知れません。でも出口を封じられた私の悲鳴は、ただ口の中でくぐもった音に変わるだけです。
 視界を塞ぐマスクの中で、私はじっと目を閉じています。こうしてミストレスのお姿を頭の中に思い描いているのです。マスクを被せられる前に拝見したミストレスは、真っ赤なビスチェと赤いエナメルのブーツをお召しでした。私の頭の中でミストレスは、赤い髪を振り乱しながら、バラのタトゥーを施された腕で楽しげに鞭を振るっていらっしゃるのです。
 
 私がくぐもった声を漏らすたびに、ミストレスの罵声が聞こえてきます。マスクは耳まで覆い隠しているので、鮮明ではありませんが、それでもお声が聞こえると全身が熱くなるのです。それが例え罵声であれ嘲笑であれ、私一人のためだけに掛けてくださるお声だと思うと、どのような激しいご調教の中でも、私は熱い滴を溢れさせてしまうのです。

 突き刺すような鞭の衝撃は、お尻だけではありません。背中、太股、脇腹と、それが届くところであれば、どこからでも私に襲いかかってくるのです。私には次の衝撃の場所を予測することはできません。延々とお尻が続いたあと、突然乳房を襲われることさえあるのです。
 私のお尻は、すでに火を点けられたように燃えています。その火の熱は、ただ熱いだけではなく、氷を押しつけられたような冷たい熱さなのです。火は太股へ広がり、じわじわと背中一面にも広がってきているのです。

 ああ、もう!

 火花が、頭の中を覆い尽くしているのです。最早私にとって、鞭の痛みや熱さや痺れなど、どうでもいいのです。ミストレスに鞭打たれているという事実だけが、私を高みへ誘おうとしているのです。

 ああっ、あーっ!
 もう、もう!

 ミストレス、はしたないスレイブをお許しください。貴女様のスレイブは、壊れかけています。もう頭の中は真っ白なのです。下半身は今にもはち切れそうになっています。

 どうか、どうか! 惨めなスレイブをお許しください!

 はしたないスレイブの体中が、バラバラに なり   そ      ぅ




鞭の快楽 (2)
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 頬に重さを感じます。擦れ合うような音と共に、顔が強く固い床に押しつけられているのです。生暖かい液体が、マスクの隙間から入り込んできます。絶頂を迎えてしまった私は、手足の拘束を解かれ、そのまま床に崩れ落ちてしまったようなのです。
 そんな私の顔を、ミストレスのブーツが踏みにじっているのです。そして私は気付いたのです。余りの快感に、失禁しながら絶頂を迎えてしまったことを。

 あぁ、ミストレス!
 どうか、どうか、惨めなスレイブにお仕置きを!
 貴女様のスレイブは、失禁しながら絶頂を迎えてしまいました!
 どうか!
 どうか厳しいお仕置きを!

 んっぐふ!

 鞭で腫れ上がったお尻に、固く尖った物がめり込みます。お声も聞こえます。ミストレスは、私に仰向けになるよう、命じられているのです。なかなか動こうとしない私のお尻に、続けざまに何度も、尖った物がめり込んできます。大きなお尻を、ヒールで踏みつけられているのです。
 ミストレスは時々、こうして私の身体を物のように扱われます。私の身体は、ミストレスの前ではただの肉の塊に過ぎません。大きな乳房も、大きなお尻も、ミストレスにこうしてスパンキングをお受けするためだけに付いてる、ただの肉塊に過ぎないのです。そしてそれはすべて、私がミストレスに望んだことなのです。

 どれほど激しい絶頂のあとでも、どれほど過酷なご調教のあとでも、ミストレスのお言葉は絶対です。余韻に浸る暇など与えられてはいないのです。
 私は身体を起こし、ようやく命じられたとおり仰向けになることができました。まだ熱く燃えさかっている背中とお尻に、漏らしてしまった小水の生暖かさを感じます。私は自分が漏らした小水に、打たれた身体を浸らせているのです。
 何と惨めなスレイブなのでしょう!
 でも、そう思えば思うほど、私の体中に被虐の喜びが駆けめぐるのです。

 ぐっ
 っはぅ!

 今度はお腹に重みを感じます。先ほどとは比べ物にならないほどの重さです。ミストレスが、私の上に馬乗りになられたようなのです。ご命令で、私は膝を立てたまま、足を開きます。

 あぁ、これでは、お手入れを禁じられた茂みが、丸見えになってしまう!
 スレイブといえども、それなりの羞恥心はいくらか持ち合わせています。私にとっては、お手入れを禁じられた股間の茂みと、腋の下を見られることが、それに当たるのです。そしてその視線がミストレスのものであるだけに、はしたないスレイブは一層激しい羞恥の中で身をよじらせるのです。
 私の股間の茂みは、今ではジャングルのように生い茂っています。縮れた黒い毛が重なり合い絡まり合い、下着を着けることが意味を成さないぐらい、濃く生い茂っています。その毛が、ミストレスの手で掴まれています。鷲掴みにされたまま、先ほどから軽く何度も引っ張られているのです。

 そんなところを掴まれると、ミストレスの手がスレイブの小水で汚れてしまいます!
 どうかミストレス、手をお離しください!
 ミストレスの手が、スレイブの体液で汚れてしま……

 ぎゃっ!

 私の悲鳴は声になったのでしょうか。口に噛まされているボールのせいで、きっと声にはならなかったでしょう。ミストレスが鷲掴みにしていた私の陰毛を、むしっているのです。皮膚が引っ張られ、そのまま裂けてしまいそうな痛みに、私は何度も悲鳴を上げます。悲鳴を上げながらも、愚かなスレイブは感じているのです。私はこの責めをお受けするためだけに、茂みのお手入れを禁じられてきたのです。

 ぎゃっ!
 はぁ、はぁ、はぁぁ
 ぎぃっ!
 いっ、いっ、いっ
 ひぎっ!
 い、い!

 あぁ、ミストレス、どうかこの愚かなスレイブをお許しくださいませ!
 陰毛をむしり取られる痛みに、私は残っていた小水を漏らしてしまったのです。いえ、決して痛みのためではありません。それは私が一番よくわかっているのです。私が失禁してしまうのは、余りにもその快楽が大きすぎて、全身の筋肉が一気に弛緩してしまうからなのです。
 これまでにも何度もミストレスの前で失禁し、そのたびに厳しい拷問のようなお仕置きをいただいてきたにも拘わらず、私の失禁癖は治らないのです。治るどころか、責めが激しければ激しいほど、私は何度でも漏らしてしまうのです。

 ミストレスの罵声が聞こえます。慌てて起きあがった私は、ミストレスがいらっしゃるだろう方向に向かって、土下座します。額を床に押しつけ、塞がれたままの口で何度もお許しの言葉を繰り返します。許されないことなどわかっているのです。でも、それがどれだけ些細なことであろうと、一瞬でもミストレスを不快にさせてしまったということは、すべてスレイブに非があるのです。スレイブである以上、何が起ころうとそれだけは決して覆ることのない掟なのです。
 ミストレスの口から、お仕置きの宣告が下されました。私は両手を後頭部でしっかり組み合わせ、胸を突き出すように座り直します。その途端、乳房の先端に、鋭い衝撃が走り抜けていきました。乳首が人一倍敏感な私にとって、そこを鞭打たれることは、もっとも過酷なお仕置きであり、同時に例えるものがないほどの快楽なのです。

 ひぎゃあっ!
 お許し、お許しくださ
 ぎゃっ!
 ああああっ!
 乳首、乳首がぁ、あ、あ
 ぎっ!
 あああ!

 千切れ、ちぎぃいいっ!
 んが
 ぁあああっ!
 お、ゆる、ぎぁ、あ、ああ!

 ど、か、おゆる
 し

 ひっ
 ぎゃああああああああっ!




対話:1
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――では、自己紹介からお願いします。
「藍子といいます。一年間ほど、ある方からご調教を受けていました。女性のご主人様……華蓮様と仰るドミナです。その方のことは、調教時には必ず“ミストレス”とお呼びするように固く命じられていました」
――知り合われたきっかけなど。
「きっかけは、ネットの書き込みです。華蓮様の書き込みを見て、返信しました。私を含めて、10人前後からお返事が来たそうです。でも、半分ぐらいは男性だったらしくて……『わざわざ“女性限定”と書いてるのに、どうして日本語が理解できない人が多いのかしら!』って(笑)。実際にお会いするまで、二ヶ月ぐらいメールでお話ししていただきました。メールは、毎日の時もありましたし、一週間ぐらい空くときもありました。私は、書けるときは毎日でも書いていました」
――どんな内容のやりとりを? 差し支えがなければ。
「SMのことはもちろんですね。自分がどうなりたいとか。ほかには、当時の仕事のことや人間関係のことなど、そんな悩み相談めいたことも私は書いていたんですけど、そういうことにも、きちんとご自分の考えを書いてくださいました。10歳、年齢が離れていましたので、頼れるお姉さま……みたいに、ついつい甘えてしまって」
――リアルで会うことになった経緯は?
「一度、お食事でもしましょう、と誘っていただいて……嬉しかったんですけど、もう、すごく緊張しました。お会いする直前に、電話で少しだけお話させてもらったのですが……それでも当日はそわそわして……仕事も手に付かないような状態でした(苦笑)」
――初対面の印象は?
「大体の雰囲気はお聞きしていたんですけど、最初はやっぱり戸惑い……というか。Sの女性というイメージを、自分の中で作ってしまっていましたから。はい、良い意味で裏切られた感じです。多分、お姿を見てもそんな嗜好をお持ちだって、誰もわからないと思います。本当にこの方が? って、お話ししながら私も何度も思いましたから」
――場所はどちらで?
「名前を聞けば誰でもわかる、有名なホテルのレストランです。ほぼ時間どおりに着いたら、もう華蓮様は席に着いていらっしゃいました。会話もリードしてくださいましたし、楽しかったのは楽しかったのですが……私はずっと緊張していましたから、お食事の味は全然わからなくて(苦笑)。調教やSMに関することは、お食事のあとで、華蓮様のお部屋でお話しました。お部屋も予約されていらしたので。でもよく考えると、女性同士でそんなお話、気兼ねなくできる場所は私もほかに思いつきません(笑)」
――実際に会ってみて、ご感想は?
「それまでにメールでも色々とお話はうかがっていましたし、私も自分のことをお伝えしてきましたけど……言葉にすると、また違いますよね。お話ししながら……あぁ、いま私の目の前にいらっしゃる方はドミナなんだって……改めて感じました。……あの……恥ずかしいのですが……」
――はい? どうぞご遠慮なく(笑)
「はい、あの……華蓮様とお話しながら……感じていました。多分、華蓮様も気付かれていたと思います。お手洗いを借りたとき鏡を見ると、顔も少し上気していましたし、下着も…………。いえ、華蓮様は何も仰いませんでしたけど」
――(笑)そのときはお話だけ?
「はい。タクシーで帰りました。でも家に帰ってからもずっと……頭から離れませんでした」
――その後の経緯は?
「二日ほど経ってから、メールをお送りしました。調教してくださいとはっきり書いて。二日後って早いですか? ほかの人のことはわかりませんけど……でも私自身は、もうほとんど決心が付いていましたから。それでもメールをお送りするまで二日かかったのは、私で大丈夫なのかどうか……華蓮様が私で満足されるだろうかって。そういう不安でした。翌日にお返事をいただいて、週末にもう一度お会いすることになりました」



手記:1
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 週末の夕方。仕事を急いで終えた私は、雑踏の中を急いでいました。終業時間直前になって、突然の小さなトラブルに巻き込まれ、その処理に思いのほか時間を取られてしまったのです。
 いつもより早足で駅へ向かい、ラッシュの地下鉄に乗り込みました。遅れる連絡はもちろん入れています。でも気が気ではありませんでした。
(どうして、今日みたいな日に限って……!)
 地下鉄の中でも、そのことばかりが頭の中に浮かびます。降車駅で降りると、私は小走りになっていました。



発情 (1)
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「お待たせしました。遅れてしまってすみませんでした」
「気にしないでと言ったのに(笑)。とにかく座って、落ちつきましょう」
「はい」
「でも、急がせてしまって、却って悪いことしちゃったね。ずいぶん急いでくれたのでしょう?」
「お待たせしていると思うと、気持ちが焦ってしまって」
「そうよね。でもね、お仕事している以上、仕方のないこともあるのだし、お互い様なんだから。私だって、今日はたまたま早く来れたけど、あなたをお待たせすることだってあるでしょうし。もしかしたら一時間や二時間、お待たせしたままのことだってあるかも知れないから」
「でも、この前も私の方が遅かったですから。やっぱり待ってる方が、気が楽です」
 お約束したホテルのティーラウンジ、席に着いた途端、先にお手洗いに行って来るべきだったと、私は後悔しました。急いだせいで、メイクや髪はきっと大変なことになっていると、そのとき初めて思い至ったのです。オーダーした飲み物が届く前に、私は断ってお手洗いに立ちました。華蓮様はそんな私の様子に、小さく微笑まれただけでした。

 お手洗いから戻り、届いていた紅茶に口を付けると、少しだけ気分が落ちつきました。紅茶を飲み終えるころには、すっかりリラックスした気分にさえなっていました。
「落ちついた? 大丈夫なら、そろそろ行きましょうか?」
 まるでこれから食事にでも出かけるような、さりげない口調でした。私は自分に言い聞かせるようにお答えしました。
「はい、大丈夫です」
 支払いを済ませ、エレベーターで地下の駐車場へ。エレベーターの中では二人っきりだったので、そっと手を握ってくださいました。駐車場にも私たち以外の姿はなく、手を繋いだまま、華蓮様のお車へ向かいました。
 席に着いてシートベルトを締めたところで、私は名前を呼ばれました。
「ねぇ藍子。あ、これからは呼び捨てにするけど、いいわね?」
「あ、はい……嬉しいです」
「そう。それじゃ藍子、出かける前にひとことだけ。藍子は今日、私に謝ったでしょ? そのとき、なんていったか覚えてる?」
「え…………? はい、確か……遅れてすみません、と」
「そういうときはね、申し訳ございません、といいなさい。……いい? 二度はいわないから、しっかり覚えておいてね」
「……は、はい。わかりました。申し訳ございませんでした」
「いい子ね。それじゃ行きましょう」
 ただ、それだけのやりとりでした。でも、そのときの華蓮様の声は、ぞくぞくするほど冷たく、威厳に満ちていました。『申し訳ございませんでした。』ただそれだけのことを声に出しただけなのに、背筋に鳥肌が立ち、目眩を起こして倒れてしまいそうな、そんな感覚に包まれました。
 恐怖、焦り、萎縮……そんな感覚ではありません。ひとことでいうなら私は、それだけで発情してしまったのです。
 動き始めた車の中で、私は焦っていました。何をお話しすればいいのかわからなくなっていたのです。突然黙って俯いてしまった私を、華蓮様は特に気にされたご様子はありませんでした。私の状態に気付いていらっしゃるかも……そう思えば思うほど、頭の中は空回りするだけでした。

 週末の夕方だったにも拘わらず、渋滞に巻き込まれることもなく、車は順調に進みました。30分ほどのドライブでしたが、それが私には五分ぐらいにしか感じらず、気付いたときには、車はホテルの正面玄関に停まっていました。
 華蓮様は一泊分の荷物がちょうど収まる程度の小さな旅行バッグを、私は着替えの入った小振りのノートバッグを、それぞれ持っていました。すぐに従業員が私たちの荷物を手にして、華蓮様をフロントへ案内しました。私はロビーに座って、チェックインされる華蓮様の後ろ姿を見つめていました。
「お待たせ。お部屋に行きましょう」
「はい」
 荷物を持った従業員とともに、エレベーターに乗り込むと、従業員の死角になるところで、華蓮様がそっと手を握ってくださいました。
 ホテルの人たちは、華蓮様と私という組み合わせを、どんな目で見ていたのでしょう。少し年の離れた友達? 上司と部下? 姉妹? それとも……。
 でも、他人の目など、そのときの私にとってはどうでも良かったのです。これから華蓮様と二人で、誰にも邪魔されない空間で、同じ時間を過ごす。その中で、私は華蓮様の“もの”になる……そのことに対する緊張と、それ以上の喜びが、私の頭の中を占領していました。
 華蓮様の手はほんのりと温かく、私がその手をぎゅっと握り返すと、華蓮様は私の方を見て、小さく微笑まれました。私はぎこちない笑みをお返しするのが精一杯でした。

「良いお部屋でしょう? 好きなのよ、ここのホテル。藍子は初めて?」
「ティーラウンジには何度か……でもお部屋に入ったのは初めてです」
「そう。気に入ってくれた?」
「はい……こんな広いお部屋を用意していただいて、とても嬉しいです」
「女性同士って、場所もいろいろと悩むのよ。でも気分転換にもなるし、何より広いお部屋は、優雅な気分になるわ」
「そうですね。ジュニアスイートなんて、泊まったことありません」
「たまにするから、贅沢って楽しいものなの。毎回だと飽きちゃう」
 最後の『毎回』というお言葉に、私はまた背筋に鳥肌が立つのを感じました。毎回――華蓮様にとってこれから始まる時間のことは、これまでの『毎回』の中に新しく加わる一回に過ぎないのかも知れません。もしかすると、もう少し特別な意味で仰ったのかも知れませんし、特に深い意味を持たせた言葉ではなかったのかも知れません。
 でも、華蓮様のひと言ひとことに、過敏に反応する私がいました。車の中でご注意を受けてから、まるで私のスイッチが切り替わってしまったようでした。あのとき、車に乗った途端、発情の中に囚われてしまった私は、自分の中の“牝”のスイッチを、強く押してしまっていたのです。

「……さっき、ここへ来る前にひとつ教えたでしょう? もうひとつ、いい?」
「……は、はい」
「今日、藍子はお仕事の都合で遅れたでしょ? それは、いいの。さっきもいったけど、私も約束どおりなんて無理な日もあるでしょうから。でもね、これだけは覚えておいて欲しいんだけど…………」
 華蓮様のお言葉が、一旦途切れました。そこで私が口を挟めるような空気など、ありませんでした。私にできることは、じっと固まったままお話の続きを待つだけでした。
「……今後、私の前で化粧直しなんて、絶対に許しません。私の前に立つときは、完璧な藍子でいらっしゃい。ある程度ナルシスティックでいることも、私にとっては大事な条件だから」
 車の中と同じような、威厳に満ちたドミナの声と表情でした。
「申し訳ございませんでした。今後はお言いつけどおりいたします」
 私は立ち上がり、深く頭を下げました。
「これも二度はいわないから。いいわね? ……じゃ、始めましょうか。時間はたっぷりあるわ」
 笑みを浮かべたお顔を私に向けると、華蓮様は一度寝室へ向かわれました。しばらくして華蓮様が戻られたとき、私はそのお姿に、思わず小さな声をあげてしまったのです。




発情 (2)
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 寝室から戻られた華蓮様は、まるで別人でした。シンプルなデザインのスーツは、タイトな黒いチャイナドレスに。華奢なサンダルは、暴力的にも思えるほどのピンヒールに。ナチュラルなメイクは、冷酷さを引き立てる強いメイクに。後ろでまとめられていた髪もすべて下ろされ、黒く輝いているようにも見えました。
 小さく声をあげた私に、華蓮様は嬉しそうに微笑まれました。
「驚いた? それとも見とれてくれてるのかしら(笑)」
「あの……とても素敵です」
「そう、ありがとう。あ、タバコ、大丈夫?」
「は、はい。どうぞお気になさらないでください」
「じゃ遠慮なく。普段は吸わないんだけど、こういうときだけ、時々ね」
 華蓮様はハンドバッグからタバコを取りだし、小さなライターで火を点けられました。そのとき、私の前にいらっしゃったのは、頼れるお姉さまではなく、紛れもなくドミナの華蓮様でした。
 私はいま、ご調教の場にいるんだ……車での出来事と、この部屋での最初の会話以上にそれを実感した私は、自然に鼓動を早め、息を荒げていました。

「…………脱いで」
「えっ?」
 半分ほど吸ったタバコを灰皿に押しつけながら、華蓮様が仰いました。それまでとは違うトーンの声、そして唐突なご命令に、私は思わず間抜けな返事を返してしまったのです。
「脱ぎなさい、といったの」
「あの…………ここで……でしょうか?」
「……もう一度いわせる気?」
「い……いえ。申し訳ございませんでした」
 華蓮様の目は、氷のような冷たさを帯びていました。ジャケットのボタンを外す私の指が、細かく震えています。怯えや恐れからくる震えではないことは、私も気付いていました。それは、自分が支配されていくことへの、震えるほどの喜びだったのです。
 まっすぐに私の動きを見つめている華蓮様の視線が、次第に剥き出しになっていく肌に、痛いぐらいに感じられました。
「ブラとショーツはまだ脱がなくていいわ」
「……はい」
 脱いだスカートの下にパンストをそっと押し込むと、私は華蓮様の方に向いて、まっすぐ立ちました。
「じっとして、動かないで」
 前に立たれた華蓮様の指先が、私の頬にそっと触れました。そしてゆっくりと、顎を通って首筋へ、輪郭をなぞるように降りていきます。鎖骨の窪み、肩から腕、手首から指先へ……それは、肌の張りや質感を確かめているようにも、皮膚を弄んでいるようにも感じられる動きでした。
 脇腹から胸元へと登った指先が、今度は身体の中心を下腹部まで降りていきます。微妙な力加減の華蓮様の指に、私は全身が毛羽立つような感覚を……ざわざわとこみ上げてくるような快感を感じていました。
 全身が熱くなるのと同時に、下半身には疼きの波が押し寄せ、下着の奥がぬめりを帯びてくるのが、はっきりとわかりました。
「じゃ、後ろを向いて」
「………は……はい……」
 私の声は、掠れていました。ご命令どおり後ろを向き、私はそっと息を吐き出しました。

 華蓮様の指がうなじをまさぐっています。指が上下するたびに、私は首筋を仰け反らせながら、小さな声を漏らしてしまいました。
「これぐらいのことで、恥ずかしい声を出さないの。もう少し我慢なさい」
 声を発することを禁じられてしまった私は、唇をぎゅっと噛みしめ、壁の模様を睨み付けながら、這い回る指の動きに必死で耐えていました。
 指先で身体を撫でられているだけなのに……ただそれだけのはずなのに、私にとっては、全身を視姦されているような感覚でした。なんとか踏ん張ろうとしても、膝から下の震えが止まりません。
 背筋、ウエストを通り、お尻まで至って、ようやく指先の視姦は終わりました。
「いいわ。こっちを向いて」
「……は……ぁ…………は……い」
 私の声は相変わらず掠れていました。そしてそれ以上に、潤んでいました。
 ソファに戻られた華蓮様の視線が、下から私を見つめています。さっきまでは合わせることができた視線を、そのときにはもう合わせることができなくなっていました。もし視線を合わせてしまうと、すぐにその場にひれ伏して、はしたないお願いを口に出してしまいそうだったからです。
「きめ細かい肌をしてるのね。あなたの肌に鞭を走らせのが楽しみだわ」
 世間話でもしていらっしゃるかのような、何気ないお言葉でした。でもその何気なさが、却って華蓮様のご調教の厳しさを物語っているように思えたのです。そしてこうして現実に、自分がその対象として見られていると思うと……近い将来、華蓮様の振るう鞭に身をよじらせている自分の姿を想像すると……切ないほどの疼きが、私の身体を駆け抜けていきました。

「それに、全身がとっても敏感そう。でも、我慢することも覚えてもらわなくちゃね。すぐに恥ずかしい声をあげたり、おねだりするような子は、好きじゃないの。美しくないから」
「はい……どうか我慢を……躾てください」
 私はお手元を見つめたまま答えました。すると華蓮様の手が、私の顎を強く掴んだのです。
「私と話をするときは、必ず私の目を見なさい。目を反らすことは絶対に許しません!」
「ひぐっ! ……申しわけ……ございませ……」
 顎を掴む華蓮様の指に、少し力が籠もりました。口が開き、首筋は仰け反ります。さっきまで身体中を視姦していた指が、口の中に入り、舌を摘み出されました。
「えっ……ぅ、う、う!」
 指先で舌を挟み、ぎゅっと引っ張りだしながら、華蓮様は私の舌を弄ばれました。お許しを乞おうとしても、言葉が声になりません。
「えっ……う! んぁ、あ、あえっ………!」
 開いたままの口の端から、唾液が溢れ出します。華蓮様の指も、私の唾液で濡れています。
「この際だからいっておくけど……藍子が本気で私のスレイブになるつもりがあるのなら、私のことは“ミストレス”と呼びなさい。今までのこととも併せて、徹底してもらうから。粗相があったときは、相応のお仕置きも覚悟しておきなさい…………藍子、お返事は?」
「あ……えい、あぇい!」
 自分では「はい」と返事をしているつもりでしたが、どうしても上手く喋れません。また唾液が溢れ出し、顎を伝って、長い尾を曳きながら、床にこぼれ落ちていきました。




対話:2
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――それまでのご経験は?
「それまでは、妄想世界の住人でしたので……(笑)。誰かからご調教を受けるということは、初体験でした。経験になるのかどうか……自虐めいたことは少しだけ。ですからもう一度お会いするまでに、私なりにいろいろと準備というか……心構えのような? そういうのは一応持っていたのですけど……現実はそれ以上でした。……最初の頃は、しょっちゅう粗相があって、そのたびにお仕置きをいただいてばかりでした。でも華蓮様は、飴と鞭の使い分けが、すごく絶妙な方でしたから……ですから、私にでもスレイブとしての役目が、務まったのだと思います」
――どんなときにお仕置きを?
「そうですね……やっぱり……まず言葉遣いを間違えてしまったとき。それから、接するときの態度であるとか……普段は本当に穏やかな方なのですけど。そういうときには、一切容赦がありませんでした。自分が粗相をしたのはわかっていますし……そのためのお仕置きですから。容赦がないといっても……私の様子をご覧になりながら、加減されていたのだと思います。元々、私、甘えんぼだっていう自覚があったので、厳しくされたいと思っていましたから。あの……少し話が逸れるのですが……」
――はい、どうぞ。
「ずっと……びくびくしてたんです……いろんなことに……。というか……自分の性癖のことは特に。同性に強く惹かれてしまう自分とか……マゾである自分とか。外では隠して隠して、隠し通してるくせに、一人になると、厳しく……躾を受けている自分を妄想して……。妄想だけじゃ止まらなくて、自分で自分にお仕置きすることまで覚えてしまって。…………思い知らされたかったんだと思います、本当の私はこうなんだって……私の素顔はこっちなんだって……厳しくて冷たい視線や嗤いの中で……はしたなく素顔を晒していく自分を、思い知らされたかったんです」



手記:2
調教 (1)
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 舌を弄ばれているあいだ、唾液は止めどもなく溢れ出して、胸元へと滴り落ち、ブラを濡らしていました。指が舌の上を動き回るたびに、粘っこい水音が響きます。華蓮様の指が離れたあとも、私は口を閉じることも忘れ、舌を突き出しただらしない顔つきで立っていました。
「唾液の量、多いのね。藍子にはきっと、口枷も似合いそう。だらしなく涎や体液を垂れ流すスレイブは、惨めで可愛いわ」
 華蓮様はくすくすと小さく嗤いながら、唾液で濡れた指で私の頬をまさぐられました。頬が自分の唾液で、じっとりと濡れていきました。
「あらあら……胸元まで垂らして(笑)せっかくの可愛い下着が汚れちゃうでしょ。取りなさい」
「ふ……ぁ……はい」
 華蓮様に見つめられながら、私はブラを外しました。谷間に溜まっていた唾液が、胸のあいだを滑り落ちていきました。
 ショーツに指をかけたところで、私の動きは一瞬止まりました。このまま脱いでしまえば、ショーツの汚れも股間のぬめりも、すべてお見せすることになるからです。私の戸惑いを見抜かれたのか、すかさず華蓮様の声が浴びせかけられました。
「恥じらう気持ちもわからないでもないけど……いまさら取り繕っても仕方のないことでしょ? 藍子が発情していたことなんて、車の中からとっくに気付いていたんだから(笑)……それとも、さっそくお仕置きが欲しいのかしら?」
「い……いえ! 申し訳ございませんでした!」
 私は、一気にショーツを下ろしました。もわっとした熱気が、股間から立ち上ったような気がしました。
「ショーツを裏返して、私に差しだして。それから、両手は頭の上で組んで、足を広げて指示を待ちなさい」
「はっ……はい……」
 裏返したショーツを両手で捧げるように華蓮様に差し出してから、私は足を開きました。固く尖った乳首が、早くなった呼吸に合わせて上下しています。股間の茂みは、汗とぬめりでべっとりと張り付いていました。

 私が差しだしたものをにっこりと受け取られた華蓮様は、ショーツの汚れ具合を確認されているようでした。ショーツを見つめていた視線が、再び私の視線に絡みついたとき、
「い……ひっ! ……あ……っく!」私は思わず声をあげていました。
 突然、乳首を強く摘まれたのです。指先に徐々に力が加わり、乳首は平たく押しつぶされていきます。
「い………ぁ……あっ……!」
「恥ずかしい声を出さない! 何度同じ事をいわせるの?」
「も……申し訳………ござ……ませ……」
 頭の上で組み合わせた指に力を入れて、私は必死で声を飲み込みました。乳首を強く摘んだ指先は、次々とその動きを変えています。引っ張り、押し込み、擦りあげ……例えどれほど執拗な愛撫や刺激を受けようと、お許しがあるまでは声をあげたり目を閉じることは、スレイブには許されませんでした。
 膝が震え、足の指が反り返り、身体の表面には汗が噴き出し始めました。そして股間からは、ぬめりを帯びた体液が、唾液のように溢れ出していました。
 爪が乳首に食いこみ、そのまま捻り上げられたとき、
「ひっ……い……ぃいいっ!」私は耐えきれずに、目をぎゅっと閉じ、とうとう大きな声を漏らしてしまったのです。
 そのあと私は、華蓮様の指先と、冷たい金属の嘴によって、ヴァギナとアナルの奥まで、晒し出しました。ここに着いてから、どれだけの時間が過ぎたのか、それももうわからなくなっていました。
 アナルからようやく金属の嘴が抜き取られたときには、四つん這いの姿勢を支える私の腕は、私自身の重みを支えることも難しいほど震えていました。発情の熱をたぎらせた私の身体は、すべてを晒し出したことで、沸点に達そうとしていました。
「ひととおり藍子のことは見せてもらったから、少し休憩しましょうか。そうね……五分経ったら、寝室へいらっしゃい」
「は……はい……わかり……ました」
 華蓮様が立ち去り、寝室へ続くドアが閉まると、身体中から力が抜け落ちました。沸点近くまで燃え上がってしまった熱を持てあますように、床の上でぐったりと座り込んでいると、与えられた五分間はあっという間に過ぎていきました。

「入っても……よろしいでしょうか」
「どうぞ」
 寝室へ入ることを許された私を、華蓮様はベッドの縁に腰掛けて、じっと見つめていらっしゃいます。その脇には、黒い卓球ラケットのようなものが置かれていました。
「足下に来て」
 命じられるまま、私は華蓮様の足下に正座し、華蓮様のお顔を見つめました。
「広いお部屋を選んだ理由……藍子はわかってる?」
「え……? は、はい……気分転換と、優雅な気分を味わうため……でしょうか」
「そうね、それも理由のひとつね。でもそれ以外にも大きな理由があるの…………これぐらいの広さのお部屋だと、寝室で多少大きな音を立てたとしても、廊下まで届かないから」
 そして華蓮様はラケットを握り、私の前に立ちはだかると、冷たい威厳に満ちた声で仰ったのです。
「スレイブにお仕置きを与えます。いまの藍子にとって、私の言葉がどれだけ絶対的なものなのか……その身体で実感しなさい!」

 お仕置き……それは何度も夢想した行為であり、願望でもありました。でも、現実に華蓮様のお口からその宣告を下されたとき、私の背筋には冷や汗が伝っていったのです。
 私はお許しを乞いました。床に額を擦りつけるようにして、何度もお許しの言葉を口にしました。ですが華蓮様の態度やお言葉は冷ややかでした。
「ベッドの縁に手を付いて、お尻をこちらに突き出しなさい」
 ミストレスがスレイブに下したお仕置きの宣告は、絶対に覆るものではありませんでした。




調教 (2)
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「んっ…はっ! んんっ…っくぅ、う! いっ…ん、んっ!」
 華蓮様の振るうラケットが、私のお尻を確実に染め上げていきます。泣き声や叫び声、お許しの言葉など一切を禁じられた私は、ベッドの縁を握りしめ、歯を食いしばって、お尻への衝撃に耐えていました。
 寝室のカーテンはぴったりと閉ざされていましたが、外はきっともう真っ暗です。街ではたくさんの人たちが、友人たちや恋人と食事を楽しんだり、おしゃべりやカラオケで盛り上がっているのでしょう。これまでの私には、窓の下に広がる世界が現実の世界でした。
 でも今日の、いまの私は……冷酷なミストレスと二人きりのお部屋で、自分からお尻を突き出して、粗相をした子供のようにお仕置きを受けているのです。これからの私にとっての現実とは華蓮様のご調教であり、これから私が見る世界の中心には、必ず華蓮様がいらっしゃるのです。

 ラケットが当たる直前までは、お尻全体に痺れるような熱さが広がっています。でもお部屋いっぱいに乾いた音が響き渡った瞬間、その痺れは霧散して、やがて熱い塊となって駆け巡っていくのです。その熱い塊は、私の頭の中で火花になり、いくつもいくつも散っていきました。
 それは、このはしたないスレイブが、お仕置きという惨めな行為さえも、快感へと変えていた証拠でした。
「ひっ………っく! ぅ……! んっ……ぐ! ………っくぅ!」
 ラケットを振るう華蓮様の呼吸音と、私の唇の端から漏れる噛み殺した喘ぎが、次第に荒々しさを重なり合わせていました。
 ラケットがひときわ大きな乾いた音を立てました。続いて華蓮様のお口から大きな息が漏れる音。どれくらい叩かれたのでしょう。最初のうちは、頭の中で数を追いかけていたのですが、いつのまにかどれだけの数を叩いていただいたかなど、どうでもよくなっていたのです。お尻には痛みという感覚はなく、火のような熱さだけを感じていました。
 ベッドの縁に腰掛けられた華蓮様の手が、私の頬に触れ、そのまま顔を持ち上げます。
「い……いたらない……スレイブに……お仕置きをありがとう……ございました……」
 目を見つめ、私はお礼を申し上げました。なぜかそのときの私には、お礼を申し上げるのがもっとも自然だと思えたのです。
 華蓮様の視線が、私の膝のあいだへ動きました。お仕置きのあいだ、私はベッドの縁を握りしめ、四つん這いになっていました。その膝のあいだ……カーペットの上には、点々と小さな染みができていたのです。
 華蓮様はその染みに、大きく微笑まれました。それは私の股間から糸を曳いて溢れ出し、床に零れ落ちたものが作った染みだったのです。笑みを浮かべたお顔のまま、華蓮様は汗まみれの私の髪に、そっと唇を押しつけてくださいました。
「は………ぁ……」
 その優しげな感触に、私の口からは思わず官能の息が漏れました。冷酷なミストレスから、お咎めの声はなく、代わりに耳元へ甘い声が囁かれたのです。
「あなたのような“本物のスレイブ”と出会えて、本当に嬉しいわ……藍子」




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