MINHAS INCLINACOES MUSICAIS
No.21 和モノ その4
和物最終回は、お待ちかね(?)のアナログLP特集です。あえて有名な作品は避け、H.P.初出と思われる異色作を中心に「何だこりゃ?」と思わず言ってしまうようなものを集めてみました。それでは一気にいかせて頂きます!
・YUKI/LOVE SONG/POLYDOR MR 3086/

ブラジルで最も有名なシンガー・ソング・ライター、モーリス・アルバート。最大のヒット曲「フィーリング」はハイ・ファイ・セットのカヴァーで有名ですね。YUKI嬢も同じ日本語詩(宮川泰先生!)で歌ってます。他にもレオン・ラッセルの「マスカレード」とかいい味出してますよ。
・RIE KITAHARA/SOUTH WING/EASTWOLRD EWS 91082/1984

「イパネマの娘」や「おいしい水」、「マシュケナダ」等のスタンダード曲に、80年代に流行したキーワードを少々強引に載せた創作日本語詩で歌う。これが「カフェ・バー・ミュージック」といわれる音楽?
・MIEKO NISHIJIMA/76 45/DOR DOR 0143/1986

「あきらめてサンバ」で有名な彼女。この作品は45回転高音質盤。他の曲も捨てたものではないけど、佐藤正美氏編曲によるボサノヴァ「エピローグ」がやっぱり良い。
・TAZUMI TOYOSHIMA/TOMADOI TWILIGHT/POLYDOR MR 3169/

作品全編に漂う気だるさに当時の日本におけるボサノヴァの解釈を感じる。「アントニオの唄」のカヴァーも収録。
・YUKO ASANO/FRAGRANCE YUKO,A/RCA RHL 8822/1985

「沖縄サンバ」でハッスル・ディスコ路線から転向した浅野ゆう子。この作品ではエドゥ・ロボ、ミルトン・ナシメント等のレパートリーをアーバンチックに英語、ポル語で歌う。
・IZUMI KOBAYASHI/TROPICANA/KITTY 28MS 0039/1983

サルサやサンバのテイストを薄める事により違和感無く歌謡界に潜入成功。ディスコ調の「マシュケナダ」はいまいちだけど、オリジナル曲「エスプレッソ」はソニア・ローザみたいなメロウ・チューンです。
・V.A./CM SONG CARNAVAL VOL.1/KING SKD 545/1979

昨年、久しぶりにシングルをリリースしたソニア・ローザ。日本で3枚程アルバムを製作しているようですが、スタジオ・ミュージシャンとしての作品は数多くありますね。このCMソングを集めたコンピレーション盤では明治乳業「レディ・ボーデンのテーマ」を甘く切なく歌っています。他にも小林亜星作曲、サンディが歌う「ヤクルト・サンバ」なんて曲(これがまたエッヂの利いたバトゥカダ!)も収録されてます。
・MONICA/ESPRESSO NA GOGO/VICTOR VIH 28145/1983

そのソニア・ローザとの仕事も多いアレンジャー大野雄二。双子のミュージシャン(P&Vio)に自らオリジナル楽曲を提供。彼がプロデュースした作品の中ではアコースティック感が強いです。ところでこの二人、某化粧品メーカーの専属モデルでもあるそうな。
・ASTRUD GILBERTO/GILBERTO GOLDEN JAPANESE ALBUM/VERVE MV 2004/

アストラッド・ジルベルトが日本語で歌った異色作。各方面で話題の「白い波」とか「ストリート・サンバ」、「おいしい水」はこれに収録。彼女、英語より日本語のほうが発音上手いかも...?
・O.S.T./CHALK-IRO NO PEOPLE/NEC AVENUE N28U 13/1988

「ハート・カクテル」で有名な、わたせせいぞう氏のもうひとつの作品「チョーク色のピープル」。このサウンド・トラックには何とアストラッド・ジルベルトがゲスト参加。自身の曲「フローラ」で素敵なスキャットを聴かせてくれます。
・HELEN SASANO/KOKOROBOSOINA/EASTWORLD WTP 60446/1982

謎の日系ブラジル人、ヘレン笹野。「マルガリータ」とか「セニョリータ」とか歌ってます。って、この人本当はブラジル人じゃ無いですよね?
・ROSA MIYAKE/PORE PESCABOR/POLYDOR SMP 1412/

こちらは正真正銘の日系二世。あのホベルト・カルロスに認められ、曲までプレゼントしてもらった彼女、ヴァリグ航空のCMソングにも採用された事があるそう。日本のヒット曲のカヴァーはおいといて、聴きどころは原曲の歌詞はそのままに斬新なメロディを新たにあてた「浦島太郎」。オチもイケてます。
・HIRONORI KANEKO/SAME/DISCOMATE DSF 8001/1977

謎の日本人。軟弱な他の曲はどうでもいいけど、「スイート・マーメイド・サンバ」では妙に活きがいい。
・YU IMAI/A COOL EVENING/INVITATION VIH 6012/1977

もうひと頑張りで80年代マルコスにも通じるようになる(と言ったら怒られる?)アーバン・メロウな努力作。何者?
・JOHNNY TAKADA/HARI NO NAI TOKEI/PHILIPS S 7004/1977

これは以前《DINO》さんから教えてもらった作品。”リオからやってきたサンバ・カンサォンのプロ・シンガー”のコピーを持つ本格派。ヴィニシウスeトッキーニョや、ベニート・ヂ・パウラの楽曲を日本語詩で歌う。(でも下手。)
・TATSUYA FUJI/CARNAVAL/EXPRESS ETP90271/1984

これ最高!藤竜也がわざわざブラジルまで行って現地ミュージシャンとレコーディングした作品。よって伴奏はバッチリです。歌い方のヘタレ具合がまた味があって良い!そうそう、曲のタイトルに付けられているサブ・タイトルがいい味出してます。「コルコバード(女神)」、「カルナバル(饗宴)」、「オブリガーダ(ありがとう)」等々。
・KIYOSHI SHOMURA/PLAYS GERAT MOVIE THEMES/EXPRESS ETP 72322/1979

ナルシソ・イエペスの愛弟子であり、クラシック界の巨匠がルイス・ボンファ、ジョビン等の名曲にチャレンジ。でもソロでは無くて、何故かへなちょこな伴奏が被っていて、それが逆に良い効果を出しています。
・KIYOSHI HASEGAWA/THIS TIME/EASTWOLRD ZH28 1546/1985

「別れのサンバ」で有名な、”日本のホセ・フェリシアーノ”こと長谷川きよし氏。このアルバムでは自身のヒット曲をニュー・アレンジで再演。
・KIYOSHI HASEGAWA/SUNDAY SAMBA SESSION/POLYDOR MR 3060/1976

その長谷川きよしが音頭を取った今は亡きロフトでのサンバ・セッション。ショーロやマルシャも演ってます。MCも長めに収録されてて、情報量の少なかった当時の苦労が窺いしれます。
・QUENJI ALAI/IMPRESSION/UNION UL 7/

エレピの音が優しい「OCEAN」、クレア・フィッシャーの「morning」に影響を受けたと思われる「朝の光に」等、全編佳曲揃いの隠れた名作。「サマー・サンバ」は同名異曲ですがこれはこれで良い。
・OPA/OPA2/OPA OTP90014/1980

デビュー盤がライヴ作というのも珍しいけど、このOPAの2ndはタモリが歌詞を提供、確かNHKの「みんなのうた」で流れていた「おさかなサンバ」が収録されている点で世間の評価が高いです。マルチーニョ・ダ・ヴィラ、ベニート・ヂ・パウラのカヴァーも有。ベニートって当時大人気だったんですね。(現在の○○○○みたいなもんか?)
・COMBO TOUSIU/MANATSU/RCA RHL 8815/1984

OPAに較べると知名度は落ちるが、演奏面ではこのコンボ・トウシューも負けてはいません。ジルベルト・ジルや、イヴァン・リンス、ネルソン・カヴァキーニョ等のナンバー、そしてあの「白い翼」や、ガルの持ち歌「バランセ」を日本語、ポル語で演奏。オリジナル曲「短い夏のサンバ」は北海道人ならだれもが知ってる一曲。
・KIYOSHI MAEKAWA WITH HIROSHI UCHIYAMADA & COOL FIVE/AL TRISTE/ANOTHER RHL 8812/1983

これは素晴らしい!あの前川清が、内山田洋とクール・ファイヴをバックに従え、エルネスト・レクオーナや、アルマンド・マンサネーロ、そしてルイス・ボンファのナンバーを歌う!完全に自分のものに消化しきってます。ボーッと聴いてると最早原曲に気づきません(爆)。
・HIDE & ROSSANNA/HUTARI NO KANKEI/COLOMBIA JDX 46/1970

これはベスト盤なのですが、一応「真夜中のボサノヴァ」が収録されているっていう事で。(だって、オリジナル盤高いんだもん。)
・BRAZILIAN ACE MEN/BOSSA NOVA MOOD COLLECTION/COLOMBIA KW 7516/1974

覆面ユニットによる演奏。随所に日本人的ニュアンスが感じられます。本当は誰?演奏は小粒ながら、この手のものとしてはクオリティ高いです。
・SIRO MICHI/ELECTONE MELODY SHOP BOSSA NOVA/CBS SOEI 17/1976

エレクトーンを用いた完全一人演奏。早すぎたサンプリング?更には右チャンネルにメロ、左チャンネルにリズム・セクションが収録されているので、カラオケとしても使えます。
・V.A./KINJIRARETA KOI/DYNAGROOVE 18S 11/

歌謡曲のヒットものを有名ジャズ・コンボがインストでカヴァー。ボサノヴァ・タッチにリアレンジされた梓みちよの持ち歌「渚のShalala」@松本浩とブルーナイツや、松本英彦氏のフルートによる長谷川きよしの「別れのサンバ」、麻里圭子&リオ・アルマの「月影のランデブー」@中村八大とか、どれも名演揃いです。
・HOZAN YAMAMOTO/SHAKUHACHI & BOSSA NOVA VOL.2/UNION UPS 1080J/19

尺八をフルート的解釈で演奏。題材はもちろん日本の民謡。バック・アップするのは沢田駿吾クインテット。VOL.1もあります。
・O.S.T(TOKI & RIO SOM)/THE RIDERS TAKAZUMI KATAYAMA/CANYON C28A0351/1984

バイク・レーサー、片山敬済に捧げられたサウンド・トラック。土岐英史&RIO SOMによるスピード感溢れる演奏。中村善郎、フランシス・シルヴァも参加。パシフイック・ジャムとか好きな方に。
・O.S.T./DANCING GENERATION/PHILIPS S 7113/1982

「ダンシング・ゼネレーション!(”ジェネレーション”では無い。)」。このアルバムに収録されている数々のダンス・チューンの中でも、オルケスタ・デル・ソルの森村献氏のペンによる「エキサイティング・サンバ」が最高。ヘヴィなバトゥカダの上を電子音、そしてMCが飛び交ってます。演奏者もデル・ソルのメンバーが大多数参加。
・HITOMI UEDA/JINSEI WA CARNAVAL/EXPRESS ETP 72253/197

個人的には数ある和物のなかでもこれがNo.1と断言しましょう!”ムード歌謡meetsブラジル”が完全に消化された素晴らしい作品。アドリニアン・バルボーサ、バーデン・パウエル、ベニート・ヂ・パウラ、そしてオリジナル曲を、70年代のエリゼッチ・カルドーゾばりに歌い上げてます。なにより歌が上手い!伴奏陣も一切手抜き無し。細かいところまで作りこんでいます。中古屋でたまにみかけるので、聴く機会があれば是非試してみて下さい。CD再発激希望。