「ひび割れ」と一言にいっても人間生活の広さ程の意味がある。
ここの写真は池の渇水によるひび割れです。よく見ると乾燥によるひび割れはシャボンのように120°の角度と関係があるようです。
ひび割れには物理的安定のためにわざわざ生じさせるものもあれば、それ自体を鑑賞するもの等々さまざまであります。
土木・建築の世界では土壁を除き、ひび割れはよくないものとして扱われます。
【用語の定義】
ひび割れとはコンクリートやモルタル等に生じた割れ目のことを言う。別名、亀裂、クラックと呼ばれる。
【ひび割れるのが当り前の材料】
コンクリート、モルタル等は圧縮には強いが引張には弱い材料である。
よって、単独で使用するのは特殊な場合(外力に引張力が無い場合)だけである。
通常、ひび割れのメカニズムを抑制する鉄筋や繊維と複合使用するものである。
初期管理として、水セメント比を抑える等、調配合や養生に配慮することであり、
長期管理として、気候等環境に配慮することが必要である。
【ひび割れの要因】
ひび割れの原因は引張力である。引張力方向と垂直にひび割れは生ずる。
☆ 外力による曲げひび割れ、せん断ひび割れ
・曲げひび割れとは、曲げモーメントを受ける部材に生じる比較的軽微なひび割れである。
・せん断ひび割れとは、部材に斜めに大きく生じるひび割れで大変危険である。
☆ 変形拘束による収縮ひび割れ、温度ひび割れ
・収縮ひび割れとは、温度収縮、乾燥収縮したコンクリートが鉄筋、骨材、接合部材等
に拘束されて生じるひび割れである。
・温度ひび割れとは、水和熱でコンクリートの内部が表面より高温となり、
内部が膨張しようとする時に生じる(内部拘束によるひび割れ)である。
さらに、水和熱による温度の低下とともに収縮しようとするコンクリートが、
既設のコンクリート(連続壁、長い床版)などに拘束されて生じる(外部拘束による温度ひび割れ)である。
☆ コンクリート内部の膨張圧力によるひび割れ(塩害、中性化、凍害、アルカリ骨材反応、化学的腐食)
・塩害とは、塩化物イオンの浸透により鋼材の腐食が膨張し生じるひび割れである。
・中性化とは、コンクリート中の水酸化カルシウムが炭酸ガスと反応して炭酸カルシウムを生成し中性化が進む、
そうすると、コンクリート内の鉄筋等が腐食し易くなり、膨張して生じるひび割れである。
中性化は別のひび割れ、ジャンカ、アバタ等脆弱な箇所からエフロレッセンスとして溶出して、促進される。
・凍害とは、コンクリート中の水分が凍結融解作用を起こしその膨張圧で生じるひび割れである。
・アルカリ骨材反応とは、一般にアルカリとシリカ鉱物の化学反応による生成物が水分を吸収、膨張して
生じるひび割れである。
・化学的腐食とは、温泉地、下水道等の硫化水素が発生しやすい環境のもとで水酸化カルシウムと硫酸の化学反応
で硫酸カルシウム(石膏)が生成され、これとアルミン酸3カルシウムが反応してエトリンガイトを生成する。
この時の膨張圧で生じるひび割れである。エトリンガイトはセメントへの過剰な石膏量の添加(硬化遅延効果)により、
初期材齢でも生成する。
☆ その他プラスチック収縮ひび割れ、沈下ひび割れ、打継ひび割れ
・プラスチック収縮ひび割れとは、コンクリートがまだプラスチックな状態にあるときに発生する初期乾燥ひび割れである。
・沈下ひび割れとは、まだ固まらないコンクリートが鉄筋などに妨げられた下の部分に生じるひび割れである。
・打継ひび割れとは、コールドジョイントとも呼ばれ、施工の不適処理により生じるひび割れである。
湿式仕上げ材のひび割れの見極め方も、上記コンクリートのひび割れのメカニズムから
躯体の歪みによる場合、下地の歪みによる場合、仕上材自体の乾燥・収縮による場合の3種に分けられる。
枯れた池に水を!
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