http://homepage3.nifty.com/PLABOT/

短歌入門部屋 
------------------------------------------------
【短歌の基本3】

【表記について】
つぎに短歌の「表記」についても、少し書いておこうと思います。
まず、この歌を見てください。

死者たちの魂はこぶ黒蝶が満ちあふれおり大和の野辺に (黒路・作)

「黒蝶」は「こくちょう」と読みます。
うん、一見なんでもない普通の短歌ですね。
でもこの表記を…

死者達の魂運ぶ黒蝶が満ち溢れおり大和の野辺に

死者たちのたましいはこぶ黒蝶がみちあふれおり大和ののべに

このようにするとどうでしょうか?
一首目の場合、漢字表記が多すぎてちょっと窮屈な印象がしますよね。
また、歌全体の見た目も短くなりすぎてちょっと不恰好な気がします。
(別の機会に述べるつもりですが、「短歌の天地(上下)は長いほうがよい」ともよく言われます。)

逆に二首目は、平仮名表記が多くてその部分で間延びしたような不自然さを感じるかと思いますし、「みちあふれおり」が「道あふれおり」なのか「満ちあふれおり」なのかも分かりにくいですよね。

このように、おなじ短歌でも表記の仕方ひとつでまったく違った印象になることが分かってもらえるかと思います。

歌を詠む場合、声に出して(文字通り)詠んでいた万葉集の時代などとは違って、現在では文字によって書き、それを読み手に読ませるため先に述べた「調べ(リズム)」とおなじくらいにこのような表記の仕方も作品の完成度に重要な影響を与えるのです。

これも「こうしなければいけない」というような決まりはまったくなく人それぞれなのですが、著名な歌人の方達の作品などを参考にして、どのような表記のされ方をしているのかを皆さんご自身でまた学んでみてください。


短歌の基本4 「詠むと読む」について
------------------------------------------------

短歌入門部屋
プラボットの異端児(トップページ)へ戻る

当サイトはリンクフリーです、どうぞご自由に。
Copyright(c) 2006 Yoshihiro Kuromichi (plabotnoitanji@yahoo.co.jp)