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皆さんは授業の中で小児保健や障害児保育について学んでこられたと思います。そしてその中では斜視についても触れられていたと思いますが、実際の教育現場で斜視の子供達と接する上で役立つ情報の記載が少ないと感じられたことと思います。 「眼位の異常で、両眼の視線が一致しない。内斜視、外斜視、上斜視などがある。乳児では鼻根部が扁平で広いために眼位は正常であっても、見掛け上内斜視に見えるものが多い(偽内斜視)。懐中電灯を顔の前でつけたとき、両方の瞳孔に光が当たれば、真の斜視ではない。真の斜視は自然には治らないため、手術と視能矯正訓練が行われる。」(新・小児保健より) 斜視について教育者や保育士の皆様に理解を深めて頂くことで、各家庭と連携しながら子供達が安心して健やかに集団生活を送れるように願っています。 |
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ほとんどの人にとって「見る」という行為は当たり前に行われているので、それについて深く考えたことはないと思います。普段私達は何も意識しなくても両目で一つの物を見ているので、遠近感や立体感のある生活を当たり前にしています。 遊園地やテーマパークで3D映画を見れば、飛行機が自分に向かって飛んできたり岩にぶつかりそうになったりして、思わず避けたり叫んでしまったりと臨場感あふれる体験が出来ますね。ですが実は3D映画が飛び出して見えるのは、両目を同時に使っているということであり、”両眼視機能”という目の力が働いているからなんです。 ところが斜視の子供は左右の目の位置がずれているので、視線が一致せず両目で同時に物を見ることができない、その力が弱いという状態です。 又、普段は視線があっているのにごく稀に目の位置がずれてボーッとしてるように見える、という種類の斜視を持っている場合は、普段視線が合っている時は私達と同じように両眼視機能が働き立体的な見え方をしています。この事から日常生活で困る事もなさそうに思いますが、目の位置がずれた時に物が二重に見えるケースもあるので、階段の昇り降りや高い遊具で遊ぶ時など注意が必要です。さらに、斜視であっても屈折異常(遠視・近視・乱視)がなくて視力が良好な子供もいますが、屈折異常のある子もいます。遠視が原因の場合は、眼鏡をかけることで矯正されています。
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両目で物を立体的に見る力(両眼視機能)が育つのは幼少期だという点から、斜視は早期発見・早期治療が大事だと言われています。そして両眼視機能にはいくつかの段階がありますので、子供達は両眼視機能の向上・そしてより良い予後を目指して斜視の治療に励んでいます。
治療方法ですが、斜視の原因が遠視の場合は基本的には眼鏡で矯正します。また症状によっては、眼鏡の上から縦線の入ったシールのようなもの(プリズム)を貼る場合もありますし、常に片方の目だけがずれているという場合は、ばんそこうのような物(アイパッチ)を片目に貼って、もう片方の目だけで見るという治療もあります。薬物を使用する治療もあります。そして手術で治す場合もあります。 いずれの場合も眼位を矯正し視機能の発育をうながす事、そして両眼視機能の向上を治療の目的としていますが、手術をして見た目が良くなっても年月の経過とともに目の位置が戻ってしまうケースもあります。
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授業で使うパソコンについては、目の負担を減らすために光が映り込まない向きにする、モニターの輝度を下げるなど、適切な環境で使えるように確認をお願いします。 斜視の子供の中には、視線が合わないために目つきが悪いとか睨んでいると誤解されるケースもありますし、反抗的な態度だと教師に誤解をされるケースもあります。そして目の位置のズレから、友達からのストレートな物言いを受けたり、いじめの対象になるケースもあります。 斜視であっても個々の状態は違うため、立体的に見る能力には違いがあります。もちろん斜視があるからと言って、特別扱いをする必要はありません。ですが保育士や幼稚園教諭、各学校の先生方には、斜視の子供は距離感・遠近感・立体感を掴みにくいという特徴を持っていること、外見の問題でいじめの対象になるケースがある、ということを頭の片隅でも意識して頂きたいのです。そして子供同士の集団生活の中で、目や眼鏡のことで問題が生じた時には適切な対応をして頂きたく思います。 |
| 私達は、教育の場と各家庭が連携しながら子供達が安心して健やかに集団生活を送れることを切実に願っています。 |