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新国立劇場パレエ「ロメオとジュリエット」全3幕
10月13日(土)15:00〜 オペラ劇場
振付:サー・ケネス・マクミラン
音楽:セルゲイ・プロコフィエフ
ジュリエット/酒井はな
ロメオ/森田健太郎
マキューシオ/熊川哲也(特別ゲスト)
ティボルト/ゲンナーディ・イリイン
ベンヴォーリオ/山本隆之
パリス/佐藤祟有貴
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ロイヤルのレパートリーであるマクミラン版を日本のバレエ団で上演すると聞いたとき、期待に胸が膨らんだものだった。そして開幕!
実は「ロミ・ジュリ」は97年のロイヤルの舞台1回きりしか観たことがなかったので、かなり新鮮な気持ちで観ることができたのだが、自分自身が今まで思っていた以上の「大作」ぶりを改めてみせつけられた舞台だった。

何が凄いってほとんどすべてなのだか、とにかくハードでエネルギッシュな作品だ。
13日は、舞台からかなり近い位置から観ることができたのだが、目の前で繰り広げられる世界にただただ、圧倒され、飲み込まれた状態だった。
観ている側ですら「なんてハードなんだろう!」と思うくらいだから、実際ダンサー達はさぞ大変だったろうと思う。
いまさら言うまでもないのだが、主役から群舞までクラシックの技法とは明らかに異なった素早く・細かで、かつひねりの効いた、さらにダイナミックな激しい動きの連続。男女の絡みではアクロバティックなリフトが多用されており、ちょっとしたタイミングや呼吸のずれで危険を引き起こしかねない動きばかり。
加えて、舞台にいるすべての人間が誰一人として同じ人格ではなく、それぞれのキャラクターを演ずることが要求される。
幕が開くと、そこは正にロミオとジュリエットが生きた時代。人々が、様々な感情を持ち、日々生活するヴェローナの町。押し寄せる人波、その人達から溢れ出るエネルギー。なんという迫力!
マクミラン作品ならではの動き、そして演技、2つの面を新国のダンサー達は奮闘していた。もちろん、この独特の動きが慣れていたわけでもないだろうが、これから踊りこんでいくうちにもっと良くなっていくだろう。

この日の舞台は、主役ももちろんだが、舞台全体として楽しむことができた。
群集、マキューシオ達、娼婦、大人たち。
そう、この「ロミ・ジュリ」(って他の版観たことないけど)は舞台上にいる全員が主役のような気がした。それほど、1人1人が重要な役割を果たしている。
ジュリエットのはなちゃん。
思っていたよりも押さえた感じの演技だったが、なかなかの好演。
白い、つぼみがやっと開きかけたジュリエットという印象で、もうちょっと感情がほとばしる様なジュリエットを想像していたのだが(勝手な要望ですみませんです・・)、初めての役ということなので、今後より自分のジュリエットを作り上げていくんだろうなぁ。期待。
初めの頃の少女のジュリエットよりも、ロミオの妻となってからの姿(特に別れの寝室のパ・ド・ドゥ)が印象に残った。
カーテンコールでの、役がまだ抜けきらないのと大役を果たした安堵感が入り混じったような表情を見て、役作り等本当に大変だっだだろうなぁ、と感じた。森田さん共々初日(2人の)お疲れ様でした。
ロメオの森田健太郎。なかなか爽やかで、ふと気づけばノーブルな印象もあり。若々しい少年のロメオの役には合っていた。
踊りは安定感があっていい。ジュリエットとのパ・ド・ドゥでは体力的にかなりきっつそうなシーンがガンガン入っててほんと大変そうだった・・・。
欲を言えば、もうちょーっとスリムになられたらもっと素敵になると思うのですが(ファンの方ごめんなさい)。

ロメオ・マキューシオ・ベンヴォーリオの3人、本当の兄弟のような雰囲気。
幼馴染、という感じで全く違和感がなかった。それぞれに好演。
マキューシオは、なんと熊川哲也だった。小嶋直也の代役らしい。
熊川哲也のマキューシオは、ロイヤルの時も観た事があった。で、今回再び・・・正に当たり役というやつですな。
私は正直熊川ファンではないが、やはりこの人はただものではないと改めて思った。マキューシオというキャラクターを舞台全体の調和を乱すことなく、ごく自然に演じた。
自信家でひょうひょうとした態度の演技は、普段の彼のイメージそのままとも言えるが、ちょっとした表情・マイムが染み込んでいるのが印象的だった。
ティボルトをけしかけ、小馬鹿にしつつ真剣に戦い、そして死に至る場面は見事だった。
そしてやはりテクニックが秀でている。一つ一つの形が美しいし、なによりも鋭さを感じさせる踊りなのだ。
ティボルトはイリイン、さすがロシア人なだけあって(?)上手いねー。この間の「リラの園」でもいい存在感だしていたような記憶がある。
パリスは佐藤祟有貴。うーん、かっこいいなぁ!私だったらパリスでもいいんだけど・・・(って誰も聞いてないよね^^;)。
芸能人で誰かに似ているんだけど・・誰だっけー、あの人?
ロザラインはお高く止まってて、ロミオを鼻にもかけない様子がいかにも出ていて良かった。
乳母やモンタギュー夫人の方々も好演していた。

バーミンガムロイヤルの提供による衣装・セットも良かった(というより日本のバレエ団でこれだけのを見れるとは、嬉しい)。ロザライン等の衣装(金・赤・茶が混じったような色のドレスでドレープの流れるような掛かり方が美しい)などはかなり格調が高い感じで素敵。
#あ、マンドリンチームのひらひら細い紙をくっつけたような衣装は?
そういえば、ラスト近くジュリエットが薬を飲む自室、よくよく見ると緑のカーテンに血しぶきのような柄が入っているんですね〜。これはやはり何かを象徴しているのだろうな・・・。
プロクフィエフの音楽も、躍動感溢れ、また心に染みるようで大変美しい。
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