●宝塚歌劇宙組●


「鳳凰伝」(脚本・演出:木村信司
「ザ・ショー・ストッパー」(作・演出:三木章雄)

2002年10月28日(月)東京宝塚劇場 13:30〜


出演者:和央ようか、花總まり、水夏希他。

去年の「ベルばら」以来、2度目の生宙組観劇。
ほとんどなじみがない組なのだが、それが幸いして素直に楽しめました。

宙組は、やはり若い!そしてフレッシュ(死語?)な印象がどこまでも強い。
若々しい青年のような、トップの和央(ようか)さんの影響だろうか。
トップとしてのキャリアも十分積んで、歌・芝居・ダンスとすべてに安定感のある立派なトップ姿で、頼もしい印象の和央さん率いる宙組、今とても良い状態なのが舞台に表れていた。

「鳳凰伝」。
オペラで有名な「トゥーランドット」を舞台化したもの。
これは将来絶対再演されると思う。それくらい、とてもよく出来ている
「音楽劇」というのに相応しく、全編を通して壮大な歌で物語が進んでいく。
音楽・豪華な舞台セットと衣装、正に適材適所な配役・・・今の宙組の勢いにぴったりな、スケールの大きな作品に仕上がっていて、ヅカを観たことがない人にもおすすめな舞台だと思った。
トップの和央さんをはじめとして、歌える人ばかりの組なので、非常に聴き応えがあったが、私の場合慣れていないせいか(贔屓の花組は今まで歌自慢な組じゃなかったしね)あまりの歌の迫力に圧倒されて、観終った後頭が痛くなった(^^;
なんというのか、声の出し方からして、いつものヅカの舞台とは全く違っていているように感じた。

とか書くと駄目だったの?と思うかもしれないが、いや、とても良かったんですよ〜!

各キャストについて。
和央さんのカラフ王子。
予想通り、アニメか漫画から抜け出てきたかのような美しい立ち姿。
お花様とのコンビは文句なしに美しい。
長身に、豪華な衣装が映えますな〜。
堂々とした立居振舞、朗々と歌い上げる確固とした歌唱力・・・素晴らしいトップぶり。今が一番いい時期なのではないでしょうか。
和央さんはのどがとっても強い人だと思った。歌いっぱなしなのに、音程はしっかりしてるし、少しもかすれない声。余裕、の一言。(後のショーでも相当歌ってたし)。
とても美味しい役であり、和央さんのかっこよさが前面に出ていて、ファンにはたまらなかったと思う。
カラフというキャラはね、いきなり勝手にトゥーランドットに惚れて「あの女は私のものだ!」とか「聞け!トゥーランドット!おまえの男はここにいるぞ!」みたいなことを言っちゃう人なのがはいー?(笑)って感じでもあるけど、ま、そういうお話なんでいいとしよう。あと、流浪の身なのにやたら豪華な衣装持ちで、しょっちゅう着替えてるのとかもつっこみたくなったが、ま、それはヅカなんで(笑)。

トゥーランドットのお花様(花總まり)。
お花様はやっぱり凄かった。この一言に尽きる。
観終わって、思いましたよ。「花總まりを観ずして、宝塚を観たと語るなかれ!」と。いや、まじで。
それくらい、稀有な娘役でございます、このお方は。
数々の賞賛の言葉と共に、トップとして散々長いとかなんとか言われてもいるお花様。私もそう思っている1人ですが、この華麗な舞台姿を観てしまった後では、長さうんぬんは別として、やはりお花様は素晴らしい!と言わざるを得ない状況に(笑)陥りました。
遥か昔の先祖の無念を晴らすべく、その美貌を使って自分に求愛する王子たちになぞなぞをかけ、それを解けない者すべてを死刑にしてきた、氷のように冷たい心と、氷のように美しい姿を持つ王女トゥーランドット。
お花様以外の、一体誰がこの役を演ずることができるでしょうか?
抜群のプロポーションで、豪華で美しい中国風のお衣装を着こなし、静々と登場するだけで、観客をハッと息を呑むように釘付けしてしまうその圧倒的な存在感。
低く、押し殺した声。そして細いのに伸びる歌声、叫び声にも似た声・・・難しそうな歌も難なく、かつ情感を込めて歌っているのには感心させられた。
「聞け〜〜〜北京の民よ〜〜〜♪」というあの歌声が耳に残って離れない〜。
出だしの場面の歌だけで、いかにしてトゥーランドットがこのような残虐な行為を行うようになってしまったかが、はっきりと理解できた。
演技も歌も、すべてが冷静で、とてつもなく落ち着きはらっているのに、心の奥に押し殺したトゥーランドットの熱い感情をも同時に表現している。
うーん、流石に何年もトップはってるだけのことはありますよ、上手いわ〜。

はじめのほうの冷静な、恐ろしいほど冷たいトゥーランドットと、カラフが登場し、彼女の心を揺さぶり出した時のトゥーランドットの演じわけも見事だった。
いつも高貴な姫役、というイメージのお花様が、姫は姫でも大人の女でありながら少女から抜け出せない、ある意味とても不器用な女性を演ずる様はとても興味深かった。
冷たい能面のような表情、カラフを挑発するときの不気味に笑いながら踊る姿、夢の中でカラフに屈服し床に這いつくばる姿、なぞなぞをカラフが解いてしまい彼と結婚しなければならないと分かった時の「私は誰のものにもならない!」と叫び心かき乱される姿、父からも見捨てられたと初めてカラフに心のうちを吐露する姿・・・様々な表情をみせ、上手いな〜と感心することしきりだった。
いやー、ほんと名演!でした、お花様。

ふと気づけば、お花様のところで相当字数をとってしまった(^^;

2番手の水(夏希)さんは、男らしく野性味溢れる元王子、の盗賊役。
どことなく色っぽさを持つ水さんに、似合っている役柄でした。
なかなか押し出しも出てきて(ってよく知らないけど)、素敵。
最後の立ち回り&水の中で死ぬ場面がかっこよかったー。

やっと、観れた、生かなみん(彩乃かなみ)。
美味しい役ですなー。素朴で明るく可愛い、かなみんにぴったり。
トゥーランドットと正に対極にある役で、カラフの父王を支える、けなげな奴隷の娘役。
この父王とタマル(かなみん)、セットで泣けるんだなー。
最初の登場シーンからちょっとぐっときてしまった。
父王役の汝鳥伶さん、上手いー(ちなみにトゥーランドットの父王役の萬あきらさんも良かった)。
最後なんてむちで打たれてね、、、密かに愛するカラフの為に自殺しちゃうんだよ、タマルちゃん。
「これが、愛です!」とか言って。うぅ(涙)。
#タマルがあんな死に方をしたってのに、カラフとトゥーランドットはハッピーエンドかい!だいたいトゥーランドットだって散々人殺ししてきたのに・・・と思ったりもするけど、トゥーランドットも可哀想な人だっんだよね、、、と思えてしまうのはなぜ〜?(笑)。

和央さんの小姓のゼリム役の初嶺まよさんがいきいきしてて、可愛かった。
あとタン(久遠麻耶)トン(椿火呂花)コンビらもいきがよくて良かった。
カラフ王子を慕うアデルマ姫のふづき(美世)さん。組替えして、出世しましたね。
ちょっと最後狂い気味で、かなみんをばちばちむちで打つのがやな感じ(役だけど)でしたね(^^;
同じく組替えしてきたぽっぽ姉さん(貴柳みどり)が役人(恐ろしいメイク)で、活躍していて嬉しかった。あんど懐かしのこたつ(元花組達つかさ)の姉すっしぃ(寿つかさ)がかっこよかった。いいガタイしてますね、いい動きしてますねー(笑)。
その他大勢メンバーでは、娘役とか可愛い感じの人がけっこういたように見えました。アデルマの侍女等。



「ザ・ショー・ストッパー」。
良かったです。あっという間に終わってしまった。
前半とか、特に新鮮。芝居同様うまく人材を使っているという印象だが、トップの和央さんはかなり出ずっぱりでほんとご苦労様です。

お芝居があまりにゴージャスで壮大だったので、さっぱり系なオープニングが心地よかった?です。
裸足で踊る、みたいなオープニング。大地を、地球を感じます。
はじめはふーむ、そういうはじまりか・・・という感じでぼーっと観てたのですが、舞台上の盛り上がりと共に、観ている自分も高揚してきました。
とにかく若く、フレッシュな宙組なので、こういった場面は似合います。
髪を振り乱して歌い踊る和央さんは、新しい時代のニューリーダーってとこでしょうか(勝手に想像)。ショートのカツラが若々しいお花様と和央さん、やっぱりお似合いです。

(合間に水さんらの場面があったようですが、いまいち印象薄いので飛ばします・・)。

お次はしましまの衣装で、ちょっとモダンなイメージの場面。またもガンガン踊ります。さらに、何気にぽっぽ姉さんを中心で発見して嬉しい。
和央さん、お花様、水さんをはじめとして全員よく踊るなぁ、とまたもぼーっと観ていると、さらにパリの場面へ。

小さな日傘を持ったパリジェンヌかなみんが、他の娘役と共に銀橋から歌いながら、舞台へ。
紫の、大きくスカートが膨らんだ衣装のかなみん、可愛い〜。かなみんの太陽のようにあたたかな笑顔。ほんと癒し系。いつも笑ってて欲しい。
そして銀橋では和央さんとお花様、もう1人の方は誰?今パンフで確認しましたところ、越はるきさんです。
和央さんは青いジャケットに黒ベスト&パンツ姿。長身なので何着ても映えるなぁ。この着こなしがなぜか好きです。銀橋の上で歌いながらくるくる回ってます(笑)。歌えて踊れると、大変だ・・・。
お花様は目の覚めるようなピンクの美しいドレスを見事に着こなしてらっしゃいます(なぜ敬語?)。

その後は、ふづきさんが娘役を連れて、和央さんと戯れるように踊ります#あら、なんかこれ、ハバナ・ダンディ様っぽくない?
ふづきさんと和央さんのカップルはなんだかとても新鮮。でも、やっぱり和央さんにはお花様が似合う〜。

すると水さんをはじめとした黒ずくめな男役がぞろぞろ出てきて、男役のみによるタンゴです!
微妙に群舞が揃っていない気もしたのですが、観てるうちにそんなこと忘れてしまう(ま、だいたいヅカのダンスってそう揃ってるもんでもないしね^^;)。とりあえずタンゴ好きなんで全然オッケーです(エラそう・・)。
トップ&2番手の絡みはヅカの醍醐味の1つですね。

さらに和央さんはそのまま残って、黒いドレスに着替えたお花様とのアダルトなタンゴのデュエット。あぁ、こういうのも大好きー。

それにしても、さっきから和央さん出ずっぱりで歌いっぱなしの踊りっぱなし・・・大丈夫か!?
和央さんといいお花様といい、あんなに細いのにほんっと体力あるなー。

で、真っ赤なドレスのファム・ファタールなお花様登場!
男達に交互にリフトされてますが、さすが身のこなしが軽そうで、皆いとも楽々とやっててスゴイ。何気に水さんにリフトされてるお花様も新鮮です。
お花様、なにやら和央さんを翻弄し?なぜかそこにある十字架にはりつけさせ?ます。うーん女王様・・・女王キャラがとことん似合う人だわ(笑)。
その黒い男軍団の中にすっしぃ氏を発見。そのガタイのよさ、男役芸が染み付いたダンス、素敵です。

と、ちょっと一息ついたとこで、上手より水さん登場。その衣装は・・・「カクテル」でチャーリーが着てた衣装にちょっと似てる〜。
美しい女性と踊ります。久遠さんです。久遠さん、ほんと可愛らしい〜♪
女性らしい綺麗な体型だなぁ。ロングのカツラも全く違和感なく似合ってました。なかなかムードのあるデュエット。

そういえば、いわゆる中詰がないのね?と思っていると、大階段に夢人(「ザ・レビュー99」より。私の大嫌いなシーン^^;)チックな衣装をまとった娘役がたくさん。かなみんの歌の後、ロケットです。しかしタイトルが「白鳥の湖」なのはいただけない!(笑)。やたらでかい人の多いロケットだったな。
あの衣装、まぁヅカ的にはフツーだけど、白で膨張色だし、思いっきり下半身出てるし、恥ずかしいだろうね・・・。

ロケットがはけると、大階段頂上から1人降りてくる方が。
もちろん和央さんです。白い衣装姿がまぶしいー。
長い脚を見せびらかすかのように(笑)、何段も抜かして脚をかけ、ポーズ!そして歌う。
さぁ、わらわらと他のメンバーも同じく真っ白な衣装で登場〜。
ガンガン踊ります。あぁ、いったいどこを観たらよいのやら?
トップコンビはもちろん、かなみんも、水さんも、ぽっぽ姉さんも、すっしぃも、あ、その他のメンバーも観たい(笑)。
はっきりと覚えているのは、和央さんと水さんの絡みが新鮮だなーと思ったことくらいでしょうか←なにせ目が泳いでたと思うので(笑)。
必死で観ているうちに、いつの間にか和央さん銀橋にて高らかに独唱!
途中、おじぎとかしちゃって可愛らしいです。
このあたりのと、フィナーレの拍手が慣れていない身には掴みにくかったわ。。
で、終わったと思ったら大階段には水さんがでっかい羽しょってスタンバってます。水さんがエトワール?じゃなくて、ちょっと変則的なフィナーレっぽい。
水さん衣装豪華だわー。さすが2番手。
水さんに続き、お花様が登場、最後は和央さん。他の人はみんな一緒に降りてた。
で、銀橋に出て、舞台に戻って全員で歌い踊りまくってるうちに、幕・・・。
個人的にはしっかりエトワール→普通にフィナーレってのが好きなんたけど、まぁ、これはこれで良かったです。



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