ナオンの戦い
朝からさらに絶望した。
今日は心機一転 カンボジアの首都プノンペンにいくのだ。
そこを経由して、ベトナムの国境を越えるわけだ。
しかし一度ワンクッション置いて財布と相談しなくてはいけない。
@イバラの道:このままベトナム抜けるか?
Aバラの道:折り返してタイランドに戻るか?
この二択をメンミツに検討しようと考えました。
今回は7:00にゲストハウスまでピックアップバスが来てくれるので楽チンだ。
そして7時14分に起きた。
慌てる。
奥歯のスイッチを押して意識を加速させた。その瞬間間違いなく時が止まった。と感じた。(ウソ)
着替えた。荷物をすべてリュックに詰め込んだ。テキトーにだ。間に合うのか?いや間に合う。
だってオレこんなに一所懸命に身支度してるんだぜ?
そういえば目覚ましセットしていたのに、一度止めてしまった。スヌーズモードにしていたはずなのに・・・!(ヒント:していない)
ドミトリーを飛び出る。シャワー上がりの外人とすれ違う。
「Hi」。
ハイじゃねぇ
ああオレもシャワー浴びときたかった。
階段を一気に駆け下りる。ロビーの受付の兄ちゃんに聞く。
「プノンペン!プノンペンず バス!」
「? 出ましたヨ」
『オレは寝坊して遅刻した』
というとても単純な言葉を伝えるのに、身振り手振りのジェスチャー。
「?」
「?」じゃねぇ!
その賢明な話しぶりに「意を得た」兄ちゃんは。
「ノープロブ。 ネクストタイム 8:30。再予約しておきましょう。15分前にロビーに来て下さい。」
シャワーを浴びて一息入れ。
時間まで当然にように暇だったので、1Fのロビーでプノンペンの勉強をしていた。
そこにスナーがヒョッコリ現れる。
「ジョーサン。まだいたですか?」
どうやら今日は別の日本人をアンコール遺跡まで連れて行くのだそうな。23歳のオーサカの若者だそうだ。
日本人系はおまかせ状態だな。

その若者と挨拶を交わし、聞くと俺と同じく初めての海外一人旅。前日にこの宿に入っていたらしいぜ。
入れ違いで残念だ。ひさびさの日本人旅行者だったので話をしたかったが・・・。
その二人を見届けてるとピックアップバスが到着した。
ここは街外れのツーリストバスのステーション。
土埃が舞い上がる中、かなりの数の大型バスが並んでる。
とどこおりなく出発。
無口な上に。じーさんのとなりに座る。つまらん。
おや?目の前で若い外人女性がバス係員になにやらクレームを付けているぞ。
座席が狭いと言っていちゃもんをつけているように見える。
後ろから見る限り、相当ケツがでかい。
だから席の幅にお尻が滑り込めないのだ。
多分、そういうことだろう。多分。
なぜか係員はオレの席に来て
「プリーズ チャンジ シート フォー ハー」
と頼んでくる。
『なぜ?』
女性が困った顔してオレに懇願する表情をしたので、
親切な俺は変わってあげた。ケツはでかいが顔は美人だったし。
多分、比較的スマートな体系だったからオレに頼んだのだと信じたい。
んで席を移動すると
ビルマの竪琴で丸坊主の中井喜一が着ていたオレンジの聖衣(クロス)をまとった小坊主だった。
隣のオレンジが太ってるといわけでもないのに、確かにオレでも少し狭いや。
・・・座席って狭い広いあるんだっけ?
なんか悔しいのでオレもクレームつけようと思ったんだけど
後ろ向いたらビッグヒップ美人が笑顔でサンキューベリーマッチな表情を見せてくれたので・・・
オレンジにかけて
全力で見逃してあげた。
あとで知った事だが、オレンジは女性に触れる事が宗教上の理由でタブーとされているそうだ。
なるほど筋が通る。
この問題、大納得。
なおこの情報は、宮城県の匿名希望さんからいただきました。
メールありがとう!
休憩所でのこと
そこではバスを降りると現地の少女やおばちゃん達が物売りで押しかけてくる。
壮絶な売り子合戦は少し辟易するものの
ちょうど小腹がすいていたこともあって、軽い物でも食べようと思った。
刻んだパイナップルを持ってきた小学生低学年ぐらいの娘がかわいらしかったので、
Sっ気を出して、買うか買うまいかな悩むフリをして少し焦らしてやった。
現地語ゆえに、なんだか聞き取れないが
『甘くて美味しいのだ。断言する!』
・・・って言ってるのだ。と思う。
しかし
そこへ割り込むように、同年の娘が同じパイナップルを売りつけに来た!
どちらも熱心なので、どうにも買わないわけにも行かなくなったが・・・。
困ったことに俺の目の前で二人が・・・
口論始めちゃってさ。
仕方ないので先に売りに来た娘のパイナップルを買ったわけ。
そらもう喜んだよ娘。
なんとなく勝ち誇った顔をもう一方に向けてるのよ。
でも、敗者からものすごい形相で睨まれてるのは俺のほうだったり。
逃げるように、他のものを物色に。
屋台もあってそこにはとても食べる気が起きないものも売っていたよ。
蜘蛛な。
すれ違いざま。
またあの娘に睨みつけられちゃったよ。
そこまで憎むか。
憎むのはいいだが
その顔じゃ君。結構お客さん逃しちゃってないか?売れてなくね?
買った方は、もうね視線が会うと必ず満面笑顔で返してくれんのよ。
バスに乗り込むまでにダッシュ豪快にスマイル満開だったよ。マッハ全開でズバリ正解でニコニコ愉快だよ。
なにこの落差?小学生といえども・・・女は怖いぜ。
5.6時間ほどでカンボジアの首都プノンペンに到着。
もうバッチリ栄えていてちょっとした都会だな!ここすげーよ!!ホントにすごい!
騒音と排ガスと異臭が。
宿は日本人に人気のキャピトルホテルってところ。
街中だものだから格安ドミなんてみあたらねぇ。
シングル3$が空いてないのでやむなくダブル4$には入る。
無駄に広すぎ。でも窓が無いので狭苦しい。
荷物を置いて、第一印象の良くない、ここプノンペンの街を闊歩してみる。
これといって近くに何があるわけでもない
こういう時に行くべき場所は
市場。
1キロちょい離れたところにセントラルマーケットって場所がある。
でっかい市場のようなので歩いて行こう。
半径3キロ圏内なら、バイタクやトゥクを使う必要もねぇ。
完全にオレ節約モード。
シングルが取れなかった分の差1$だけでもとても痛いのだ。今は。
トゥクの自堕落な親父どもを巧みにかわしつつ
道を突き進む。しかし

騒音がうるせぇ!
そしてバイク多すぎ。
ついでにクセェ!
何の匂いだよ!
着いたセントラルマーケット。

特に買うものはないんだけど、市場とかは冷やかし半分で見て回る分には超スーパー楽しい。

相変わらず野菜・野菜・野菜・魚・魚・魚・肉・肉・肉・・・・
ハエ・蝿ハエ・蝿・ハエ・蝿ハエ・蝿・ハエ・蝿ハエ・蝿・ハエ・蝿ハエ・蝿・ハエ・蝿ハエ・蝿っ!!!!!
この虫、国の保護指定でも受てんのか?
売り子のかわいいお姉さんに試食させてもらえたので。
ランブータンという、これまで食ったことも無い果物20個(0.5$)買ってみた。
見た目は、なんというか・・・説明が難しいのでリンク貼っといた。ライチの試作先行量産型(不採用)みたいなフルーツね。
帰り際、夕暮れのイトーヨーカドーがあるような雑踏で、
繁盛してる上に、とても美味そうな露店のフォー屋で夕食。一杯1$。
卓上に並べられてる調味料の品定めに戸惑っていたところ
若いOLの二人に色々手取り足取り教えてもらいながら食べる。
そもそも屋台でOLが飯食ってるのが少しシュール。
みな思い思いに皿に置かれている雑草を千切ってはフォーの中に投入してる。好きなだけOKのようだ。
その辺の道端に生えてる草だろドーミテモって感じの雑草こそ、香草だった。
OLの美人の方が、やたらめったら千切ってオレのフォーに勝手に投入するもんだから
オレのフォー・・・・
香草で埋もれてミエネェ。そしてくせぇ。
苛めか?
香草くささ。わかる人にはわかるよな?
でも味は問題ないし。日本で何回かこの手の料理くったことあるの大丈ブイ(死語)
腹も減ってたし。
みなで仲良く机を囲んで飯を食っている中、物乞いの少年が出現。
オレのそばまで来てズボンをつかんでひっぱる。
「ワンダラ〜」
飯食ってる状況鑑みず物乞いするなんて、たくましい営業努力ではないか。
そこらのトゥクの叔父さん方にも見習ってもらいたいものだ。
冗談はさておき。
つっけんどんに追い返すにも、周り目が気になり。
もしかしたらここで物乞いを追い返すなんてしちゃったら
下劣な日本人め!未来ある国の宝に、少量の小銭を恵む慈悲すら持っていないのか!鬼!畜生!アジノモト!
こんなニュアンスで暴動とか起こされたらたまったものじゃない。
ので
オレが「困ったなー」と邪険にもず、追い返しもせずKYしてたら。
「ノッッ!!」
OLの美人のお姉さんがオレを睨む。
なんで?
首を軽く振りアイコンタクト。
『相手にしないで!』
隣におばちゃんも『そうそう』とうなずく。
ああ。
オレはやんわり少年の手をとって、ズボンから離させた。
そして軽く「メッ」として、フォーをすするのだった。
宿に戻り、ロビーの張り紙にランドリーサービスの文字を見つける。
さすがに砂埃で汚れてきた短パン(バンコクで購入)だけは水洗いじゃなんだろう。
Tシャツとか下着は水洗いだけで十分だったんだが、ズボン系ぐらいは洗濯機いれてもらうべきでしょう。
翌日午後にはできてるってんで頼むもうとロビーに向かう。
その途中、日本人の旅なれていそうな兄ちゃんとすれ違う。
挨拶された上話しかけられてしまったので、短パン片手に階段のど真ん中で話をするはめに。
オレとは逆にべトナムからプノンペンに入ってきたそうだ。
ベトナムのハノイってところから電車に乗ってずっと南下してきたんだって。
どこだハノイって?
色々世間話とか旅の小話とかしつつ立ち話。
こっちは短パンを早くランドリーサービスに出したいのに・・・
敢えてこの人とはツルムこともせずその場で別れたっきり、会ってない。
この段階では旅なれた人間とはあまりかかわりたくなかったのよね。
こんな感じで、日本人らしき人物とはすれ違いはするものの特に係わり合いを持つ事はなかった。
そして、とうとう
タバコの吸いすぎで喉が痛くなってきた。
そして言ってなかったが
実はオレ、朝から
体調がすぐれなかったのだ。
お腹が特に。
食欲が無いわけではないんだが・・・・
どうもここでイロウルに浸食されたようなのである。
なにやら胃の中で何かが毀れていくような・・・
いろんな意味で
「ダメです!間にあいません!!」