中だるみ序曲
体調は相変わらずかんばしくない。
それでも時間は進むんです。
さて考えた。
明細は、悲しすぎるので書き込むつもりはないが
このレビューをしっかり見ている方であれば大よそ察せるような金額ではあるんだが・・・・
現状、旅が半ばにもかかってすらいないのに
軍資金がすでに半分を切る。
そしてVISAカードのキャッシングが出来ない今、
輜重隊がオレに訪れる可能性は皆無。
まーもうどうせあれなので書いちゃうか・・・
日本円にして、もうあと4万円切っちゃってるしまつ。
残りの旅程は約20日。
一日あたり平均2000円で生きていかねばならない。
20日生きていく分には、宿代も宿泊代も問題はないんだけど・・・
このままバンコクに戻れば、残った日数分かなりの豪遊が約束される。
一方、これから行く先はベトナムである。
一度入ったら戻れない。オレの性格上、戻る事ができないのだ。まぁ戻れなくも無いんだが(笑
同じルートを間逆に戻る事に、何一つ魅力を感じることができない。
さらにカンボジアに再入国するには、新規にビザを申請しなきゃならない、これは噂では申請から発行まで
三日四日かかる・・・・そこまで時間をロスして移動距離を制限されるのも面白くない。
さらに、ベトナム侵攻はルート上での問題が生まれる。
カンボジアに入れない以上、ぐるりと大きくベトナムを北上する形をとって、カンボジアを避けるように大回りしてラオスに入り、そこを経由することでてタイへ戻るルートを取らないといけないわけだが・・・。

手持ちのガイドによると、ツアーバスでの移動が主になると説明されている。
その都度、街と街をぶつ切りに移動することになるんだが
この費用が平均20$前後と、長旅を続けるには結構痛い。
南北を連なるように走る統一鉄道なるものもあったが、ちょっと道程がシンプルすぎて魅力が足りない。
国内線飛行機なぞ金額的に持ってのほか(最悪、資金が切れる見通しが立てばバンコクまで高飛びの選択肢は無いでもない・・・)
数時間使って、緻密なスケジュールとガイドに乗っている費用の目安を検討し(物価上昇分の予測値を出す)
集計した結果、オレのはじき出したデータは・・・
微妙にラオスあたりで、お金が尽きる。
・・・。
おもしろい。
行ってやろうじゃないか!だってオレは・・・
青銅クラスの旅遠士(ジョウント)なのだから!
そんな軍資金に嘆いてる中で、ちょっと考えなければいけないものがある。
「名所ツアー」だ。
これは、宿やら旅行代理店に申し込む事で、日帰りでその近辺の観光スポットを小型バスで巡ってくれるものだ。
慣れている者であれば、市バスやバイタク等を利用してえっちらほっちらかけずり回れば、自分のスケジュールで動き回れるので
ストレスが無いように思われるが・・・・
なんせココは発展途上国である。
まず、言葉が通じない可能性が高い。
なんらかの商売をしている者なら英語も知っていようが、大部分の国民は当然現地語しか解さない。
日本語に堪能なのはそれこそ一握りのなのであるのだから、言葉の疎通に期待は持てない。
となると個人で動くときのリスクは、色々無駄に時間を食う事でもあるのだ。
どこに行くにも、現地の人に尋ねなければ動けないと予想される。
シュムリアプのスナーのように、おかかえバイタクでもやとえばなんら問題がないが・・・
今のオレは、もうアンコール遺跡を巡っていたときのオレではない。
金が無い。いや節約しなければならないのだ。
節約するにしてもだ。
せっかく海外旅行に来たというのに、名所らしい名所を訪れないのも何か間違ってるような気がしないでもない。
いや・・回らなくってもいいといえばいいんだが・・・・
やっぱ少しはそこにお金を回してやらないと、経験値的に損しちゃうもの!
そこで「ツアー」を利用するのだ。
値段はピンきりではあるものの、格安で名所を巡ってくれるツアーもあるようだ。
ハトバスツアーよろしく場合によってはガイドがいたりすることもあるが、そういうのは若干高め。
2,3箇所程度を回るのであれば、金が不安な今のオレにとっては「利用しない手」はないのであった。
プノンペン近くには、戦争の爪あとを残した系の名所が結構存在する。
「キリングフィールド」ぐらいは観といた方がいいだろう。
なんだか映画のタイトルみたいだが・・・あの悪名高いポル・ポト派のDQNどもが大量虐殺を行った悲しい場所なのだ・・・。
慰霊地には掘り起こされた人骨が積みたててあるらしく、8000以上の頭蓋骨が訪れた人を見下ろしているとかなんとか。
わざわざ掘り起こすのはいいとして・・・何も見世物にしなくっても・・・って軽くつっこみつつ思う・・
多分ココ、強化外骨格のための英霊の量産地。
食堂に隣接されているキャピトルツアーに顔を出すと
3$程度で、キリングフィールドを筆頭にいくつかのプノンペンの名所を巡るツアーが明日あるようだ。
これだ!
6$でガイドがつくものもあるが、そんなものいらぬ。
「これ参加したいんだけど?」
「こちらの用紙のお名前を書き込んでください」
受付のオネーチャンがやさしく対応してくれる。萌え。
「なに?名前かくだけ?」
確かに、いくつかある他のツアーの参加用紙にチラホラ名前が書き込まれている。
「はい、ここに6人分の名前が本日中に書き込まれた場合に限り明日バスが出ます」
「つまり」
「あなただけではツアーは行われません」
「なんと」
「どうされます?」
「んじゃとりあえず書いときますわ」
さて、今日は何をしようか・・・。
体調はすぐれないにしても外に出れないという事ではない。
だるいので近場を散歩する分には問題なかろう。
テキトーに地図見て、行き先を決める。
オリンピック・マーケット、近代的な三階建ての立派な市場だとか。そこだ。

たらたら真昼間から散歩する。都会のプノンペンとて、少し離れればこんなのんびりした感じ。
国道ぞいにやたらめったらスクーターの修理屋が並ぶ。というか修理屋ばっか。
上野のバイク横丁みたいなもんかな?
つまらん。

プノンペンの寺院。
そしてオレは知った
プノンペンの寺院はトテツモナイ防衛機能を誇るのだ。
壁の天端には、なんと身の毛もよだつほどのおそろしい殺傷メカニズムが!
これだ。

有刺鉄線の100倍痛そうだ。
しかも空きビンのリサイクルなので費用対効果は計り知れない。
これをよじ登るようなヤツは絶対いない。
逆説的に、そんだけ進入された過去があったかもしれないが
そこは押して知るべし。
はい。オリンピック市場。
フツーだ。

うん。確かに三階建てだ。
つまらん。
店内を全力で冷やかしつつ、
朝飯食ってなかったので
バナナを揚げたようなお菓子と、サトウキビジュースを飲む。
ジュースには相変わらず氷がたくさん入っていたが、
この時点で腹痛の原因であるとはわかっていなかったので
気にせず飲む。
相変わらず暑いので、冷たい物は定期的にとらないとね。
食欲もイマイチだから
今日一日はこれでしのごう。
そしてココでオレは見た。
あの孵化しかけの卵をゆでて食べる・・・なんだっけ?
とりあえずコレを発見。
ゆで卵なのに、殻の表面に黒ずんだ影が浮き出ている・・・あれ目だろ。目。
幾人かのおばちゃんが端で中身を穿り出しながら、そのグロテスクな卵を美味そうにすすって食べている。
「あなたもどう?」
と目が合ってしまったがために、店のおばさんに食べるように促されるが。
「ノーサンキュー」
と丁重に断った。
だからといって食ってるおばちゃん。
わかったかのように、中身をオレに見せ付けるんじゃねぇ!
そして笑うな。普通でいろ!
なんだかスタジアムらしき物発見。

ガイドを見ると「オリンピックスタジアム」って名称らしい。
カンボジアでオリンピックなんて開催されたっけ?
門には、警備員がいて、入る人を厳重にチェックしている。
一般人は入れないのかもしれない。
あきらめようと思ったが、どうせ宿に戻っても暇だし
軽く職質受けられてみっか?ダメもとだ。
・・・と門に脚を向けた。
警備員の人に近づく、有料だったら値段しだいだよな。
そしてたずねる。
「キャナイ イントゥ ザト スタジアム?」
「ノープロォブ」
無言で通される。
緊張した割りに、あっけない。
うむ。つまらん。

うん。間違いない。ここでオリンピックはありえない。
写真ではグラウンドがひっそりしているが
周りの観客席周りは、ジョギングをする若者やおっさんが思った以上にいる。
汗を流して日ごろのストレスをリフレッシュするのはどこの国でも同じだね。
スタジアムのはずれにはグラウンドがたくさんあり、
無数の少年サッカーチームが一心不乱に練習している。
中にはズタボロの服を着た近所の少年達が20名ぐらい集まって
フリーのグランドで対抗戦をやっている。
貧富に問わず門戸は広いようだ。
サッカーチームより、ズタボロ少年達の試合の方が面白かった。
なぜならズタボロ少年団は、みながみなまっすぐに突っ込むドリブルで中央突破をしまくるからだ。
その、どいつもこいつも一直線にゴールに向かうさまは、無駄に迫力があって見ごたえがある。
そう。全員、日向小次郎なのだった。
ゴールが入った時、敵味方関係なく笑顔が出るのが観ていて気持ちがいい。
ハングリー万歳。
このように、文章を読んでもらってもわかるが、とりたててイベントが起こるわけでもなく
ハプニングもない。とても面白さにかける内容だ。オレも書いてて面白くもなんともない、
苦肉に笑いを誘おうという文章も心なしか寒さすら感じさせる・・・。
まぁ聞いてくれ
長期にわたって進められる物語はえてして、途中でつまらないエピソードの連続になるケースが多い。
毎回毎回、ハイテンションで物語が進んでいくわけではないのだ。
これ、ストーリーの「中だるみ」という。
「ククルス・ドアンの島」あたりの感じ?
夕方近く、宿に戻り。キャピトルツアーに顔を出す。
受付のねえちゃんが笑顔で迎えてくれる。
どうも3名しか記入されなかったようで、明日のツアーは出ない事になった。
まぁこんなもんだろ、今日は水曜のド平日だし。
そして意を決していたオレは
お姉さんに頼んで、ホーチミン行きのバスのチケットを申し込んだ。
そんな盛り上がりに欠ける一日を経験しつつ
明日いよいよベトナムに突入するのだった。
そういえば、海外に言った話をすると、みんな口をそろえて
「英語とかしゃべれないと大変でしょう?よく行きましたね」
と聞いてくる。
冷静に考えれば、人を侮辱するにもほどがある言葉ではないか?(笑)
オレはコレでも高校教育まで英語なる物を勉強してきた。
文法とかそこそこ理解してるし(大部分忘れた)、ヒアリングだって授業で少し習った(聞き取れた事無いけど)。
思えば大学でも、外人さんが先生の「フレッシュマンイングリッシュ」wって必修授業を受けた、
そこでは英語しか話してはいけない空間なのだ。それがイヤで、サボりまくったあげく新入生だったにもかかわらず必修単位を落とす体たらくであったがそれはこのさい忘れてくれ。
なのでオレはそういう人にはこう返すようにしている。
「オレ英語しゃべれるよ」と。
「ええ〜本当ですか〜?」
旅で出会った外国人にこんなヤツがいた。
「私は日本語はなせますよ」
と自信を持って回答してくる
「ほうほう。大したもんだ。」
「オハヨウゴザイマース」
「コニチワー
「アケマシテオメデトウゴザー」
「スキヤキ・テンプラ・アサショーリュー・コイズミシュショー」
なんか馬鹿にされたような回答だが・・・
彼らはどうもこれでオッケーのようなのだ。
日本の人たちは多分、
「討論できるレベルまで行かないと英語をしゃべれたとは言わない」
という考えが大半だろう。
あれだよ。
挨拶さえ知ってれば、「英語しゃべれる」でいいと思うんだ俺は。
海外旅行にあたっては当然、いくつかの事を覚えなきゃいけないわけだが・・・
多分これだけ知ってれば問題ないと思う
まず、
5W1Hを使った構文。
Who killed cock robin?(誰が殺したククロビン)
What gundam is this?(今度の新番組は何ガンダム?)
When is the earth reached?(寺へ?)
Where is the enemy whom IDE teaches?(イデの教えようとしている敵はどこだ)
How much is tihis? (はーい。チャーン。)
あと、過去・現在・未来の使い分け。
battlized(戦闘装備を着た)、battling(ボトムズに乗って格闘をしています)、I wili be
back(T2)
そして、最小限の旅行で使う単語などなど・・・。
多分、相当「考える力」を持っていないような人(つまりバカ)で無い限り…
絶対それで旅行に支障はきたさないと断言できる。
とは言え、道中でもとっさに出てこない言葉や語彙はどうしようもない。
そんな時はネット上の翻訳エンジンをつかって研究しておくのだ。

勉強家のオレは
さすがにカンボジアのパーティーに、語彙力の無さを痛感し
ネットで調べた言葉を手帳とかに書き込んで、色々研究した。
そんな中、
金が不安で気持ちがどん底に落ちているときに調べたと思われるページがコレ。
多分、相当メンタル面で参っていたのだと思う。

もしかしたらどうかしていたのかもしれない。
いや
この文章を書き上げとく事で万が一に陥ったときの
起死回生の逆転劇を大真面目に検討しようとしていたようだ・・・
今回のベトナム行軍決定の最大の根拠は、もしかしたらこの文章にあったのかもしれない。
しかし、絶対オレはどうかしていたと思う。
改めて言っておくがネタではないから。

笑いたくば笑え。