ビーチで一人で焼いたので
昨晩、変わらず「パワパフ」と「ベン10」がやっていたので
深夜までベッドでねっころがりながら視聴。
本当にアメリカの子供番組はよくできている。
あいかわらず英語は聞き取れないが、展開とか状況が分かりやすいので流石です・・・。
・・・って、いかんオレ。
アニメ見るために一人旅してるわけじゃないはずだ。
そんなことで、少し遅れがちにのんびり起きた。
冷蔵庫からもれるドリアンの香りがオレの鼻をくすぐる。
さすがはフルーツの王様だ。
朝っぱらからとてもくせぇ。
昨晩、せっかくだからと買ったドリアンをほうばってみた。
なんといえばいいのか・・・
腐ったチーズのごときムリュリュンとしたやわっこい歯ごたえ。
口に含んだとたんなぞの波動がドカンと鼻腔を抜け、一瞬むせ返る。
味は、甘いには甘いんだが・・・完全に甘さがくささに相殺されて台無し。
そのくせ口解けはよく、トロのように果肉がほどけ・・・
口内の粘膜にこれ見よがしのまとわりついていくそれは・・・・
まさに拷問。
ビニールで3重巻きぐらいにして、いさぎよくゴミ箱に捨てた。
二度と食わないと誓う。誰に誓った?自分に誓った。
今日はビーチで体を焼くのだ。
南国に行ったからには、しっかり焼いておかないと「行ってきた感」がでない。
帰国してからに自分に会った連中に、真っ白な体では顔向けができないと思ったからだ。
そんな強迫観念にかられていたオレは早々にビーチに向かった。
朝は、二日前に再会したケンから薦められていた
交差点の「美味しいサンドイッチ」屋を訪れる。

手際よくサンドイッチを作るおばちゃん。
サンドイッチつってもあれだな、あらためて説明しておくと「フランスパン」ベースなんだな。
ベトナムでは植民地時代の名残か、フランスパンがとてもポピュラーな食い物らしい。
なので、どこでもこの手のサンドイッチが食べる事できるのである。
ホーチミンでボラレタためしばらく食ってなかったが、
一応美味いと聞いたのなら食べてあげないとな。
ビーチは、午前中なこともあって人がまばら。
静かな浜辺にコバルトブルーの海の色がまぶしい。

ところどころに設置されているビーチチェア。
無料かと思いきや有料。
黙って陣取ると、うさんくさいジーさんが現れて掌を差し出す。
「40000ドン」
250円ぐらいか?思ったより高いな。
念のため他のトコでも聞いてみよう。移動。
水着のねーちゃん二人組(多分、中華系の旅行者)が別のおっちゃんに場所代を払っているのを見かける。
「いくらでソコ借りた?」
「20000ドンよ」
尋ねたらさっきの半分じゃないか。
同じおっちゃんに声かける。
「20000ドン」
「OK。借りるよ」
そしてその二人組みの隣のパラソルに陣取る。
ボクは男なのだからね。 アンドロメダ瞬

その中華娘のかたわれに写真頼む。
うっすら遠方が曇ってるが良い天気で結構。
陽射しさえしのげば、やさしい潮風がとても涼しい。
いいところだ。

うん。いいところだな!
ほどなくさらに奥に、ブロンドの二人組が入る。

中華娘はお出かけ中。
いいところだ!
のんびりとねっころがって読書したり日記書いたりしてると
不気味な影がオレに迫る。
売り子の波状攻撃。
フルーツ売り。
ジュース売り。
お菓子売り。
パン売り。
ジッポ売り
。
サングラス売り。
アクセサリー売り。
オレはのんびりしたいんだ。
どれもこれもどーでもいい。
どっかよそでやれよそで!
それでも
何度も何度も隙あらば周回してくるので、
ココナッツせんべい的なお菓子を買ってやる。
10000ドンとかいうので5000ドンまでマケサセル。
そんな中
菓子パン売りの兄ちゃんと一戦まじえる。
美味そうだから、買ってやろうと声をかける。
色んな種類のパンがある。
「パンいかが?」
「いくらだ?」
と聞く前に、何を合点したのか袋にテキトーにいれていく。
「そんないらないよ。選ばせろ」
「15000ドン」
「NO!選ばせなさいよ」
「15000ドン」
「なんだよ、いくつ入れてんだよ。5つもいらないよ」
「15000ドン」
全然、言葉が通じない。値段だけいいやがる。
意思疎通のできないストレスと、なんかニヤけた顔つきが気に入らなかったので
おもわず日本語でどなってしまう。
断わる意味をこめて・・・
「しつけーな!このベトナム野郎!殺すぞ!!」
言葉が通じたと思わないが、
彼も切れ。
袋に入れたパンを地べたへ放り投げる。
「てめ!」
「なんたらかんたら!(怒り声)」
「あー!?」
「かんたらなんたら(呆れ顔)」
「意味わかんねっつってんだろが!」
「なんたらかんたら(怒り声)」
そのまま放り投げた袋をほったらかしにして
ベラベラよくわからない事をほざきながらさっていく兄ちゃん。
「パン、勿体無いだろが!拾えよ!」
「なんたらかんたらー」
「うるせぇ!もっと売り方考えろこのボケ!」
「なんたらかんたらーーー」
「ベトナムつぶすぞ!」
決してお互いに殴りあう態度はとらなかったが
彼も現地の言葉でめいいっぱいオレと同レベルの悪態をついていたと思う。
丁度そばで売り待ちをしていたおばちゃんが
「しょうがない子ね。ごめんなさいね・・・」風な態度をとって俺をたしなめる。
彼の捨てたパンを回収して彼の方に向かっていった。
お前らもうオレにモノを売りにくんな!
11時ごろ
一旦チェックアウトをするために宿に戻って荷物をまとめる。
夕方ホイアン発だったので、それまで宿に荷物を預かってもらう。
オレは引き続きビーチライフをエンジョイするのだ。
昼は、ガイドに乗ってた有名なフォー屋「フォー・ホン」まで行ってみることにした。
バイトのねーちゃんがやってきた。
「おすすめのフォーたべたい」
ねーちゃんはにかむ。
「オレはフォーを食べたい」
ねーちゃん困った感じにはにかむ
『はにかむな!オレはフォー食べたい。それだけのことだ』
「フォー?」
「フォー・お・だ!!!!」
店長呼べ!
どうも英語がまるで通じてない。
向こうの席に、甘い言葉をさえずりながら仲良くフォーをすするカップルがいたので
オレの巧みなジェスチャーで
『男が食ってるものを一つくれ』
と伝える。
「セイム・ワン?」
代わりに来た少し年配の女店員が、理解してくる。
「イエス、セイムワン。フォー食いたい」

そしてでっかいの来た。
雑草がいっぱいある。
そして最近知ったんだが・・・
「雑草という名の草はない!」 葉隠覚悟
大盛りは想定外ではあったが、なんとかギリギリ食いきった。
17000ドン(100円)
またビーチへ。
オレのチェアに別の男(外人)が座っている。
よくもオレのベストポジションを!
「とっておいてって」いったつもりだったが、まるで理解してなかったのかおっちゃん!
クレームをつけにいったらはにかみながら謝られた。
はにかむな!
結局、ひとつ隣に陣をとった
海につかっては戻り日に焼き
日に焼いては海につかり
売り子が来ては追い払い
追い払っては売り子が来て
そんな事を繰り返しつつ、オレの体は着実に焼けていったのであった。
しかし
シュノーケルや浮き輪のレンタルをしていないので
非常に遊びにくくて困る。
日本の海で見られるような「海の家」が存在していないからだ。
ただのビーチだったおかげで、純粋なバカンスが楽しめた。
・・・とかなんとか思っておく事にしておこう。
夕方4時までビーチで一人寂しく楽しんだ(笑)
宿に戻ると、温水シャワー使っていいというので助かった。
少し、早めに出て、夕食食ってからバスに乗ろうかね。
さあ、移動だ。
二人の部屋に別れの挨拶をしにいく。
桃しかおらず。伊達はネットカフェに行っているとのこと。
彼女らはもう一日滞在するらしい。
今日は一日二人でビーチでまったりしていたようだが、生憎見かけることはなかった。
「え?じょうさん遊戯王のイラスト描いてるんだ!?すごい」
「・・・いや。みたいな別のゲーム」
名刺を渡しついでに、どっかで聞いた会話をしつつ。
宿をあとにした。
昨日晩飯食べた「レッド・スター」に行く。
食べる事ができなかった、もう一品の肉料理「豚肉の甘辛ソース煮」を頼む。
昨日のバイトのおねーさんは見当たらない。
おかげで野菜分は無し。
ド直球で肉料理のみ頼む!
グツグツ煮えていてとても美味そうだ。
当然、ご飯は大盛り。これで50000ドン(300円弱)

彼女いた。
めざとくオレを見つけて席まで顔を出して挨拶してくれる
昨日と違ってジーンズはいて、髪を結わえてボーイッシュなスタイル。
しかしスタイル破綻してないなベトナム女性は・・・。
「もうNEXT YEARですか?」
「そうです。一年たちました」
そして嬉しそうに(多分)笑ってくれた
トイレに行きがてら
彼女とすれ違う。
「オレ、これからホイアンに発つ。最後に良かったらEメールアドレス教えて欲しい」
と声かけついでに尋ねてみた。
Eメールアドレスを聞いたところで、何がどーなるというわけでもなかったが
なんとなく勢いだけで言ってしまった。
一瞬キョトンとされたが、理解してくれたようでレジのメモを取りアドレスを書き始める。
メモを見て本名を知るサンク・マイ(モイ?)という名前だとワカル。
その後、お互いの名前をネタに、ちょこちょこなれない英語で会話していたら
バイトの兄ちゃんや店長と女将が集まってきて
なにやらオレとマイをかこんで、冷やかす(ような感じ)。
なにかみんなで盛り上がっているようだったが、現地の言葉で理解できないのでずっとオレ空笑い。
マイにお礼をいって店を出た。
みんな笑顔で手を振ってくれていたんだ。オレが店を出るまで・・・
なにか違和感を感じる・・・・・・・
シンカフェ前に、本日のホイアン行きバスがすでに停まっていた。
チケット渡して入るとこんな感じの様子。

二段ベット状に横になれる特殊なシートだった。
かっこいい。
というか横になれるなんてすばらしい。
寝台バスなんて存在していたんだな。
なんて画期的なんだ!
日本の高速バスにも採用してくれ(してるかも知れないが見たことないのだ)
発車まで時間がありそうだったので、日記でも描いて時間をつぶすか・・・・
そう思ったとき重要な事を忘れてる事に気がついた。
オレ飯の金払ってねぇ!
まーいいか・・・。
とも思ったが・・・後味悪くなるのは明白だったので、バスの発射時間を改めて確認し。
ここからそれほど遠くでもないのでレッド・スターに戻った。
ヒョッコリ申し訳ない顔を装い店内に入ると、
マイが驚いた顔でこっちにやってきた。
「ごめんごめん。オレ金・・・払ってないや」
「良かった。大変だったの。でもノープロブレムよ。戻ってきてくれるなんて」
ホッとしたように彼女はカードを受け取った。
店長もバイトの兄ちゃんもみな一様に
笑顔で迎えてくれた。
食い逃げしなくてよかった。

ホッと一安心。
でもな。
マイがいなきゃ
間違い無く食い逃げしていたんだがな。