たらふく食べたらおごられた
昨晩は、シャッターをたたきまくってなんとか入れた。
中からお手伝いのじーさんが開けてくれたんだ。
そのじーさんは、ロビーに蚊帳たてて寝袋でお休みしている途中だったようだ。
悪いと思ったが
完全クローズしてるこの宿も悪い。
つーかせめてこのじーさんに部屋用意してやれよと。
昨晩、大阪を送りついでに
大阪の宿・・・いやホテルをちょろっと見学した。
その名も「ニーニーホテル」
北条沙都子?(意味不明)
ここと違って、夜中までロビー空いてたからな。
しかも二人のアオザイねーさんが遅番で入っていた。
大阪が紹介してくれた。
親切な二人よと。
釣り目のインと垂れ目のデュアン。
大阪はそこの35$のアホミタイに高級な部屋に入っているわけだが・・
さすがに金を取るだけあってすげー立派な外観とロビー。
なんじゃこりゃ。
奥の方に屋内プールが設置されている。

確か、大阪いわくカード払いできて10$前後の部屋があるとかないとか。
せっかくなのでインの方に聞いてみた。
「ここってさクレジットカード払いできるの?」
「はい。できますよ」
「おお(大阪の言った通りだ)」
「いまでしたら何部屋か空いてますけど」
「できるだけ安い部屋でいいんだけど・・・」
「それでしたら15$のエアコン付がお勧めですわ」
「もっとチープなのないの?モアチープ?」
「んーファン(扇風機)だけの部屋でしたら11$でございますが」
「んー11$か・・・・(中途半端だな・・・)」
「はい」
「もう少し安くならない?」
「それは・・・」
「プリーズ。まけてくれたらここに泊まります。無理ならあきらめるから」
泊まるかどうかも決めてないでフラッと尋ねただけなんだが・・・
流れでそうなった。
ひとしきりうーんと悩むイン。こりゃ無理かな。
そのやり取りをおどけた表情で見守る大阪とデュアン。
「わかりました。それでは10$で結構です」
受付なのに、上司に相談せず現場判断しましたこの娘。
「荷物持って来てないので今すぐには入らないけど、明日午後に顔出すから」
「そうですか。ではお待ちしてますね」
「ただ・・・・○×△・・・」
「え、ナニ?よくわからない」
「部屋は確保しておきます。明日来たとき、必ず私に声かけるようにだって。」
大阪が聞き取れたようで、合いの手をいれてくれる。
「ああ、君にね。わかった。ありがとう」
「ユアウエルカム」
ニッコリ笑うインの笑顔と、そのやさしさにキュン(死語)ときたので
なし崩しに宿泊予約しちゃったが、カード払いもできるので良しとしておくかな。
部屋に入ろうとしたら鍵がかかっていた。
「おーい!フランキー開けてくれー。オープンザドー!」
激しくたたいても中で気配は感じられない、まさかフランキーまで帰っていなかったとは・・・
ここ最上階(4階)なので、またロビーに戻ってじーさんをたたき起こして鍵を受け取る羽目に。
どんだけ無駄足どんだけ二度手間どんだけじーさんの睡眠さまたげるのか俺。
悪だ。
部屋の向かいのシャワールームでのんびり汗を流す。
ニャチャンの日焼けのおかげで、温水だと結構しみる。温度を抑えて使わねば。
早く早くタイガーバームを使わなければ・・・・。
壁越しにノブをガチャガチャする音が聞こえた。
「フランキー!?」
「イエスイエス!ジョー!キー」
「アイハブアイハブ。ジャスタモメン」
「ヤー」
シャワールームから鍵を渡す。
「ドウモアリガトゴザイマス!」
「ノープロブレムだよ」
そんな妙な会話(笑)が展開された。
フランキーは、街で出会ったポーランド人と夜更けまで飲んでいたらしい。
またあのロングトークが炸裂しまくっていたのだろうな。
「ジョー、ストロベリージャムスキか?」
当然彼が俺に問う。
「ん?ああ、スキだよ?」
「ワタシモダイスキデース」
「・・・・・・・そう」
「ジョーにプレゼント」
ゴトン
・・・とやたらとでかい瓶のストロベリージャムが目の前に置かれる。
まだ開封してないようだ。
「プレゼントって・・・え、なんで?」
山奥の街ダラットで購入したものだとか・・・。
欧米人の貧乏旅行にはかかせないグッズである。
なんといっても、これさえあればパンだけで生きていけるともっぱらの評判だ。
パッカー旅行者の間では、
夜中、ゴトンゴトンと音がする場所には必ず欧米人パッカーがいると言われている。
・・・そんな皮肉ともとれる逸話を聞いたことがあった。
それがこれのことか・・・。
しかし昨日あったばかりの俺に、そんな大事な物を・・・
なんていいやつなんだ。
「そんな・・・気を使わなくってもいいのに・・・」
俺の初めての海外ジャーニーに対するささやかながらのエールなのだろうか?
彼の暖かいカインドネスに心が洗われていく気分になった。
「それとても重いんデース」
・・・なら買うなよと。
彼は明日の7時にはホイアンを発つということで
荷造りを始めたのだ。
でっかいリュックに、そこら中にひろがっていた小荷物を丁寧に詰め込みはじめる。
総重量は6キロ!
長旅するにはやはりこれだけの荷物が必要なんだな・・・。
そんな作業をしながらだったが
つけていたTVの内容に、一人でつっこみをいれているフランキー。
外国のニュース番組だったので当然オレはチンプンカンプン。
ヨーロッパの何たら国のプレジデントがどうとかの内容らしいが・・・・
どこそこのなんたらいう大統領はいい。あれはダメだ。財政をどうのこうのと。支持率が何パーでどうとか・・・。
小難しいことを俺に言ってくる。
生憎と世界情勢に疎い俺としては、半笑いで相槌しておく。
「日本のプライムミニスターもダメです(日本語)」
「フクダ?」
「イエス。アベ、トゥー」
「ああ、アベもね。アレは確かにバッドだった」
「コイズミ良いシュショーでした」
「そう?」
「あの人はすごい人だとおもいまーす。ユウセイミンエーカ。キタチョーセンなんたらかんたら」
「さすがにくわしいね」
すると彼はおもむろに立ちがある。
空間に推移グラフを描くように、手が上下して日本の政治の良し悪しを俺に伝える。
「オブチ」
上昇
「モリ、ワースト」
どんと下降。
「コイズミ、ベリベリーグッド」
一気に上昇。
「アベ」
やや下がって水平に移動、そして緩やかに最底辺へ。
「フクダ」
やや盛り返す。しかし中位をフラフラ動く。最後にやや落ち。
「なるほどね」
どんだけ博識なんだと。
いくら経済大国日本だっつーても、よく勉強してなさる。
ただ、パンツ一丁で解説されてもなんだなと思った。

「ニホンハヤクイキタイデス〜」
タイガーバームをこの姿で塗ってもらうには・・・ちょっと・・・・あれだった。
手が届く範囲でペタペタこすり付ける。
問題は背中なんだよね。背中。
一番痛いんだが・・・とどかねーんだよね。
誰か〜。
朝、フランキーは俺に一声かけて出て行った。
今日はくだんの「ミーソン遺跡ツアー」に行くことにしていた。4$ならかまわんだろう。
出発まで時間があったので、1階のパソコンでネットして時間をつぶすことにした。
あれ・・・?
なんだ?
なぜか日本語の打ち込み出来ないじゃないか?
これまでの経験で、IME設定方法は熟知していたんだが・・・・上手い具合に変換されない。
どう打ち込んでも英語表示になる。
近くで暇そうにしていた、宿のスタッフのねーちゃんを手招き。
「ジャパニーズ」
「OK」
カタカタと設定してくれる。
しかしいざ打ち込むと変わってない。
また娘を呼び出し。
変わってない旨伝えて設定してもらう。
「サンキュー」
「・・・」
てかうちこめね―。
あの女ほんとにわかってんのか?
「おい、全然使えないじゃないか!」
と叱ったら
「アイ・ドン・ノーッ!!!」
・・・と思いっきり逆切れされる。
当然俺も激怒。
「シラネェのかよ!テキトナー相手してんじゃねぇぞ!犯すぞこのアマ!」
日本語でOK。
最近怒りがちな俺様。カルシウム摂らないとね。
あー魚クイテェ。
結局ネットは使えずじまい。タダだったからいいけど。
あの娘のなげやりな接客態度はキニイラネェ!
こんな宿でってってやら。
いやもう早々にチェックアウトしちゃうんだけどな。
「あっ!」
「・・・・おや?」
「ジョーさん」
「おお来たんだ」
荷物をまとめに部屋に戻ると、となりの部屋に桃と伊達が入るところだった。
桃は以前より元気そうだった。笑顔が出るようになったな。
伊達は、毎度の事ながらデフォルトでつまんなそうに無表情な顔で「あら」といった感じ。

1階ロビーで、桜間長太郎と他力本願じーさんがいた。
二人はチェックアウトの手続き中でした。
この二人も各々今からホイアンを発つらしい。
じーさんは相変わらず手続きを長太郎に任せてしまっている。
大阪のセリフじゃないけど、ほんとにこのジーサン大丈夫か?

「ミーソン遺跡は昨日行きました。なかなか良かったですよ〜」
どうもそこでこのじーさんと仲良くなったらしい。
いいように利用されているようにも見えるが
長太郎はいい奴なので仕方ない。
「昨日は誘ってくれてありがとうございました。ホイアンシアター楽しかったです」
お礼を言われるとは思わなかった。
長太郎いい奴認定。
ミーソン遺跡ツアーで、昨日のホイアンシアターに参加していた中年男性と一緒になってしまう。
昨日とくに話はしなかったんだが、お互い顔は覚えていたようで挨拶をした。
旅慣れしてるのか、外国人の生活が染み付いているのかどうだかわからないんだが・・・
握手を求められたので握り返す。
「ヒロシです」
なぜかファーストネームで名乗られたとです。
男の、しかも中年に正直興味は無かったが・・・・。
そのまま挨拶したまま無視するのも、ひどく失礼だと思ったので
色々話を聞いてみた。
昨日、長太郎から聞いていた通りだった。
彼は建築デザインの会社の社長さん。
ヨーロッパの(確かドイツだったかな?)都市で事務所を構えていたんだが、気分転換に店をたたむ。
今はマレーシアに住まいをおいて、海外のあちらこちらを旅してすごしているんだってさ。
結婚してないし、子供もいない。男として、スーパーフリーダムガンダム真っ只中。
なんか俺とは格が違いすぎて、手に余る御仁であった。
遺跡は、超ど田舎にあるんだが・・・それほど整備されてなくって遺跡感満点。
ただ規模が小さい遺跡が点在しているだけなので、やや迫力にかけた。

ご他聞にもれず解説とかする気になれないので
興味ある方はこちらをどうぞ→■
案内所からジープにのってスタート地点まで行く。
色々とめんどくせー。
さっさと見せろい。
引率のガイドがなにやら、ツアー客に説明をしている。
遺跡の説明なんだろうけど・・・。
当然、ほとんどききとれない。
色々、客に質問を投げかけて答えてもらうお決まりのトークだった。

となりにいたヒロシさん(声:藤原啓二)は
「うん・・・13世紀だな」
「・・・・それがチャンパ王国なんだよね」
「確か・・・グプタ様式だったかな?」
・・・・と質問の旅に隣でつぶやく。
「すごいですね。全部正解みたいですよ」
「事前にガイドブックで見ていたからね」
おれだってwikiがあればザクの一つや二つ・・・!
出発。
石で簡単に舗装されている道を歩かされる。
やたらとせまくて細長い。

「なんかせまっくるしい道ですね」
「ああ、この道はずれたら地雷あるからね」
「え?」
「さっき説明してたよ。舗装されてるところは大丈夫らしいけど、未舗装のところは地雷除去が行き届いてないんだって」
「マジですか?」
「毎年、この遺跡でふざけたお客さんが被害にあってるとかあってないとか・・・どうだったかなー」
とんでもないところに来たようだった。
10分も歩くと見えた。

雑草生え放題。
しかし
雑草という名の草は無い(二回目)

左から二人目の紺色の服がサイボーグ・ヒロシ。

遺跡の中に入れる。なんか台がある。

ユニット・リムーバーが収まっていたらしい。
でもギュオー閣下に持ってかれた。

六神ロボが出撃するにはチト小さいかな?

壁面には女神像がたくさん掘り込まれている。

・・・・なんだろこの違和感。

デザインは秀逸だね。
なんとか文明の何とか様式みたいで(笑)

なんかこんな感じの怪獣みたことあるぞ。
こいつ。

クレージーゴン。似てね?
いや・・・似て・・・・ないね。
このネタのために色々検索したので
労力を無駄にしないためにもそのまま張っておく。

クレージーゴンの中身。
空洞になっている。見えにくいけど、中はコウモリでいっぱい
山村貞子な気分で、井戸に落ちてしまった絶望感を感じる事ができる。

ここにも女神像。

これはないな。

どの遺跡にも、律儀に女神像が彫られているのはもうわかったつーの!
そしてさっきからひっかかっていた違和感がわかりました。
なるほどすべての女神像には・・・
顔がネェ!!

ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ(笑)
ヒロシさん曰く。
宗教戦争の勝者が削ったんだろうとのこと。
ホント、宗教って恐ろしいですね。マメですね〜。

遺跡のはずれに、不思議な木の実が。
なんか樹の幹から直接生えてるんですけど・・・
ガイドが言う。
「みなさん、この樹になっているのは果物です。名前ご存知ですか?」
年配のおじいさん・おばさんがあーだこーだ相談しあう。
「ドリアン?」
「ビッグマンゴー?」
「フッ・・・ジャックフルーツだな」
俺もかっこよく一人でつぶやいてみました。
ヒロシさんに少しは近づけたかもしれない。

観光地で人気のアイテム発見。

ほらね。
たまたま俺の前にいた中国人のおっさん。

どんだけ。

中空の遺跡を改造して、遺物の展示。
これは怒れる神様、シヴァ神。
俺はこれでも仏教に少し詳しい。
インドの神様は破壊神シヴァ・調和神ヴィシュヌ・創造神ブラフマーがいてだな。
須弥山ってものをかけて戦っていたんだ。
デーヴァ神軍とアスラ神軍の血みどろの戦いが延々続いていたと聞く。
すまん。
それは「天空戦記シュラト」の話だった。

昔、ファミコンソフトで「火の鳥」ってゲームがあったわけだが、
鼻のでっかいサルタヒコがこんな感じの鬼瓦で戦っていたことを
思い出さざるをえない。
こんな感じのゲームだった。→■

なんか・・・地球創生の謎なんかが書かれちゃったりしてそうな碑文。
でもこれ意外に「芝生に入るな」的な生活感あふれる内容だったりするかもしれない(笑)
懸命な読者諸氏はお気づきだと思うが・・・
もうまともなレビューとかしてらんないのだ。
調べたりと色々大変なのだぜ。
しかしオタクネタ満載で本当に申し訳ない。

わかりにくいがこれはベトナム戦争の時の爆撃の跡だって。
すり鉢状にぶっとんだんだなってわかる。

わかるんだが・・・。
雑草のおかげでただの干上がった沼としか思えない。

そんな爆撃が直撃した遺跡はこんな感じになる。
風化しまくり。
あんだけ遺跡あるんだから一個ぐらい始末してもいいだろうに・・・
なんて。不謹慎な事は思ってません。
「象星座(ヤッターゾウ)の聖衣(クロス)!」

・・・いえ、牛なのだそうです。
星矢ネタ多いなホント。
まーなんだかんだ。
炎天下の中、歩かされたおかげでだるい。頭もいたい。
全力で体力をそぎ落とされました。
常にヒロシさんのおそばにいたので、ガイドの解説をわかりやすく翻訳して(というか彼の知識かもね)
俺にわかりやすく教えてくれるので助かった。
しかし、だるさのおかげで頭に入ってないのは内緒だ!
その結果がこのレビューでわかっていただけるのではないかな?(高飛車)
売店で、飲み物を買おうとしたが・・・財布を見るともう「ドン札」が底を付きかけており。コーラの一本も買えない始末。
手持ちのドルも生憎10ドル札しか無いため、それではお釣りが返せないと店の人も困り顔。
しかし、持ってきたペットボトルもこの暑さのせいでとっくのとうに飲み干していたので喉の渇きはかなりピークに達していた。
あとたった2000ドン(10円ちょい)さえあれば・・・買えたんだが・・・
たかがジュース一本買うために、色々考えるのはナンだったが・・・
考えた末ヒロシさんに泣きつくことに。
彼は笑顔で、細かいのはないからと10000ドン札を貸してくれた。
日本円でたかが60円程度ではあったが、それ以上の価値のある借金ではあった。
生き返った。
コーラ最高。
ヒロシさんは、引き続きボートツアーで川をくだりつつなんとか村によるとかいうイベントにも参加するらしい。
俺は予算的にそこまでのオプションはつけなかった。
参加者と一緒に、バスを途中下車したヒロシさん。
これじゃ借りた金返せないな・・・
貸した金はうっかり忘れちゃうタチだが、
借りた金は返せないと落ち付かない性格なので
ちょっと気持ちが悪いんだな・・・
まあ、ありがたく借りておきます。
ホップイェンで預けた荷物を返してもらい
ニーニーホテルへ。
インがいたので、挨拶すると笑顔で迎えてくれた。
部屋は確保してくれていたようだ。
唇に人差し指をそっと当て
「10$にした話は、他のお客さんやスタッフには言わないでくださいね」
とゆっくりとわかりやすい英語で念押しされた。
もしかして結構迷惑かけたかな?
そこは素直に感謝だ感謝。
ついでにカラッケツになったドンを補充するためにホテルで両替することにした・・・
切羽詰ってたのでロクニ確認せず受け取る。
あとで計算したら1$14500ドンのレートで換金していた。
ホーチミンでの相場が17000ドンだったから、とんでもなく低い交換レートで涙した。
20$分両替したので・・・実質約3$の損失。
噂では聞いていたんだが、ホテル内での換金レートは、街中の銀行とかに比べてなぜか非常に悪いらしい。
知識では入っていたんだが・・・うっかりしてた。
微々たる物ではあるかもしれないが、損をするのはいい気持ちはしない・・・
早計過ぎたね俺様。
大阪と合流して、ホイアンの街を散策。
昨日のうちにお互いに見るべきモンはみていたので、うろちょろして時間つぶす感じ。

やることないよーって感じ。
俺もおまえも。お前も俺も。

大阪はどこぞで購入したシャボン玉製造玩具(・・・これってわかりやすく言うとなんていう名称よ?)
をバッグから取り出し・・・川に向かってシャボン玉をガンガン製造していた。
久しぶりに見たシャボン玉は、メルヘンチックに風景を飾る。この伝統的な町並みを一際幻想的に見せてくれたのだった。
・・・・なんつって(死語)
橋で二人でのんびりしていたら
傘かぶったおばちゃんが・・・
「あんたら暇してるなら私の船の乗らないか?」
と誘ってくる。
この濁った川をクルージングしてもなぁ・・・
二人で顔を見合わせ丁重に断る・・・
「そう。まぁいいか・・・。あんたら韓国の人、それとも中国?」
「日本から来た」
「新婚旅行かなんかかい?」
「いやいやいやいや」
「それじゃ恋人同士かい?」
「いやいやいやいや」
ってこの辺のやりとり・・・はっきりいってテレパシー。
チラチラ英語交じりで話しかけてくれてはいるものの、ほぼ現地の難解な言葉だった。
ある程度、表情と身振りでニュアンスの60%はつかめるのである。
どちらかというとそのあたりは大阪の方が冴えているらしく、
「多分、新婚さんかって聞いてる」
「恋人同士かだって」
女同士の心の会話だったのだろうが・・・。
概ね合ってたようだ。
なぜかおばちゃんとの会話が滞らないのだ。
「今から、家でご飯つくりに帰ろうと思うから、ごちそうになりなさいな・・・だってさ」
・・・っておい。
「マイホーム」と「ディナー」しか英語しゃべってないんじゃないのか?
すげーな大阪!
「うちは川向こうのすぐそばだって?・・・どうしようかジョーさん?」
なんか前にも似たようなシチュエーションがあった気がするが・・・・
今度はおばさんからのお誘いと来た。
この前のおじさんと違って、やけに自然な流れったので・・・・
せっかくなので乗ろう。
と思いきや、大阪はなんだか乗り気ではないらしい。
そりゃそうだよな・・・
俺の予想では。
仲良くなって、なしくずしに船に乗せようとした。か・・・
日本人が珍しいので純粋に飯をご馳走して国際間交流を図ろうとした。
もしくは日本人の生態を研究し、仕事の肥やしのための勉強。
・・・だとふんだんだが・・・
ここは女の勘に従って丁重に断った。
おばちゃんは「本当に残念そうな顔」をしていたのが印象深い。
ごめんねおばちゃん。

ん〜チュッ!
そういえばまだ見てないスポットがあったので、
大阪をつき合わせてまたうろつくことにした。
そんな中、ばったりヒロシさんと出会う。
ホイアンせめーなー。
しかし、これで10000ドンはきれいに返済できました。
すっきりすっきり。筋は通せた。
「二人とも一緒にお茶でもしない?」
誘われるとは意外だったが・・・
せっかくなのでご一緒することにした。
ヒロシさんも人恋しいのかもしれない。
しかし旅行者として格が違う気がするので、ちょっと心配。
俺は初心者の青銅旅遠士・大阪は安全第一の鋼鉄旅遠士。
・・・に対して、ヒロシさん多分、「旅も仕事のうちなのだな」的な水晶旅遠士(クリスタルジョウント)クラスと見る。
守護星座が無いので聖衣は所持してないが、実力は黄金聖闘士並な実力のキャラクターみたいな。
俺その手の格差に弱いんだよね・・・
会社勤めが長かったせいか
年長で貫禄のある人にはついついへりくだってしまう。
言ってしまえば、上司と一緒に行動する態度をとってしまうのである。
基本、チャライ姿勢で旅をすごしたかったのに・・・これは
俺のキャラがくずれる予感。

俺と大阪はソフトドリンク。
ヒロシさんは、小粋にアイスコーヒー。
妙なシステムでドリップするもののようだ。
ベトナムのコーヒーはこうして飲むのがスタンダードなんですと。
「料理てきとーにたのもうよ」
・・・とか言われる・・・。
確かに腹はj減っていたが・・なるべく節約しときたかったんだよな・・・
そもそも「お茶」するだけじゃなかったのかーっ
「ホワイトローズがおいしかったんです!」
と大阪がいうもんだから
「じゃあふた皿頼んじゃおうか!」
「いいですねー」
「この店春巻きもおいしいんだよ」
「ああ、食べてみたーい」
「じゃあ生春巻きと揚げ春巻きを・・・」
や、やめてくれー!割り勘とはいえ、無駄に頼まないでくれヒロシ!煽らないでくれ大阪!
ラオスまでの距離がどんどん遠くなっていった・・・

なんか豪華な昼食となりました。
みんなででつつくとすぐにからっぽになるので、もヒロシさんは何皿か追加してくれちゃった・・・・。
でも。
でも美味くて困る。
ヒロシさんは日本人と遭遇する機会が少なかったので、会えてうれしいと言ってくれた。
折り目正しい人各者で、ひとなつっこく意外に良くしゃべる。
おそらく大阪の会話のテンポが絶妙だからかもしれない。
彼女は聞き上手なのね。
建築デザイナーとしてヨーロッパで独立し、友人と二人でデザイン事務所を構えた。
努力の甲斐あり。仕事の受注も増え、規模は小さくとも結構はぶりよく充実した内容の会社だったそうだ。
デザイナーとして住居等の仕事を主に受けていたが、人脈も広がれば仕事の内容も多岐に渡り。
なんだか住まい以外のデザインをするようになったみたい。
爆弾でも壊れないゴミ箱のデザインなんかは興味深いと言っていたが・・・。テロ対策用のガジェットかなんかかな?
あとは自動車のデザインの仕事は魅力的だったと熱く語る。
建築デザイナーが、車のデザインというのも畑違いもはなはだしいが・・・スタイリングを決めていく過程は、建築設計となんら
かわらないものらしく色々勉強になった上、製品化もされたので嬉しかったようだ。
そうこうしてる内に、さまざまなデザインの依頼が殺到し、友人と二人でキリモリしていた。
そんな中、
「やりたいことがわからなくなっちゃってね〜」
それで会社の仕事量減らして、名義を友人に貸しておき、冷静になるためにしばらく海外でのんびりしようと言う事になったという顛末。
『もしかして友人に会社乗っ取られた?』
とかしょーもない邪推しつつ。
隣では大阪がしきりに「すごいです。すごいです」と関心しておる。
仕事を忘れるためとはいいつつも、
カンボジアに寄った際、ヘルメットの装着をしていないバイタクがあまりにも多いため死亡事故が多発していることを知る。
しかし安全基準を満たしたヘルメットはカンボジアでは大変高価、これでは彼らの手に渡らない。
そこで、彼らのためにケブラー繊維で作る安価に丈夫なヘルメットをデザインしてみたいという夢を語ってくれた。
「ケブラー繊維って高価な印象ありますが?」
「うん。そのあたりはもう少し研究しないとダメだろうけど、年々コストは下がってるようだよ」
「なるへそ」
まぁあれだ。最終的にカンボジアで利益度外視で実績作って、世界的に売り出そうってか?
旅の成果をマーケットにつなげようって発想は大したものでございます。
ホイアン民族博物館に行く。
「ここはチケット必要なんでしょ?俺持ってないよ」
「僕も持ってませんが・・・色々見れましたよ」
「ホント?」
「多分、問題なく見れると思いますよ」
「なら入ろう」
「あたしはチケットあるもん」
案の定、スルーで入れた。
それでも大阪はチケットもぎってもらっていた。
そしてついに使い切ったようだ・・・。
ありがとうございました。
結局、チケットの有り無しの意味はなんだったのか・・・?
それはさておき
ココは大変、しょーもなかったので省略する。
次は、手工芸ワークショップ。

ごらんの様に民芸品がくさるほど売っております。
手前の象の像は、「歓喜天ガネーシャ」。

こんな感じで、店の中がそのまま工房です。
作業風景が生で見れるので、お土産のありがたみを感じること必至でしょうな。
ただ、一心不乱に作業に没頭してるので愛想が無くって寂しい限り。

提灯のようなランタンのようなお土産郡、カラフルなので女子高校生達(多分)に大人気。
バシャバシャ取り捲る取り捲る。

イケメンな若者が小難しい顔して仏像を彫る。
勘と経験だけで形を彫り出していく・・・傍で見てるとスゲェスキルだぜ。
こういう兄ちゃんにガレキとか作れせたらいい仕事しそうだが、どうだろうか?
これでもまだまだ見習いなんだろうな〜。

やっぱ木造建築は温かみがあっていいのう。

大阪とヒロシさん。
大阪のタオルは標準武装なのだよ。

土曜日ってこともありお客さんもたくさん来てました。

お店の店員さん。黄色いアオザイが似合います。
なれなれしく大仏様に寄りかかります。
なんだか艶かしく感じてしまいました。

「コレを超えたとき俺の中の何かが変わる」
そうチワワさんは考えていた。
しかし世界遺産に、子供の落書きが、油性マジックで、ばっちりと・・・。
家主の息子の仕業だから問題なし。
ひとしきり回った。
「刺身が食べたいって言ってたよね?サーモンが美味しい店知ってるから行ってみるかい?」
「あー是非!行きます行きます」
そこは丁度、今晩にでも行ってみようと考えていたホイアンの有名なお店「ホア・アン・ダオ」だった。
チャーハン・ギョーザ・サーモンの刺身・春巻き・ホワイトローズ
もう知る限りの料理を頼みまくった。
ホイアンも今夜が最後なので・・・。いいレストランに入ったのだから良いもん食いだめしとこう。
ヒロシさんも
「足りないね。春巻き追加で注文しちゃおう!」
「いいすね〜ガンガン頼みましょう〜」
酒を飲んでゴキゲンのヒロシさん。
俺もジントニック飲んでめずらしくアルコールに付き合う。
ヒロシさんは東南アジアで見聞きした事を語ってきかせてくれた。
お返しに俺は「ベトナム人の女性Cカップ以上は1000人に4人の割合」と下世話なトリビアを聞かせてあげた。
レベルの落差はどうであれ
彼も楽しんでくれたようなので、なんとか良い空気を維持できた。
んで散々飲み食いして、総額60万ドン近く。
今旅で一人頭20万ドンと最高額の夕食となった。ひー。
でもな、ヒロシさんは剛毅にドンと50万ドン払ってくれた。俺も大阪も5万ドンづつ。
ここは目上の者を立てる意味もあるので、ありがたく好意を受け取ることにしました。
ホントにご馳走様でした。
ヒロシさんと別れ。
ニーニーに戻る。
「いやー50万も出してもらっちゃうなんてなー」
「たくさん食べたモンね〜」
「不謹慎ながら、あの人のことだからおごってもらえるような気がしてたんだよな」
「やめたとはいえ会社の社長さんだものね」
「しかし、かなり金浮いたわ〜」
「でも60万ドンて、日本円で3500円ぐらいなのよねー」
「ああそうか」
「ありがたがるほどの金額でもないのが不思議よね」
ココは正直にありがたがっとけよと。心の中で突っ込んだ。
(略)
昨日買った、タイガーバームを背中に満遍なく塗ってもらった。
気持ちよかった。