世界一周をめざすもの



朝起きる。



もう今晩には
ラオスに行く事になってるので
気持ちはそっちにいってる。




21時間のバスに揺られることを考えると

帰国まであと1週間となる。









気分は、『旅も終わりに近づいた』って感じ。


















ベトナムの最後の街とした、ここフエで
これまで会ってきたキャラクターが意味もなく一同に会してしまうと
「水滸伝」よろしく、もうあとは滅ぶの待つのみってな気分w
意外なしめくくりイベントと見なしてしまうね。





いいかげん納豆ご飯とか食べたいし。
間違いなく清潔なお肉とか、お魚とかたらふく食べたい。














なのでこの時点で・・・




気持ちの上でほぼ旅終了















ゴーインにハノイまで突っ込めば
また違った目も出そうなものだが
往復のチケット買ってたもので、最悪帰れなくなっちゃうのも勿体無い。


第一、無職のボトムズ野郎「ニート」ってわけでもないので
外国に長居しすぎても仕事上の信用をなくしてしまうのも面白くない。


んー






やっぱ一ヶ月は微妙に短いね。








今度行くときは
どんと三ヶ月間だな。

























・・・・もちろん口だけだ。






































大阪は、朝からフエの城砦だか遺跡のツアーにいっちゃった。
オレはその遺跡になんら魅力を感じなかったので遠慮した。
大体、5箇所近くある遺跡が、おのおの4$の見物料を取るってんだからいただけない。

なので今朝は、のんびりしようと

二階のテラスで
『漫画』を読んですごそうと決めた。





何か海外旅行に来てアレだが・・・
たまにはそんな日があってもいいのだ。
これでいいのだ。








日本人に人気の宿だけあって、日本人を良く見かける。
みな思い思いにくつろいでいる。

左手前のレゲェな髪型のアンちゃん
その奥は、
右の漫画読んでるのは、誰だかわからないが日本人。キャラが薄く影が薄い。














漫画「恐ろしい中国人」を読んでいたら。
レゲェ頭の兄ちゃんが話しかけてきた。






レゲェな頭の割には、人懐っこく目が
キラキラしていて純粋な青年であるとわかる。
必要以上に礼儀正しいので、少し雑談してみる。

昨日、ムラサキ曹長達と王宮のライトアップに行っていたわけだが
感想を聞くと

「良かったです!きれいでした!」
キラキラ!

・・・と目を輝かせる。





「ソレはよかった」
「行きましたか?」
「行ったよ?見れなかった」
「ああ確か。夜8時ぐらいまでしか見れないようですよ」


「10時じゃ、暗いわけだ」



















「・・・・ところでなぜそんな頭なのか?






























・・・と突っ込みたかったが・・・さすがに不躾なのでやめた。














彼は25、6歳ぐらい、3ヶ月の旅行で、すでに2ヶ月たっている。
話した内容をもはや覚えていないので、本当に軽い雑談だったのだろう。


「昼飯一緒にたべね?」
「ああ、是非!」
キラキラ!







近くにいた、桃も誘って見る。

「いいよ〜イクイク〜」

うん。リアクションもグッと可愛くなってきた。体調は完全回復したようだ。




・・・つってもまだ朝なので
ちょっと遅めの昼ってことで、午後2時ロビー集合を約束して、バラける。






















「ココ、イイデスカ?」













宿のスタッフのベーさんがオレのお気に入りのテラスの机に、親しげに座ってくる。
彼はオレに気があるらしく、いつも気軽に声をかけてくる。
好きなタイプの男性だったのでオレの方もまんざらではない。


・・・と書くと誤解されちゃうが、まーどうーでもいいね。


「何やってんの?」
「宿の帳簿ツケテマス」
「えらいねー」
「そうですか。アリガトウゴザイマス」
「ベトナム人は勤勉でホントえらい」
「いやーソンナコトナイデス」



こんな感じの朴訥な好青年。
日本語も上手なので、話しやすい。

















2時。

ツアーから帰ってきた大阪と、長太郎がそろう。
他のレゲー伊達も顔ださねぇの。














待っている間。

長太郎がこれまでに撮影してきた旅の写真をみしてくれる。

イースター島のモアイ像や、タンサー5が行きそうな山奥の謎の遺跡郡

でっけー


アルマジロとか・・・。

見たこともない奇天烈珍妙な
クリーチャーとか・・・。


あとアメリカでは美術館を見歩いたとかなんとかでその写真。
もっぱら南北アメリカ篇の写真を見た。




さすが
黄金旅遠士ともなるとスケールがビッグだぜ!







そんな彼でもそれなりにあせりはあるらしく。
今28歳だが・・・30前には旅を終わらせてちゃんとした仕事につきたい。という。

「へぇどんな?」
「まず会計の資格をとりたいですね」
「会計?なんで?ツアコンとかじゃないんだ?」
「はい。会計の資格は世界各国で通じますんで・・・」
「そうなんだ〜」



なるほど。日本にこだわってないんだ。
大阪もふんふん感心してる。

なんとなく目が
ハートになってるようななってないような・・・
いや多分、旅慣れしてる人にはほぼ同じ反応だなこの子。
この前のヒロシさんの時とリアクション同じだ。







そんなロビーでたむろしてる俺達に、またぞろ
暇そうなユーマほか宿のスタッフが大阪にじゃれてくる。

まったく人気者だな。















15分待っても3人は来ないので、
ユーマに伝言残して先に行く事にした。

でも路地を出たら、戻ってくるレゲーと元も桃と伊達とかち合った。



旅行初心者青銅旅遠士!オレ。

世界一周をめざすもの!長太郎。

キラキラドレッド!レゲー。



天然ドジっ子・キュアタオル!
大阪。

元気回復・キュアノーメイク!桃。

冷静沈着・キュアスイーツ!伊達。





期せずして、豪華メンバーでの昼飯だ。
ムラサキ曹長は、どこへ?











フエで有名・・・らしい、フォー屋。辛くて美味しいと評判だ。



桃は辛いのが苦手という。

他のメニューを頼ませようとしたら、どうも
「それ」だけしかやってないという。
専門店ってヤツだな。
でも桃は空気読んで「頑張って食べる!」と奮起してくれた。
ガンバレ。












でも、それほど辛くは無い。
まー味も悪くは無い。


















案の定、普通だった。











15000ドン(80円)の割にはボリュームあったので満腹。
満足。桃もなんとか平らげた。








レゲーと長太郎は意気投合して
どっちも次はハノイを目指すってんで、再会の約束をしていた。
羨ましい・・・。







女どもは女どもで、
彼氏とか恋愛の話で盛り上がっているようだ。

伊達が、オーストラリアで彼と出会い。伊達は大阪神戸。彼は埼玉熊谷
での
長距離恋愛を継続中だと言うので、大阪は興味津々。

「それで上手くいってるんだ?」
「まー世界を旅してると、神戸と熊谷の距離なんて大したことないもの」
「そうそう」

恋愛に達観しているらしい一言。

桃と伊達の貫禄はそんなところから来ているのかもな・・・。
海外旅行に出るやつはやっぱり視野が非常に広がるものだと改めて気づかされた。


桃も伊達も、彼氏を尻にしいている事実にも気づかされたw












まさに女は男に追っかけられてナンボだな。


























食後。

桃と伊達は、移動の為のバスチケットを物色すると別れる。
レゲーは、フエのTシャツをゲットする為に市場に向かった。















オレと大阪と長太郎は、ロビーでだべる。
・・・というか長太郎の
「世界一週旅行」のエピソードを色々聞いていた。


本だせ。本。























そして別れの時は来た。






長太郎は、4時45分のバスで、一足お先にハノイへと旅立った。

大阪はもう一泊。
明日。ハノイへ向かい、残り少ないジャーニーを締めくくるのだ。

オレも続いて5:00には宿を出た。
これからラオスのビエンチャンに向かうのだ。

21時間かけて。






























ツアー会社に定刻どおり着いたものの
30分ほど待たされる。コノヤロ!


そこからちょいと外れた場所に、バスの停留所はあった。
あいかわらず各国津々浦々のガイコクジン達がひしめいている。
一人のニホンジンンらしき小柄な青年と目があった。
軽く会釈。



















彼もレゲェ頭だった。































バスは、スリーピングバス。

よし!足が伸ばせるぞ!勝った。

すばやくバスに入り込み、女スタッフにチケットを見せる。


「バックバック!」
「バック?ノー!アイホープシングルシート!」
「ノーノー」



バカヤロ。コノヤロ。オレは「バックはノーだ!」とチケット買うときに
言い聞かせていたのに!

一番後ろの席になると、5人がけなので
否応無しに隣の人と密着するはめになってしまう。
それが女性だったらいざしらず。
大柄な男性だった場合は、もうアッチの世界の人でもない限り
21時間ものトリップをくつろぐことなんて出来るわけがねぇ。

バカヤロコノヤロ!


「多分、奥へつめていってて意味じゃないスかね?」
「え?」
「多分、席は自由スよ?」
「そうなの?」


レゲー頭の彼がそう教えてくれた。


そして目の前の空いてる席に、滑り込み。


シングルシートゲットだぜ!










これで21時間楽勝だぜ!














































と・・・・・その時は、そう思っていたんだ。






































夜7時頃、出発進行。







到着は
21時間後の夕方5時予定。




















真っ暗闇を数時間進んで、
ツアーバスの休憩所らしき場所に到着。
どこなんだかわからない。




なんかバス乗り換える事になるらしい。







今まで乗ってきたバスは、そのままハノイに向かう客を乗せていくのだと?















図ったな!シャア!






















「なんだよ、聞いてねぇよ!」

とレゲーに当たる俺。

「いやーそういうもんですよ」
「そうなの?」
「ボク、よくラオスに行くんですが・・・。ラオスでこの手のスリーピングバスが走ってるところみたことないですから」









ビンジュオンの連中が行ったとおりだった・・・。
しかしせめて21時間で到着すればオレは救われるはずだ・・・・。
それだけは信じておこう。

24時間もかかってんじゃぁ夜7時到着。
宿探し苦労すること間違いないからな。
このあたりは経験と、人づての話で釘をさされていた。



ソコのレストハウスで、ばったりレゲーに会う。
ビンジュオンで一緒に昼飯食った。
キラキラの方のレゲーだ。
もう一方のレゲーは旅慣れして落ち着いている。

キラキラ・レゲー太郎は、別のツアー会社のバスで、ハノイを目指すルート。
とりあえずフエのTシャツとやらは無事に入手できたようだ。

レゲー太郎は。目ざとく旅慣れしているレゲー次郎に気がつき。






レゲー頭同士で気が合うのか、














レゲー談義を始めた(ウソ)



















乗り換えたバスは、いたってフツーのツアーバスだった。
















そして、一路。ラオス行きのお客だけ乗せて
国境のあるラオパオとか言う街を目指す。



















夜通し走る。


















































「ウラキ!ガトーが動くぞ!」
「本当ですか大尉!?」
























そんな中、刻一刻とバスのエンジンルームでは異変が起きていたのであった・・・・。





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