天文写真館
(2004/05/10〜2004/05/21)


___   雲間から    ̄ ̄ ̄

 ニート彗星は近日点を5月15日に通過するのですがもうちょっと明るくなってもいいじゃないかとごねたくなります。
 もうちょっと広角で撮りたいのですが雲が飛び交うとそうもいっていられません。
 ともかく使えるコマを掻き集めると下のようになりました。


2004/05/10_20:18-38
               C/2001 Q4

20cmF10シュミット+x0.33RD
TGv-M
256フレーム
37コンポジット

 なんと申しましょうか、尾らしきものが写りません。
 副鏡に露が付くまで頑張ったのですがそれだけではフォローしきれません。

 湧き上がってきた雲に消えたあたりを見上げるとフクロウが電柱の上で宵の歌を歌っていました。
 そういえば今日からバードウィークです。

 明けて11日も同じような夕方です。
 ならば同じ様な画しか撮れませんから光学系を変えることにします。


2004/05/11_20:04-19
               C/2001 Q4

5.2cm300mmLアクロマート
TGv-M直焦点
256フレーム
79コンポジット

 35mm換算1500mm程度でしょうか。
 これなら何とか尾も見えますがお世辞にも立派なものではありません。
 とはいえこれなら星雲と間違われることはなさそうです。

 11日の予報は曇りの予報がたまたま晴れたのですが、のんびりしているとどんどん雲がわいてくるので急いで天頂の木星を撮ります。


04/05/06_20:42 木星
20cmF10シュミット
PL22mmリレーレンズ
ToUCam
600コンポジット

 透明度が悪いのでコントラストが悪いですがシンチレーションが良いので結構出ました。
 シーズン終盤でよくなってくるとは皮肉なものです。


___   観測地や〜い    ̄ ̄ ̄

 毎度の悩みは観測地です。
 少し資料を並べてみましょう。
 毎度、北>東>南>西の順です。

 まずは南天専用で利用しているきらら運動公園地区です。

 よさそうに見えますが南以外は光害が付きまといます。
 また、植樹も邪魔です。
 ニートは光害に沈む場所です。

 穴場といってもいい平蕨台です。

 実はここで正式な観測をしたことはありません。
 というのは、北の高台に住宅が固まってあり、居心地が悪いからです。
 光害のレベルだけを調べるために新月に出かけるのも勿体無いので実力は分かりません。
 最大の難点は夜の山道が狭くて長いことでしょう。

 防府市台道のバイパスの駐車場です。

 車が来ればライトが入りますがデジタルの場合にはあまり騒がずにすみそうです。
 西から北にかけては光害の巣になりますがニートには使えそうです。

 おまけにドームのサンプルを。

 防府のソラールです。
 感心するのはそのコンセプトで、所詮街中ですから深宇宙は検索表示に割り切り、太陽望遠鏡に特化した点です。
 太陽はフィルターにより様々な表情を見せますから6連望遠鏡構成になっています。
 昼の観測なら勤務時間帯に支障が出ませんし、特別天文現象には観望会も行われます。
 6月8日の午後には金星の太陽面通過で活躍することでしょう。

 これは宇部市の青少年会館です。

 20センチのアクロマートです。
 今は個人で20cmアポクロマートを持っている人もいますが昔はそんなものです。

 ひょっとするとこちらの方が大口径かも知れません。

 ただし、山口市内の個人のお宅です。


___   近日点通過    ̄ ̄ ̄

 ニート彗星は15日に近日点を通過します。
 化けるのならこのタイミングなのですが15日の夕方は雨なので14日に見ておきます。
 金曜日ですから時間的には相当タイトになりますが何とか自宅でセットアップを始め45°の高度でニートの観測を始めました。
 見れば肉眼でも位置が分かります。
 双眼鏡なら楽勝で分かりますし、尾の向きも判別できます。


2004/05/14_20:24
               C/2001 Q4
5.2cm300mmLアクロマート
TGv-M直焦点
256フレーム
34コンポジット

 が、透明度悪すぎです。
 背景が明るいと尾がはっきり出ません。
 ゲインは半分しか上げられません。
 通常の銀河・星雲観測ではフルゲインですから納得いきません。
 おまけに夏日でTGv-Mがノイジーでいけません。
 全体にむらむらになってしまいます。

 尾が画角からはみ出していますからもっと視野が広いものを。
20:45
 QV-2900UXの望遠端です。
 気温が高いとこれも苦手のようです。

 では惑星はというとコントラストはイマイチですがシンチレーションだけはいいのです。


04/05/14_21:06 木星
20cmF10シュミット
PL22mmリレーレンズ
ToUCam
600コンポジット

 週間天気予報を見ても当分観測はできそうにもありません。
 春の系外銀河は観測時期を終わり、夏の星雲になだれ込むことになりそうです。


___   それでも撮れる    ̄ ̄ ̄

 雨の予報は良く当たります。
 晴れの予報は良く外れます。
 18日は久々に予報が当たったように見せかけて実は二層雲で観測日和といいかねますが贅沢をいっていられません。
 躊躇しましたが焼野海岸に出かけます。
 肉眼では確認できませんがTGv-Mなら捉えることができます。
 長い尾を期待して75mmL、中心部の観察にLX90-20直焦点、そつなく5.2cm300mmLと3パターン狙いますが・・・。


2004/05/18_20:40
               C/2001 Q4
75mmL_F1.3
TGv-M
256フレーム
37コンポジット

2004/05/18_21:05
               C/2001 Q4
20cmF10シュミット直焦点
TGv-M
256フレーム
25コンポジット

2004/05/18_21:22
               C/2001 Q4
5.2cm300mmLアクロマート
TGv-M
256フレーム
22コンポジット

 75mmLは近所の街灯で見事に被っています。
 LX90-20直焦点は特に成果なしです。
 アクロマートはいささか粗いですがイオンテイルとダストテイルの違いが分かります。
 いずれにしろもっと下調べをしておくべきです。

 焼野海岸の山手は宅地ですから人通りが結構あります。
 「何してるんですか?」と尋ねてくるのは必ず女性だというのは面白いです。
 モノクロの彗星でも感激していただけるので私もうれしくなります。
 うれしいついでにろくに見えない星で星座案内していると・・・PCのバッテリーがダウンしてお開きになりました。
 この後で本曇りになったので頃合ではありました。
 「また教えてくださいねぇ。」う〜ん、次があればなんですけどね。


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