天文写真館
(2004/09/17〜2004/09/30)


___   StormTracker来る!    ̄ ̄ ̄

 8月末にカミナリ4号(暫定)システムを発注したのですが在庫切れで倉庫に回されてしまいました。
 待つのはいいのですが日付は教えて欲しいものです。
 10日に「DHLに渡したよ」と連絡があったきりです。
 何でも当該業者がDHLの追跡番号も教えてくれないとか。
 早ければ3日で着くかもしれませんがかなりけったいな代物なので通関のお世話になるのは間違いありません。
 しかも国内に入ってから地方送りが待っていますから関東より確実に1日余計にかかります。
 結局到着は9月17日で玄関先で手数料他1500円取られました。
 土曜日の夜には連休の帳尻に子供を旅に連れて行きますのであと24時間しかありません。(えっ?この時間から組むつもりっスか!)

 箱の表書きには大した内容はありません。

 箱に入っているのはこれだけです。

 PCIボードは今時にしては大きめです。
 台湾製品なら高密度実装で小さくなるのでしょうが、そこはアメリカンです。

 これがアンテナでカテゴリー5のLANケーブルでPCIボードに接続されます。
 本体は防水だそうですがコネクタは剥き出しです。
 今回は屋根裏設置なので気にしません。

 立ち上げてドライバを入れます。
 NexStormをその後でインストールします。
 NexStormには改良ドライバが付いていますから入れ替えます。
 立ち上げるとISAですからPCIに切り替えます。
 すると認識されますから運がよければ検知が始まります。
 ウェブ用にサンプルプログラムがありますからこれを修正してアップロードすると雷情報のページの出来上がりです。
 500×500で地図を作ればもっともらしくなります。
 細かな設定はサンプルプログラムにコメントしてありますから好みの設定にしてしまいます。
 一連の作業はSonotaCoさんの後追いで何とかなりました。
 こうしてできたのが
カミナリ4号です。
 やっている本人には相当面白いです。
 が、組み終わったら午前3時でした。


___   SANIN    ̄ ̄ ̄

 ローマ字で書くともっともらしいですが「山陰」です。
 翌18日夜に鳥取砂丘目指して出発したのですが、予報に反して晴れ間もあり鳥取に入る頃にはフロントグラス越しにオリオン座を望むことができました。
 「いいではないか!」と思ったのですがまもなく事情が変わります。
 北が結構明るいのです。
 北は海なので漁火です。
 「
残念!イカそうめん斬り!」です。(拙者、今月一度も観測してませんから、切腹!
 他に米子、鳥取の都市光が東西を挟みます。
 2時に到着した鳥取砂丘は市街近くなので結構明るいです。
朝見れば絶景です。
 砂丘を彷徨ったあと移動して行った先は蒜山です。
 観測地としてちょっと興味あったんですよ。

 久住みたいなところです。
 津山のmarsさんによると米子市と鳥取市が気になる程度で他は良好だそうです。
 いずれも北側ですから事実上問題ない良い観測地のようです。(遠いのが難点!)

 五ヶ瀬ハイランドの県道が崩落したらしいので希望の星を失い思案に暮れます。


___   スプライト    ̄ ̄ ̄

 StormTrackerはスプライト観測の重要なツールです。
 この超高層大気発光現象は雷雲の上空に付帯すると考えられるからですね。
 でも撮れるときには撮れちゃうのです。


2004/09/21_04:05:35
               スプライト
WAT-100N+CBC6mmF0.8


 meteor/wat100n/M20040921_040535P.wmv一瞬の出来事だとわかります。
 このため1990年までは存在を疑われていました。
 何しろ300km弱先の隠岐の西80kmほどの海上で高度80kmの現象を山口県宇部市から見ているのです。
 大阪以西では高知でしか撮られたことはない現象だと思います。

 本来はスプライトの母体となる雷雲を検出するのに活躍が予定されていたStormTrackeは5日目で沈黙してしまいました。
 
なんてこったい!


___   スプライトの撮り方    ̄ ̄ ̄

 一年にわたって撮れなかったスプライトが突然撮れたことには理由がありそうです。

 これが全体で方位と高度が分かりやすくしてあります。
 このときの高度はスプライトのトップで15°になります。
 台風前はここまで低くは撮っていないのです。
 せいぜい20°でしょう。
 そのままだと撮れなかった計算になります。
 もっと近くでスプライトが発生すれば撮れるはずですがその場合にはうちも曇っている確率が高くなります。
 この方向で雷が起きやすいのは隠岐あたりで、すると自然に15°程度になってしまいます。
 隠岐とは概ね300km離れていますが東京の観測では近くて80km、遠くて400km以上離れていても観察されています。
 頭上が晴れていることが条件なのでカメラ1台体制では勿体無くて流星観測との両立は望めません。
 折衷案としては固定カメラを今より低い高度で監視すればよいので年が変わればそれも良いかと思っています。


___   2004年9月流星統計    ̄ ̄ ̄

 結局ろくに天体観測をしないまま月末を迎えてしまいました。
 デジタルデバイスは気温が高いとタコですから素直に諦めてもよさそうなものですが、根本的に晴れないのが恨めしいです。
 それでもUFOCaptureは頑張ります・・・って、台風には負けました。
 二度、レンズに湿気が入って絞りが開かなくなりました。
 9月28日にレンズがこけたときは入れ替わりのようにStormTrackerが到着いたしました。
 組み合せて壊れたものをチェックするとアンテナもいかれてます。
 仔細に観察するとアンテナの内部からオイルが漏れています。
 PCIカードから妙な電流が流れたのでしょう。
 さっさとセットするとアッサリ復旧できました。
 これでカミナリ4号復活です。

 絞りが開かないレンズは例によってPCのCPUの上に転がして一晩放っておきます。
 じっくり乾燥して復活させるのが常で、今回もそれで復活できました。
 結局、今月は269個でした。
 先月はどっかんどっかん出たので落差が寂しいです。
なぜか明るいのが少ないです。
数が少ないためか分布もきれいに出ません。

 今月話題になったのは「流星の速度」です。
 同時流星であればUFOCaptureは画像が残りますから
ts007さんの分析で要素を算出できます。
 単発の散在流星では手も足も出ません。
 群流星は少々事情が異なり流星の元のダストは母彗星の軌道によるため速度は一定です。
 しかし、大気突入角度や観測地と流星との距離などで見掛けの角速度は変わります。
 これを補正できれば群流星の判定に役立ちます。
 例えば流星の軌跡が複数の輻射点を串刺しにした場合などは速度判定が決め手になります。
 平面近似だと下のとおりです。

V= H * a / (sin(D) * sin(h)) 

 V : 流星の実速度(km/s)
 H : 流星の発光点高度(95〜105kmなので100kmと仮定)
 a : 観測角速度(rad/s)
 D ; 流星発光点と輻射点との離角(rad)
 h : 流星発光点の水平線からの仰角(rad)

 ちゃんと球面近似もできるのですが式が理解できませんでした。(^_^;
 今年のペルセの結果で計算すると下のとおりです。

 これは面白いです。
 ひげのように飛んでいるものは輻射点に近くて精度が不足しているかペルセ群ではないことを示しています。
 気を良くして同じように9月の群流星を計算すると下のとおりです。

 輻射点からの距離が遠いと精度が難しいようです。
 それでも速度差で傾向が見えるのが面白いです。
 このほか様々な開発予定を抱えUFOシリーズのUFOAnalyzerはこれからも進化が続きます。

 10月の日誌は流星以外の記事も書けるやら。
 でも、ジャコビニとオリオン群もありますからねぇ。


HOME