素直じゃない。











私の前にいる彼。
長野博、30歳。職業:アイドル。

・・・アイドルって職業なんだろうか。
でも坂本君が前にイギリスでの入国審査で「I'm TV STAR!!!」って答えて、
通してもらえたんだから、職業なんだろうな。
彼の場合は本当にその「アイドル」って仕事が合っている・・・気がする。
TVを見る限りでは。ラジオとか聞くと、3人とも暴走してるけど。


今私たちは、一緒に食事をしている。
でも、付き合っているわけではない。
私にはそうなりたい気はある。
彼にも・・・あるって思いたい。
二人で食事行って、遊びにいって。
でも、キスしたこともない。
その先なんてもちろんない。

何考えてんだろうなぁ、この人。
いつも笑顔に惑わされる。
実は1回だけ酔ったふりをして、

「博のことが好き」

って言ったことがある。
でも彼は困った風に笑ってた。
だから私は、言ったことを覚えてない風に装った。
それから、なにごともなかったようにすごしてる。

私たち、周りから見たらどう思えるんだろう。
カレカノに見えるのかな。


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俺の前に座っている彼女。
。職業:ライター、グルメ系の。
俺の趣味を知っていた友達が紹介してくれて。
いつしか二人で出かけるようになってきた。
彼女のことは好きだけど、でも自分の気持ちを伝えることにはためらいがある。
なぜなら・・・その理由はここでは言わないでおこう。



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いつものように、飲み屋で食事をしていると(彼が飲まないだけで私は飲んでますv)、
彼の携帯に電話。
「もしもし?あ・・・うん。今から?あ、ちょっと聞いてみる。」
彼が私の顔を見ながら話す。
「井ノ原が今から来てもいいかって。・・・いい?」
正直言えば、二人でいたいって気持ちがなかったわけでもない。
でも、二人でいると落ち着かないって気持ちもある。
なら楽だしなぁ。

「うん、全然いいよ。」
がいいってさ。うん、うん。あ、いつものとこだから。」

・・・彼は、どう思ったんだろう。
二人でいたかった?それとも、が来て安心した?
どっち?



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井ノ原から今から来るって電話。

井ノ原、邪魔かもって思った。
実はちょっとホッとしたってのも本音。
二人でいるとものすごく嬉しい。
でも、好きだって気持ちがあるから二人でいると期待する。
それを和らげるためには、アイツはいいクッションかも。
はどう思ったんだろう。
二人でいたかった?それとも井ノ原来るって聞いて安心した?
どっちなんだろう。

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「おす。おつかれ。」

の到着。
ほっとしてるけど、残念。

「いつも思うけど、二人とも仲いいよねぇ。・・・あ、すんません。生中ひとつ。
 そんだけ仲いいなら、付き合っちゃえばいいんじゃん?」

お手拭で手を拭きながら、そんなことをいう。
他人からのそんな些細な一言で、私の心は浮き足立つ。
でも口から出る言葉はあまのじゃく。

「それはないよ。博、あたしのこと女だと思ってないっしょ。」

笑いながら、心がチクっとする。
あたし、かわいくない。
本当にそう思われてたらいやだって思ってるのに。
彼の前では、ちゃんと「女の子」でいたいのに。

「それよりが俺のこと、男だと思ってないんじゃないの?」

博もいつもの笑顔で切り返す。
そんなこと、ないのに。
私はいつだってあなたしか見えてないのに。

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「それはないよ。博、あたしのこと女だと思ってないっしょ。」

井ノ原の「付き合っちゃえば?」って言葉に対して、はこう答えた。
そんなことない。
俺はいつだって「女」だと思って、一緒にいる。
というか今はむしろ「女性」と意識できる人はしかいないのに。
でもそんな思いとは裏腹に、の言葉に軽口を叩く俺がいる。

「それよりが俺のこと、男だと思ってないんじゃないの?」

うなずかれたらいやなのに。
ついついいつも通りのやり取りをしてしまう。
さっきのあいつの言葉だって、

『そんなことない。俺はいつだってのことしか見てないのに。』

そう言えれば簡単なことなのに。

『いつでも俺と一緒にいてほしい』

って言えれば。前に井ノ原にいわれた。

「長野くんさ、いつまで待たせるの?のこと好きなんでしょ?
 ・・・も長野くんのこと好きだと思う。これ以上待たせたらかわいそうだと俺は思うけど。」

実は前に酔ったが、

「博のことが好き。」

って言ってくれたことがある。
ものすごく嬉しかった。
でもその時彼女は酔っていたし、
俺としてもまじめに答えていいものかどうか悩んで。
結局その時はあやふやなままに終わってしまった。

でも、それ以来彼女は何も言ってこない。
俺が・・・はっきりしなくてはいけないんだろうか。


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がきて、数時間。
はかなりお酒がまわってきたようで。

「つーかさ。ぶっちゃけ二人ともどうなのよ?付き合う気、ないの?」

「「え?」」

お互いの視線がぶつかる。
博と目があった。ドキドキしてしまう。
その時。

「あ〜、もういい。じゃあ、。俺と付き合おう。」

、酔ってるの?」

「ん?俺はいつだって本気よ?」

「・・・」

「俺、ずっとのこと好きだったんだよ。気づかなかった?」

の目は、真剣だった。
どうしていいのかわからない。

「・・・うん。」

「長野くんがいつまでたっても、に気持ち伝えないんなら俺がもらう。いいでしょ?長野く
 ん」

そう博に向かって言う。
博の顔が見れない。

「ごめん、。私、博のことが好き。だからとは付き合えない。
 博がどう思っていようとも、私は博のことが好き。」

・・・とうとう言ってしまった。彼の前で。

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井ノ原の突然の告白。
俺は正直驚いてしまって、何も出来なかった。

こいつ・・・いつからのことを好きだったんだろう。

「長野くんがいつまでたっても、に気持ち伝えないんなら俺がもらう。いいでしょ?長野く
 ん」

俺がそれに対して口を開こうとした瞬間。

「ごめん、。私、博のことが好き。だからとは付き合えない。
 博がどう思っていようとも、私は博のことが好き。」

そう、の言う声が聞こえた。
でも、彼女はこっちを見ない。

「・・・で。長野くんは?どうなの?」

井ノ原の目が笑った。

・・・こいつ・・・。

「井ノ原にはあげない。は俺のもんだから。」

そういって、の肩を抱く。
がやっと顔を上げて、俺の顔を見る。

「ひろ・・・し?」

「ん?俺、のことずっと好きだったんだよ。・・・でも先に2回も言われちゃった。」

ニコっと俺の顔を見て笑う。そして井ノ原のほうへ向き直り、

「だって。ごめん、。私、この人のものだから。」

「・・・うん。知ってる。じゃ、邪魔者は帰りますよ。全くこうでもしないと二人とも素直になら
 ないんだから。」

席を立つ井ノ原の顔はニコニコしてる。
俺とは井ノ原にはめられたようだ。

・・・もしかして今の・・・嘘?」

もようやく気づいたようで。

「うそとかって言わないでよ〜。俺はキューピッド役を演じただけ〜(笑)」

じゃあね。といって、井ノ原は去って行った。

取り残された俺たち二人。

「ねえ、博。わたしたち、ずっと両思いだったの?」

「そうみたい。」

「もっと早くに言えばよかった。」

「そうだね。俺・・・1回目に告白してもらった時、覚えてるかわかんないけど、
 すごい嬉しかったんだよ?でも・・・」

「でも・・・何?」

「俺、こんな仕事だから。に淋しい思いさせたくなかった。」

ギュッと彼女を抱きしめる。

「私、前にいったときちゃんと覚えてるよ。でも博が困ってる風に見えたから、
 だから、ちゃんと言うのが怖かった。でもね。博が好きでいてくれるなら、
 ちょっと会えなくたって、淋しくなんてないよ。」

「これから二人で幸せになろう?」

「うん。」

そう言ってキスをした。

===その日の夜。井ノ原からこんなメールが届いていた。

「ちょっと遅くなったけど、俺からの誕生日プレゼントでした。末永くお幸せにv」










<あとがき>
大変遅くなりましたが、長野博様、31歳お誕生日おめでとうございますm(_ _)m。
いつまでもその爽やか〜なアイドル臭を失わないで下さい。
でも、毒舌でもいてください。
本当に遅くなった上に、微妙な駄作で申し訳なし・・・。
苦情、受け付けます(笑)。